【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#94 過保護がまだ信じられないあなたへ

2016-11-24

おはようございます。
伊藤幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回は
私が暴走族の総長になってからのエピソードを
紹介させていただきました。

非行少年の心の裏には

「誰かに認められたい、愛されたい」

という感情があるという事実を
ご理解いただけたかと思います。

本日は、
私の過去のエピソードを事例に
問題を起こす子どもの本質を
お話をさせていただきます。

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本日のテーマ
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また1つ、
私の心に深く傷を残す
事件が起こりました。

私が総長を務めていた暴走族とは
別の暴走族に、Mという男がいました。

彼は暴力団の組員だったことから
私はいつも下手に出ていました。

しかし、ひょんなことから

「そのMが暴力団員ではなかった」

ということが発覚しました。

彼の言うことは嘘ばかりだったのです。

そのことを知った私は
完全に頭にきてしまいました。

怒った私はMを呼び出し
1対1で勝負しました。

彼は私の強烈なパンチなどで
血を流し、
相当なダメージを受けていました。

しかし、私はなおも
彼に襲いかかろうとしました。

周りで見ていた幹部たちは
これ以上やったら危ないと思ったのでしょう。

私を必死で止めました。

非常に後味の悪い出来事でした。

「なぜおれは凶暴なんだ、
どうしてすぐにカッとなるんだ・・・」

そう自問自答する日々でした。

今こうしてメルマガを書いていても
よくあんな凶暴なことができたものだと
ゾッとするほどです。

今ふり返ってみると
攻撃的な性格になってしまったのは
やはり環境によるところが
大きかったように思います。

けんかと暴走に明け暮れる毎日で
相手をやらなければ、やられる、
そんな環境が私を凶暴に
変えてしまったのです。

暴走族をやっていて
強く感じたことがあります。

暴走族は1人では何もできない
ということです。

1人では何もできないから
いつも群がっているのです。

1人ではエネルギーを発散できないから
人数を増やしていくのです。

私も含め、
寂しがり屋で気が弱く、
優しい面もたくさん持っている若者が
圧倒的に多いのです。

しかし、
十分に愛されず認めてこらえない経験から
いつの間にか心の中に妬みが芽生え、
つい闘争の世界を好むようになっていくのです。

あなたは暴走族がなぜ暴走行為をしたり、
日々けんかに明け暮れるか分かりますか?

大多数の人々は

「バカじゃない?」
「気持ちが分からない」

と言います。

でも、彼らはこのような形でしか
自分を表現したり、楽しんだり、
エネルギーを消化したりすることができないのです。

私も引退前には
よくこんなことを考えていました。

「もっと形を変えて、
人に迷惑をかけないで楽しく
エネルギーを発散させることは
できなかったのだろうか」

と。

でも、残念ながら最後まで
暴走やけんかでしか
自分を表現できずにいました。

つづく

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編集後記
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本日の話の中で注目していただきたいのは
問題を起こす子どもの
「精神的な弱さ」です。

問題行動を起こす子どもの中に、
精神的に強い子どもはいません。

精神的に強く、
本物の自信を持っている子どもは
ひきこもりや非行などといった
問題行動を起こしません。

精神的に弱い子どもだけが
問題を起こすのです。

ではなぜ
なぜ精神的に弱い子どもが
問題を起こすのでしょうか?

それは

“後ろ盾が無いから”

です。

例えば、学校で友達との間に
何か嫌なことがあったとしても
「家に帰れば親という味方がいる」
と思えれば、
そういう精神的な後ろ盾があれば、
それほど致命的な精神的ダメージを
受けることはありません。

しかし、親の愛情という
「精神的な後ろ盾」が無い子どもは
目の前で起こった出来事を
必要以上に深刻に捉えてしまうのです。

そしてその”負の感情”が
問題行動となって表れるのです。

ですから、
あなたがお子さんの「精神的な後ろ盾」になり、
自信を与えてあげてください。

もっと具体的に言うと、
あなたが子どものことを本気で愛し
そしてその思いをしっかりと伝えるのです。

中には、暴れ狂うお子さんを愛せずに
悩んでいる親御さんもいるかもしれません。

しかし、視点を変えて、

「精神的に弱いからこそ暴れているんだ」
「愛情を欲しているんだ」

と考えればお子さんへの見方も
変わるのではないでしょうか?

他にも、
お子さんのことをしっかり見てあげれば
今まで見えていなかった一面が見えてきて
愛おしくなるかもしれません。

まずはあなたなりに考えて、
しっかりお子さんのことを見てあげて、
お子さんへの接し方を変えてください。

そして心からお子さんを愛してあげてください。

あなたがお子さんのことを心から愛したならば
自然とその思いは伝わります。

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読者の方から頂いた喜びの声
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それでは本日も
読者の方から頂いた
ご報告のメッセージを
紹介させていただきます。

前回に続き KYさんからいただいた
メッセージの後半をご紹介します。

前回は
「20歳の息子が
契約社員として働き始めた。」

というお便りの前半をご紹介しました。

また、
高校入学後すぐに不登校になり、
それと同時にほぼ引きこもり生活になったものの
最終的には三つの高校、四つの科を経て、
三年半かけて昨年九月に高校(通信制)を
卒業されたとのことでした。

本日ご紹介する後半では、
KYさんが伊藤先生のDVDに出会った頃の
お話を書いてくださっています。

ぜひあなたの子育ての参考にしてください。

*******************ここから********************

二つ目の高校入学後、一週間で不登校となり、
出席日数不足による留年が
ほぼ決まった17歳の夏休み、
万策尽きた私は、ネットで伊藤先生を知り、
藁をもすがる思いでDVDを購入しました。

繰り返し視聴し、
伊藤先生の講演会や勉強会に行き、
次々と送られてくる子育てラジオや
メルマガに触れ、
過保護と過干渉の意味を知り、
これまでの子育てについて反省しました。

過保護に努めているつもりでも、
怒りに任せてあたられる等、
状況はなかなか改善せず、一進一退で
先の見えない状況が長く続きました。

それでも、過保護に徹していれば、
必ずいつかは自分から外に出て行くとの
伊藤先生の言葉を信じて、
それまではこの年齢になった息子と
濃密に関われる事に感謝して楽しもうと
前向きにとらえ、
一喜一憂しないように心掛けました。

高校は卒業したものの、
就職か専門学校への進学か、
進路はなかなか決まりませんでした。

元々興味のあった美容専門学校へは、
何度も体験入学に行ったものの、
上手くお客さんと話す自信がないと言って、
最終的には自分の意志でやめてしまいました。

やっと見つけた希望の会社を
書類選考で落とされたり、
高校時代に何度か短期アルバイトをしていた
大手運送会社を受けるもまさかの不採用で、
本人はもちろん
回りもガックリ肩を落としたりと色々ありました。

それでも、暫く落ち込みはしたものの、
以前のように自暴自棄にはなりませんでした。

結局、アルバイト経験から知った
今の流通の仕事に採用され就職できました。

本人は、あまりのきつさに、
「まだずっとここにいるかはわからない」と言い、
一方では「すぐやめるつもりはない」
とも言っています。

私は母として、
できる限り家の居心地を良くして、
引き続き過保護を心掛けようと思っています。

*******************ここまで********************

KYさん、改めまして
貴重なメッセージをありがとうございました!

全てはKYさんが
諦めずに過保護を続けられた結果ですね。

>それまではこの年齢になった息子と
>濃密に関われる事に感謝して楽しもうと
>前向きにとらえ、
>一喜一憂しないように心掛けました。

と書かれていますが、
それこそまさに正しい考え方なのです。

お子さんとコミュニケーションをとれる日常がある、
実はそれだけでも幸せなことなんですよね。

苦難を乗り越えた親子は
一般的な親子より、
さらに強い絆で結ばれる傾向にあります。

まだ100%完璧な解決には
至っていないかもしれませんが、
未来のより素晴らしい関係を楽しみに
ぜひこれからも今まで通り
お子さんの気持ちを一番に考えた
子育てを続けてください。

また、息子さんはこれまでに
思い通りにいかないこともあったようですが、
結果的には「今の道が最善だった」と
思える日が来るのではないでしょうか。

これからもメルマガなどを通じて
引き続き応援させていただきます。

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KYさんのメッセージに

“一喜一憂しない”

とありましたが、
とても大切な心がけです。

たった一言で親子関係が好転する場合もある一方で
問題の根が深く、過保護な子育てをしているつもりなのに
変化が見られるまでに時間を要するケースもあります。

そんな時に思い出して欲しいのが

“一喜一憂しない”

という言葉です。

お子さんの態度や暴言など
悲しいことが続き、
うまく改善しなかったとしても
“一喜一憂しない”という心がけで
動じることなく、
メルマガでお伝えしている
正しい子育てを続けて下さい。

『過保護』を信じて続けられた親御さんで
問題を全く解決できなかった方はいません。

ぜひ目に見えることだけに
一喜一憂することなく

「過保護」

を続けてください。

それでは
本日も最後までご覧下さいまして
ありがとうございました。



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