【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#39 親子のスキンシップが不登校を解決します

2015-10-08

おはようございます。
伊藤 幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回はひきこもりの子の言葉を
紹介させていただきました。

「君じゃなくちゃ、あなたじゃなくちゃダメなんだ」

という言葉をひきこもりの子は求めているということです。

言い換えると、ひきこもりの子が社会復帰するためには
「自分が必要とされる」という認識が
非常に重要だということです。

ボランティア活動のようなところから
ひきこもりの子が社会復帰をしていく例が
たくさんあるのもそういった理由からです。

もちろん家庭内でも、お子さんの必要性を
感じるような言葉をかけてあげることは大切です。

「ようこそ我が家に生まれてきてくれた。
お前は我々の宝なんだ。
お前がいてくれるだけで幸福なんだ、明るいんだ」

といった言葉が必要なんです。

あなたはいつもお子さんにどんな言葉をかけていますか?

これまであなたがお子さんにどんな言葉をかけてきたのか
ぜひ客観的に思い返してみてください。
普段、何気なく発してる言葉が
お子さんを傷つけている可能性もあります。

さて、本日は伊藤先生に
“スキンシップ”をテーマにお話しいただきます。

あなたが普段お子さんとスキンシップをとる機会は
少ないかもしれませんが、これを読んでいただければ
スキンシップがどれだけ重要かご理解いただけます。

それではどうぞ。
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本日のテーマ
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以前、高校で生徒指導をされている先生方の
勉強会で講義をさせていただいた時のことです。

ある先生が作文を持ってきて、

「読んでください」

とおっしゃいました。

作文を書いたのは、長く不登校を続けていた
高校3年生の男の子でした。

その男子生徒が、3年生になって
だんだん登校できるようになりました。

最初、先生は卒業証書だけを
もらおうと思って学校に来ていると
少々不快な気持ちだったそうです。

その後しばらくして、
男子生徒がその作文を書いたそうです。

作文の内容はこういうものでした。

その不登校の子は、家庭でも親と一言も
口をきかない生活が続いていました。

ところがある日、
茶の間でお菓子を食べながらテレビを見ていたら
背後からお母さんが声をかけてきました。

長い間、口なんかきいたことがなかった母親に
突然声をかけられてビックリしたそうです。

しかも

「久しぶりだけど、お風呂に一緒に入ろうか」

と言われて、頭が真っ白になって、目が回って、
とにかく気が動転してしまったということでした。

でも気持ちが少し静まると
自分でも説明がつかないのだけれど
とても嬉しくなってお母さんとお風呂に入ったそうです。

そうしたらお風呂に入っている間も
お風呂から出た後も

「どうしてこんなに話がはずむのか」

と思うほど、おしゃべりをしている自分がいました。

その日から、親とだんだん話ができるようになって、
やがて徐々に学校にも登校できるようになった
ということが書かれていました。

先生はそれを読んだ時、
妙な話だと思ったそうです。

しかし、私の講義を聞いているうちに
その子の気持ちが目からウロコが落ちるように
分かったとおっしゃっていました。

そのお母さんはきっと、
いろいろなところへ相談に行ったのでしょう。

カウンセラーや精神科医は
その子がどういうことを求めているか
ということについては話したんでしょうが

でも

「高校生になった息子とお風呂に入るといいですよ」

ということは言わなかったと思います。

息子とお風呂に入る
その決断は、お母さん自身が考えに考えた末に、
決めたことなのでしょう。

ある意味でショッキングな内容だった
この作文を見せられて
私は改めて、こういう子たちにとって
何が必要なのかを実感させられました。

不登校の子、ひきこもりの子というのは
スキンシップを心のどこかで
やはり求めているのだろうと思います。

精神分析の創始者フロイトは、
人間は生まれた直後から
性衝動=リビドーをもっている、
そして、それは生きる力なのだと言っています。

例えば乳児は
お母さんの乳房に唇で触れたり、
全身を愛撫される、
強く抱きしめられる
などのスキンシップによって欲求を満たしていきます。

もし、そういうものが不足したらどうなるのか?

そこをフロイトの娘である
アンナ・フロイトが調べました。

わかったことは、
常に同じことを繰り返す
情動反復的行動、
自分で自分の体を刺激する
自己刺激行動が極端に多いということでした。

体をゆするロッキング、
頭を壁などにコツンコツンと
ぶつけるヘッドバンギングがそうです。

それから頑固な指しゃぶりや
爪かみが見られたほか
非常に早い時期から性器いじりが
始まるということも分かりました。

今、全国の保育園で
子ども達の性器いじりが
激増しているそうです。

ロッキングやヘッドバンギングも
増えてきていると言います。

こうした子どもたちが
増えているということは
現代の家庭の子育てが大きなものを
失いつつあるということに他なりません。

子ども達の多くは
愛情が満たされてくると
こうした行為をやめていきます。

愛情とは親から与えられるのが自然です。

与えられなければ自分で求めざるを得ません。

幼児たちの行為、
さらには不登校、ひきこもり、非行、
いじめは全てが愛情不足から
来るものなのでしょう。

ですから、どうぞ、
どんどん子ども達とスキンシップしてください。

そうして、たくさんの愛情で子ども達を
満たしてあげて欲しいと思うのです。

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編集後記
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スキンシップがいかに重要か
感じていただけたのではないでしょうか?

ひきこもりの子に限らずスキンシップは
人間が誰しもが本能的に求めていることです。

人はスキンシップによって愛情を確認します。

最近あなたはいつお子さんと
スキンシップをとりましたか?

おそらくかなり長い間、
スキンシップが無い方が多いのではないでしょうか?

お子さんが成長すれば成長するほど
スキンシップのハードルは高くなりますよね。

「一緒にお風呂に入るなんてとんでもない」

と思われるお母さんもいらっしゃるかもしれません。

確かにある程度年齢のいった息子さんと
一緒にお風呂に入るのが難しいと思います。

では、ハグをすることはどうでしょうか?
手をつなぐことは?
一緒に布団を並べて寝ることはどうでしょうか?

「そんな事をしても何も変わらないわ」

ではなく、何度でもチャンスがあれば、
チャレンジして下さい。

”継続は力なり”

続けていけば愛情は必ず伝わります。

そして、そのことを本日も
1人のお母さんが報告してくれました。
お子さんの不登校で悩まれていた方です。

少しずつ愛情を注ぎ、
少しずつ親子関係が変わり始めた状況を
ご報告いただきました。

どのような経緯で状況が改善し始めたのか
ぜひあなたの問題解決の参考にしてください。

*********************ここから*************************

中学生の子どもの不登校で悩んでいました。

学校に行かない、行ったとしても教室に居らず、
途中で帰ってきてしまうという状態でした。

家では、朝起きない、起こせば機嫌が悪く、
暴言を吐いていました。

家ではたいてい機嫌が良く、
特に何かを要求するときは饒舌で、
一方こちらからの言葉に対しては

「めんどくさい」
「知らない」
「どうでもいい」

ばかりでした。

そんな我が子に対してどう接してよいのか迷っていました。
どこまで許して、どこから叱るべきか分からなかったのです。
子どもが今何を考えているのか、何が不登校の原因なのか、
何も分かりませんでした。

また、そんな子どもに対する怒りや悲しみ、
先の見えない不安などの私自身の感情を
どう抑えれば良いのかも分からずにいました。

そんな時、伊藤先生のDVDに出会いました。

最初は「本当に解決できるわけがない」と
疑う気持ちもあり、なかなか購入できずにいました。

しばらくの間は購入せずに、伊藤先生のメルマガや
ホームページを読んでいました。
それらを読んでいくうちに、納得できることが多くなり、
ぜひDVDを観て、もっと詳しく知りたいと思うようになりました。

以前は「子供の気持ちが分からない」と
悩んでイライラしていましたが、
伊藤先生のDVDを見て、そのイライラの原因は
子供が自分の思い通りにならないから」
だということに気づきました。

そして、メルマガを読んでいくうち、思うことがありました。

私自身は中学高校の辛かった時期にも
勇気がなくて親への反抗などできませんでした。

伊藤先生の荒れている子供を更生させる方法には
驚くものもありましたが、
「こんな風にしてもらっていたら、
もっと親を頼ったりできたのに…」
と思うことがたくさんあったのです。

それからは、まずは子供の話を肯定するようにしました。

信頼関係の再構築なくしては、
先に進めないと思ったからです。

すると、徐々に学校へ行くようになりました。
新学年が始まってからは
遅刻しながらも毎日登校しています。

学校の先生からも
「表情が良くなった」
と言っていただきました。

最近は子供の口から荒れた言葉は出なくなりました。

具体的にはなかなか打ち明けてはくれませんが、
高校進学のことなど気にし始めたようです。

ただ、こちらが焦ると敏感に感じ取るようで、
必ずしっぺ返しがきます。

子ども自身からするどい指摘を受けてしまいます。

これからも焦らず、続けていきたいと思います。

*********************ここまで*************************
詳細にご報告いただきましてありがとうございました!!

徐々に学校に行けるようになったこと
本当におめでとうございます。

どのように接していいのかわからない、
これは多くのお母さん方が抱える悩みですね。

「正しい子育てはこれだ!」

というものが世の中に認知されていないのが現状です。

私のDVDをご覧いただく前に

「本当に解決できるわけがない」

そう思われたとしても無理はないと思います。

そんな中、DVDを手に取り
正しい選択をして頂いて本当に嬉しいです。

“お子さんのことを肯定してあげる”

これをするだけでも
随分と親子の関係性が変わることを
実感されたことと思います。

本日の本編にもあったように
お子さんは「自分が必要な存在なんだ」
という事を求めています。

「自分は大切な存在なんだ」

ということを感じたいんですよね。

・遅刻しながらも毎日登校しています。
・学校の先生からも「表情が良くなった」と言っていただきました。
・最近は子供の口から荒れた言葉は出なくなりました。

とても良い流れで来てますね。
ちゃんと登校できるようになる日もそう遠くないはずです。

焦らず着実に親子関係を築いてくださいね。

そして、また親子関係に変化が見られましたら、
お知らせいただけると嬉しいです。

きっとこのご報告を参考にして
また新たな親子関係を築かれるお母さんも
いらっしゃると思います。

改めまして、ありがとうございました。
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あなたにとっても参考になるようなことが
書かれていたのではないでしょうか?

このようにして、”過保護”な子育てを実践し、
少しずつでもお子さんとの関係を構築されている方が
たくさんいらっしゃいます。

今までの子育てをやめて、
新たな子育てに切り替えるのは
勇気がいることかもしれませんが、
勇気を出した先には
必ず素晴らしい親子関係が待っています。

あなたからのご報告も是非お待ちしています。

どんな些細なことでも
一緒に喜びを共有させていただければ嬉しいです。

このメルマガは

「本物の子育てを日本全国に広めたい」

という想いから
毎週、気持ちを込めて書かせていただいています。

ただ、やはり
読者の方から反応を頂けると嬉しいですし、
あまり反応が無いと
今回はあまりうまく伝わらなかったのかと
心配になったりもします。

ですから、もし宜しければ
お手すきの時に、

「こんな子育てをしたらうまくいったよー」という
メッセージを頂けると嬉しいです。
ぜひメルマガで紹介させてください。
(このメールへの返信で大丈夫です!)

あなたのリアルな体験談によって救われる
お母さんもいらっしゃると思いますので
ぜひよろしくお願いいたします。

さて次回は家庭内暴力についてお伝えします。

このメルマガを読んでくださっているあなたも
もしかしたらお子さんの暴力に悩まれているかもしれませんが、
ぜひ参考にしていただければと思います。

伊藤先生が出会ったある男の子の事例も
紹介させていただきます。

それでは、最後までご覧下さいまして
ありがとうございました。

次回もご期待ください。



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Anonymous
Anonymous
2016年8月5日 12:06 AM

宝物ちゃん、って良いですね。言われたら子供は喜びますね。

伊藤先生の子育てを学びながら実践してきたら
不登校になりかけでADHDの弟ではなくて、微妙に親と不和だった長男との関係が良くなってきました。相手の話を否定せずに聞く、一旦は肯定する、それからこちらの考えを伝える
ことをしたら、以前だと口論になったであろう場面でも穏やかに話し合いができました。食べたいもののリクエストやお菓子をとっておいてあげるなど、意識して優しくしていたら以前のとげとげしさはなくなってきました。図々しい部分もありますが、長男も愛情不足だったのだから、これも甘えと思って要求にはなるべく応えています。

当の四男は、ガミガミ母が優しくなったものだから、反動か、わざと暴言吐いたり物を乱暴に扱うようになりました。試しているのだなと思って危険でない限り注意はしません。私とは目を合わせようとしないし、ご飯も「まずい」と言います。その割にむしゃむしゃ食べるので笑っちゃいますが。私は「全部食べてくれたね、ありがとう」と言います。朝「おはよう」と言うと「ああ」と返ってきます。私は「返事してくれてありがとう」と言います。

「お母さんに不平不満があったらなんでも聞くよ」と言ったら「うるさい、黙れ」とのお返事。母に対する不信感の根深さを思い知らされます。

子供を散々傷つけてきてしまった後悔で凹み、旦那の理解が得られないことでも凹み、くじけそうですが、諦めずに子供からの信頼を取り戻したいと思ってます。

伊藤先生の子育て法は「宗教みたいだ」という旦那と、どう足並み揃えていけば良いのかアドバイスをいただければ幸いです。

I.K
I.K
2016年2月19日 1:01 PM

いつもメルマガを読ませて頂いてます。我が家の三女は今年中3になりますが中1まで反抗期でした。姉達と年も離れていたので甘やかしながらも小さい頃から手を焼いていましたが最近やっと落ち着いたようです。三女によく「宝物ちゃん、パパとママの愛の結晶ちゃん」と呼んでいました笑 周りに笑われながらもそれは結果的に良かったんですね。三女の同級生で不登校や非行にはしった子はみんな家庭環境が複雑なようです。親の愛情や居心地のいい家庭は子供の成長にとって本当に大切だと実感しました。


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