【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#22 なぜ遊ぶ子どもは社会的に成功しやすいのか?
おはようございます。
伊藤 幸弘です。
本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩んでいる親御さんに役立つ情報をお伝えしたいと思います。
*********************************************
前回のおさらい
*********************************************
あなたは今、日々幸せを感じながら生きていますか?
もしかしたら・・・
子育ての問題に頭を悩ませ、
あまり人生に幸せを感じられていないかもしれませんね。
でも、もしあなたが、
『子育てがうまくいかないから、幸せを感じられていない。』
と考えているとしたらそれは間違っています。
逆です。
『幸せを感じられていないから、子育てがうまくいかない。』
が正解です。
つまり、
あなた自身が幸せを感じて生きていないと、
子育てはうまくいかない、ということです。
実は、子育ての問題を解決するためには、
まずあなた自身が幸せにならないといけないのです。
たとえば、あなたが
「幸せだなあ」と思っていたら
それって必ず、外見に現れますよね。
微笑むことも増えるはずです。
するとそれを見た子どもだって、微笑みます。
幸せは連鎖します。
「いえ、うちの子どもは絶対に微笑みません。」
もしそうおっしゃるなら
100回でも1000回でも
あなた自身がお子さんの前で微笑んでみてください。
多分、1回くらいは微笑み返してくるはずです。
いや、微笑んでしまうはずです。
実は、人間は
目の前にいる人間の影響を受けてしまって
真似をしてしまう、ということが
科学的にも証明されています。
脳内にあるミラーニューロンという神経細胞が働いて
本能的に真似をしてしまうと言われています。
もしかしたら、あなたが1000回微笑んで、
子どもが微笑むのは1回かもしれません。
でもその1回の微笑みを見た瞬間、
とてつもない感動が、
あなたの心に生まれるのではないでしょうか?
どんな小さいことでも
ぜひ日常に幸せを見つけてみて下さい。
あなた自身が人生に幸せを感じ、
そして子育てをすることに
面白みを感じたり、楽しむこと、
それができれば、
子どもの問題行動は必ず解決の方向に向かいます。
もちろん、親子関係の溝が深ければ深いほど、
それを修復するのは難しく、時間がかかりますが、
それでも、日常の小さなコミュニケーションで
幸せを感じることができる、
そんな時間が積み重なりれば、
やがて溝を埋めてくれます。
ちなみに前回の佐々木先生との対談では
「自尊心を傷つけない叱り方」
というお話もお伝えしましたが、
あなたが、純粋に子育てを楽しんでいさえすれば、
特別意識しなくても、
自然と子ども目線に立ち、
正しい叱り方ができてしまうはずです。
もし今、あなたが幸せを感じられていないのであれば、
意識的に幸せを見つけるようにされてください。
そして、子育てを楽しむ、
ということをぜひ意識してみてください。
*********************************************
本日のテーマ
*********************************************
さて、前回のおさらいが少し長くなってしまいましたが
本日は、テーマを変え、
「子どもの遊び」についてお伝えします。
ちなみにあなたはお子さんが小さいころ、一緒に遊びましたか?
おそらく何かしらの遊びをしたはずですが、
どんな遊びをしましたか?
実は、幼児期の遊びが
今のお子さんの問題行動の原因の
1つになっているかもしれません。
本日は、
「子どもは幼児期の時に、どんな遊びをすべきなのか?
そして遊ぶことで何が得られるのか?」
というテーマで佐々木先生と、
僕伊藤とで対談した内容をお伝えします。
あなたのお子さんは
すでに中学生や高校生かもしれませんが、
これからお話することは
子育ての1つの知識として
ぜひ知っておいて欲しい内容です
それでは本日も僕と佐々木先生の対談をお伝えします。
■伊藤:
最近、いじめや学級崩壊ということが
問題になっていますよね。
保健室登校の子も
相変わらず多いようですし、
そこから不登校の問題も出てきている。
非行もそうかもしれないけれど、
社会のルールが今ひとつ身についていない子どもが
多いように感じるんですが、
佐々木先生はどこに問題があると思いますか?
●佐々木先生:
知性は正常で体も健康、ところが情緒だけが
年齢相応に育っていないということでしょ?
体と知性は小学生、中学生として年齢相応に成長した。
でも社会性としての情緒の発達は2歳児程度、
そういうアンバランスの中で
起きる現象ですよね。
これは子どもの世界から
遊びが消えてしまったことも
影響していると思いますよ。
■伊藤:
遊びというものが情緒を養い、
年相応の人格を作るということですか?
佐々木先生:
そういうことが大いに言えます。
■伊藤:
では、子どもの頃はどんな遊びが必要なんでしょう?
●佐々木先生:
0歳から2歳くらいまでは、
お母さんと遊ぶのがいいと思います。
あるいはお父さんやおばあちゃん。
オムツを取り替えるときに
「ああ、クチャイクチャイ」
なんて言いながら遊んであげる。
それから
”おむつテンテン”や”いないいないばあ”とか。
こういう類の遊びをたくさんやっていくことが必要なんですよ。
まずは一方的に遊んでもらうわけです。
するとそのうち子どもは、相互に遊べるようになっていく。
■伊藤:
そこが遊びの始まりというわけですね。
●佐々木先生:
そうです。
たとえばハイハイしている赤ちゃんと一緒に
親もハイハイをしてあげる。
そうすると子どもの目の輝きが全く違ってくる。
ハイハイで、後ろから子どもを追いかけてあげると
子どもは一所懸命逃げようとします。
ホドホドのところで捕まえてやるととても喜びますね。
何度もそういう遊びをしていると、
「そろそろ追いかけろ」
と子どもが催促するようになる。
そのうち今度は
「お父さん、お母さんが逃げろ」
と言って、自分が追いかける番に回れるんです。
でもね、あんまりいつまでも親が
逃げていると怒り始めます。
「ホドホドに捕まれ」
と催促する。
これを調整しながら遊んであげると良い。
遊びというのは
一方的に自分に合わせてもらうところから始まって、
次に調和になる。
そのうち役割を交代しようとします。
こうなってきて
友達との遊びが始まるんです。
■伊藤:
友達遊びが始まってくると、
役割が生まれてきますよね。
時には嫌な遊びもあるわけで、
それでも友達と遊びたいから
我慢して遊ぼうとする。
そうしたことを通して
ルールを守ったりできる社会性が
備わってくるんですか?
●佐々木先生:
そう思います。
つらい遊びもできるようになっていくところから
社会性や情緒が育っていく。
************************
本日の対談はここまでです。
“遊び”が子どもにとって、
どのような役割を果たすのか
お分かりになりましたでしょうか?
小さい頃はお母さんやお父さんに遊んでもらい、
やがて
“遊んでもらう”、
から
“一緒に遊ぶ”
という意識に変わります。
そして、お父さん、お母さん以外の
友達との遊びが始まり、
その中で自分の役割を意識し始める、
という流れがあるということですね。
その流れの中で、
子どもは社会性を身につけていくのです。
遊びは子どもにとって
社会性を身につける場所なんです。
もし遊びが無ければ
社会性が身につかないまま
大人になってしまいます。
そしてそれが不登校や、引きこもり、非行などの
問題を引き起こすことに繋がります。
逆に、ちゃんと遊んでいれば
社会で生きていくために絶対に必要な、
社会性が身につきます。
「そんなこと言っても・・・
うちの子はすでに中学生だから
ハイハイして遊ぶわけにはいきません!」
そうおっしゃる方もいるかもしれませんが・・・
そうですね。
もちろん中学生の子どもとハイハイして遊べ、
ということを言いたいわけではありません。
今、目の前で起こっている問題の原因を
分かっておいて頂きたかったのです。
「この子は社会性が無いな」
と感じられることがあるとしたらその原因の1つが
これまで正しく遊んでこなかったことに
あるということです。
遊びは、一般的に思われている以上に重要です。
「遊んでばっかりいないで勉強しなさい」
あなたもこれまで
そんな叱り方をしたことがあるかもしれませんが、
実は遊びから学べることは山ほどあるのです。
子どもの頃遊ぶかどうか、
また、どんな遊びをしたかで
その後の人生が変わると
言っても過言ではありません。
今回、
「なぜ遊ばなければいけないのか?」
ということに対して、
理解を深めてもらえたと思いますが、
次回もさらに理解を深めていただきたく
引き続き、「遊び」についての対談をお送りします。
遊びから一体どんな能力が身につくのか、
そんなことをお伝えします。
遊びって本当に奥が深いものです。
遊んでばかりで勉強を全くしないのもよくありませんが、
子どもの頃はしっかり遊びもさせてあげなければ
その子は必ずどこかでつまずくことになりますので
今からでも少し意識してみてくださいね。
それでは次回もご期待ください。
遊びの重要性をより深く感じて
いただける内容になっています。
さて、ここからは
「こうしたら子育てがうまくいくようになった!」
という読者の方から届いた喜びのメッセージを
紹介させていただきます。
AJさんからメールです。
本日頂いたメッセージに関して
1つキーワードを挙げるとしたら、
それは”タイミング”です。
ぜひそれを意識しながらあなた自身の子育ての参考に
していただければと思います。
*******************************
こんにちは、伊藤先生スタッフの皆様
いつもありがとうございます。
中学二年生の息子です。
小学二年生から不登校気味になり、
6年の終わりから中学1年までほとんど学校には行っていませんし
中学2年は、一度も学校に行っていません。
この前お風呂から出てから、
気分が悪くなり、苦しい思いをしてから、
息子は、今までの食生活を改め
コンビ二やインスタントラーメン
などをやめると言いました。
わたしが「身体に悪いよ」と何度言っても
「そんなのどーでもいい」
といってやめてくれませんでしたが、
苦しい思いをしたので、自分から
「やめる」と言ってくれました。
よかったです。
それから色々話をしてくれます。
今は、アメリカに行きたいことと、
車のことと、お金儲けのことです。
お金が大好きみたいです。
学校に行けるようになるのは、もうじきだと思います。
伊藤学校の子供たちが被災地で焼きそば作ったり、
掃除をしたりしている動画を見ました。
その中の女の子が
「家では、ありがとうといわれない」
と言っていました。
この言葉がすごく印象にのこりました。
ですので、我が家では、今、どんな小さな事でも、
「ありがとう」というようにしました。
本当にありがとうございました。
******************
AJさん、素敵なご報告のメッセージを
ありがとうございます!
もうじき学校に行ける日が来そうだとのこと、
とても嬉しく思います。
「ありがとう」
とても大切な言葉ですね。
家族だから、ということで
「何かしてもらっても当たり前」と思ったり
「まあいいか」と思って
ありがとうを疎かにしてしまうことって
どうしてもあると思います。
でも本当は、家族だからこそ大切にしないといけないです。
「ありがとう」と言われることで
息子さんはあなたの役に立てたことを実感できて
少しずつ自信がついて来ている頃だと思います。
息子さんが叶えたい想いを持っていることも
とても素晴らしいことです。
ぜひサポートをしてあげてくださいね。
息子さんが学校に行かれる日を僕も楽しみに待っています。
その時はぜひまたメッセージを頂き、
喜びを共有させて頂けましたら嬉しいです。
*******************************
さて、キーワードとして
“タイミング”という言葉を
あげさせてもらいましたが、
AJさんのメールの中の
どの部分がそれにあたるか気づきましたか?
息子さんがコンビニ弁当や
インスタント食品をやめた、
というくだりですね。
人は”ダメだ”と言われて実際にそれを頭で理解したとしても、
実際は、なかなかその注意を
受け入れることができません。
多くの場合、自分が実際経験したり考えたり、
痛い目に合わないと受け入れられないものです。
あなた自身もきっとそんな経験があるはずです。
ですからあなたがお子さんに何度も何度も注意してるけど、
どうしても聞かなくて困っている、
ということがありましたら、
タイミングを待つというのも1つの手です。
もちろん、本当に危険なことは
“タイミング”なんてことを
悠長に言ってる場合ではありませんが、
そこまで大問題にならず、
多少の痛みで済む問題なら、
お子さんがその注意を聞ける状態になるまで温かく見守る、
ということです。
あえて注意せずにお子さんがつまずいた時に、
初めてさっと手を差し伸べて助けてあげるのです。
あれこれ先回りして、注意してしまうのは
「過干渉」です。
時には「じっとタイミングを待つ」
そういう忍耐も必要です。
“タイミング”ということも、
ぜひ意識してみてください。
さて、このメルマガでは、
引き続き
「子どもがこんな風に変わった!」
という喜びの声を募集しております。
「笑ってくれた」
という小さなことでも構いません。
あなたのリアルな実体験を
他の悩んでらっしゃるお母さん方に
このメルマガを通じてぜひシェアさせて頂ければ嬉しいです。
メッセージを書くことで、
あなた自身もきっと新たな気づきを
得られることがあるはずです。
“社会全体で子育てをする”
そんな世の中にしていきたいと思っていますので
ぜひぜひご協力のほどよろしくお願いいたします。
(メールを頂ける場合は、
このメールへのご返信で大丈夫です。)
それでは、本日も最後までご覧いただきまして
ありがとうございました。
次回もご期待ください。
まだメルマガにご登録されていない方は、下記よりお申し込みができます。
この他にも不登校やひきこもり役立つ情報を随時発信しております。
下記フォームよりお申し込みください
※ご記入頂いた個人情報は、メールマガジン配信やセミナー情報など、その他弊社のからの不登校解決のご案内のみに使用させていただくものです。どんなことがあってもあなたの情報を第三者にはわたしません。詳しくはプライバシーポリシーをご覧下さい。 ※ご登録後も「いならい」「役に立たない」と思ったら、ワンクリックで配信解除ができます。お金は一切かかりません。あなた自身の目で内容をご確認下さい。
伊藤先生おはようございます。いつもありがとうございます。子育てアドバイスを読みながら、日々実践しています。娘は2人で、中2と小5から不登校です。
上の子が不登校になり、下の子もいじめがきっかけで不登校になりました。下の子は辛かったのに相談する人がいなかったり、お姉ちゃんに当たられたり、私達が話しを聞いてあげれなかったり、本当に辛かったと思います。部屋に引きこもり、睨みつけるように見たり、泣いたりでした。一緒に食事をとり、好きな話しを聞いたり、家族でトランプをしたりすると、段々部屋から出てきて、甘えてくるようになりました。
明日何食べたい?と聞いて、好きなご飯を作ったり、行きたい所に一緒に行き、私も楽しみながら過ごした日は楽しかったありがとう!と本当に嬉しそうでした。最近、上の子も小学校のあの時にこうして欲しかったなど話してくれました。部屋から出てきて、たまに一緒に寝る日もあります。主人も少しずつですが、子供と出かけたり、家が楽しくなるように協力してくれるようになりました。今までの子育ては〇〇しなさいが多かったです。今はお風呂入れてるから、好きな事終わったら入ったらいいよなどと声かけも気をつけています。過干渉だったので同じくらい期間がかかると思いながら、子育てをやり直してます。気持ちが落ち込む日もありますが、心配しすぎないように、私も笑顔で過ごす様に心掛けてます。最近は子供のいい所をノートに書いています。いつか見せたいと思います。頑張ります!
子どもを遊ばせてはいたけれど、一緒に遊んでいなかったなと気付かされました。でも、これからは共に楽しむ時間を持っていきたいです。交流があれば、様々なことが遊びになりますね。ありがとうございました。