【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#36 ごめん、ママのこと信じられないや・・・

2015-09-17

おはようございます。
伊藤 幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回は、優越感と劣等感をテーマに
お話させていただきました。

例えば、劣等感の強い子というのは
基本的に強い優越感を持っている親に
育てられていることが多い、
ということが言えます。

親の強烈な優越感は
子どもの中に、強烈な劣等感を植え付けてしまいます。
それが時に不登校や非行などの原因につながっていきます。

人間誰もが優越感を、劣等感を
多かれ少なかれ抱えながら生きています。

例えば親同士で見栄を張り合ったり・・・

それはある程度は仕方ないことです。
でもそれが、どれだけ子どもに悪影響を及ぼしているのか
ということを今一度考えていただきたいと思います。

親の優越感と劣等感の狭間で苦しむのは
あなたが愛する子どもです。

優越感や劣等感という感情は
少なければ少ないほど
あなたの精神状態も安定しますし
子どもへの悪影響も少なくなります。

誰かのお子さんと比べて成績が良いとか
そんなことでお子さんの価値を
決めるような子育ては絶対に避けてくださいね。

それでは、本日のテーマに移っていきます。

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本日のテーマ
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■伊藤:

不登校にしろ、
ひきこもりにしろ、
いじめにしろ、
こうしたものを減らすにはどうしたらいいのか?
ということなんですが・・・

例えばいじめについてですけれど、
いじめる子、
いじめられる子、
両方に

「あなたは自分のことが好きですか?」

と聞くと、どちらの子も
「嫌いだ」と言うんです。

●佐々木先生:

うん。

■伊藤:

ということは、自分のことが好きになれれば
いじめというものは起こらないのではないかと思うんだよね。

それじゃ、
自分を好きになるためにはどうしたらいいのか?

といえば、やはり人を信じることだと思う。

●佐々木先生:

そう、人から信じられること、
人を信じることですね。

■伊藤:

人を信じること、
人から信じられることを覚えた人間は、
自分を信じることができるし、
自分を好きになれますよね。

だから、そこにつながる子育てをしていけば、
いじめというものは発生して
こないんじゃないかと思うんですよ。

●佐々木先生:

いじめる子も、いじめられる子も、
自分を好きじゃないというのはすごいことですよ。

そのもとにはね、
自分のことを心から好きになってくれる人に
出会えてこなかった
ということがあるんですよね。
親を含めてね。

自分のことを好きになれない子どもは
他人のことを絶対好きになれない。

そのうち他人を蔑みたくなる。
その背景には劣等感があって、
さらにその裏返しに優越感があるわけですね。

ある部分について
自分よりちょっとでも能力が無さそうに思うと
必ず優越感を感じる。

ところが自分はかなわないなと
思うような人の前へ行くと
すごい劣等感を感じる。

いじめというのは、こういう揺れ動く中で
実にクリアに起きる問題だと言えます。

■伊藤:

そうなんですよね。
いじめの根本というのは
自分を信じる、他人を信じることが
できないというところにある。

言い換えれば、いじめる子もいじめられる子も
自分を好きになることができれば
いじめは減っていくし、無くなっていくと思う。

そう考えると、やっぱり親なんですよ。

不信感を抱かせるような親を持っていると、
必ず自分を信じる力が弱まっちゃうでしょ?

●佐々木先生:

うん、弱まってしまう。

■伊藤:
小さい子が寄ってきて、

「ママこっちに来て」とか
「◯◯して」と言った時に
忙しいと親は
「後にして」って言うじゃないですか?

それって、子どもに不安材料を
投げているのと同じなんですよ。

ぼくは良くないと思うんです。

●佐々木先生:

そうですね。
僕はね
そういうお母さんたちによく言うんですよ。
洗濯や掃除なんて1日おきだって構わない。
子どもには、毎日してやることがあるんだと。

子どもが「こうして」と言ってきた時には
できるだけ
「後で」と言わないですぐにやってあげるというのは
大切なことです。

■伊藤:

しかも後回しにして、
改めて
「さっきはなんだったの?」と聞くと
子どもの方は、忘れちゃってるんだよね。
でも
「親は当てにならない」ということだけはしっかり覚えている(笑)

●佐々木先生:

(笑)

■伊藤:

そこだけはもう完璧に覚えているから、
自分でやるしかないと思うわけでしょ。

ところが大きくなると
親の意見がだんだん命令調になってくる。

親の口調が強くなって、口喧嘩になってくるでしょ。

子どもにしてみれば
「なんで今さら干渉するの」となるよね。

そういう子がいじめられる側に入っちゃうことが
多いような気がする。
非行に走りやすいタイプなんだけど。

●佐々木先生:

なるほどね。

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編集後記
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本日のテーマは「人を信じること」でした。

あなたのお子さんを思い浮かべてみてください。

お子さんは、あなたのことを
心の底から信じていると思いますか?

もしかしたらあなたは
全力で「はい」と即答できないかもしれませんね。

「ん?」と考え込んでしまった
あなたは注意が必要です。

人生でいちばん身近な存在であるはずのあなたのことを
お子さんが信じられないとしたら
お子さんは誰を信じられるのでしょう?

本日のテーマ内でもお伝えしましたが、

「ママちょっと来て」

というすごく小さな日常の中に
信頼関係が構築されたり
逆に壊れたりするタイミングが潜んでいます。

あなたにとっては、すごく小さな出来事が
お子さんにしてみれば
ものすごく深く傷つく出来事になり得るのです。

そして、そういう出来事が、結果的に

「親は信じられない」

という気持ちをお子さんの中に
生むきっかけを作ってしまうのです。

その結果、お子さんは誰も信じられなくなり、
自分という存在にも自信が持てなくなります。

やがて、自分のことが嫌いになります。
そして自分より能力の高い人間に対しては
劣等感を強く感じ、
自分より能力が低い人間に対しては
優越感を強く感じるようになります。

前回の話とも繋がってきますが
この優越感と劣等感が
いじめや、引きこもりなどの
問題行動を引き起こすのです。

さあ、あなたが今すぐやることは何でしょうか?

そうです。

お子さんにとって誰よりも
信じられる存在になることです。
今すぐは無理かもしれません。
しかし、過去には戻れません。
今からまた一つずつ信頼を積み重ねていくだけです。

諦めないでください。
できる過保護から1つずつやっていきましょう。

次回のメルマガでは、

「失った信頼の取り戻し方」

というテーマでお話させていただきます。

10年以上もの間
信頼関係がない状態で過ごしてきた親子が
どうやって信頼を回復させるのか?
そんなテーマでお話させて頂きます。

とても難しいテーマだと思います。
でも必ず解決方法は存在しますので
ぜひあなたご自身でも、考えてみてください。

「どうしたら子どもは親を信じられるようになるのでしょうか?」

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さて、本日もここからは
メルマガ読者の方から頂いた喜びのメッセージを
シェアさせていただきます

お子さんにADHDの傾向が見られ、不登校で
悩まれていたFさんが、
過保護な子育てを実践された結果を
ご報告くださいました。

とても詳細にご報告いただきましたので
ぜひあなたの子育ての参考にされてください。

特に傷つきやすいお子さんをお持ちの方は必見です。

****ここから****

伊藤先生、いつもメルマガやラジオ相談で
学ばせて頂きありがとうございますm(__)m

今日のメルマガの内容が
本当に心にしみましたのでメールさせて頂きました。

息子も不登校になった理由は
「お友だちにからかわれるから」でした。

でもADHD傾向のある息子は冗談と受け止められず、
傷つき、本気で怒っていました。

思えば、息子をからかう子は中学受験を控えている子が多く、
あの子達もストレスを抱えていたのだと思います。

ADHDの特長がある息子は小さい時から
家でも幼稚園や学校でも注意される事が多く、
高学年になる頃には自己肯定感はすごく低くなっていました。
口ぐせは「どうせ、僕なんか。。」でした。

伊藤先生のDVDの中で、発達障害の特性のある子は
感受性が強く傷つきやすいと教えて頂き、
まさに息子の事だと思いました。

私は幼稚園に勤めていましたし、
息子が産まれた時に佐々木正美先生の本も読み、
スキンシップや「大好き、宝物だよ」
と伝えてきたつもりでした。
でも、過干渉のほうが比重が大きかったのですね。

他の子より手もかけたつもりでしたが、
息子の愛情のコップはすごく大きくて、
「もっと愛して!」と感じていたのだと思います。
自己肯定感の低さがからかいの対象に
なることはとても納得できました。

伊藤先生のDVDで学んで、
過保護を実践して、今、息子は変わりました。
個別指導の塾でヤル気診断テストをしたら、

『自己肯定、他者肯定、
自分は無条件に愛されていると感じる』

という全ての項目がプラスでした。

伊藤先生のDVDに出会い、
毎週素晴らしいメルマガで学ばせて頂けているおかげと
感謝の気持ちでいっぱいです。

伊藤先生のDVDは小さいお子さんをお持ちの方は
なかなか購入されないと思います。
私も問題が起きて始めて自分の至らなさに気づきました。
もっと小さいうちに過保護な子育てが
浸透することを願っています。

私も地域で乳幼児の子育て支援のボランティアをしているので、
伊藤先生の発信されている内容を
多くの子育て中のママにお伝えしていきたいと思います(^-^)

これからも頑張って下さい。
私も過保護を引き続きがんばります!
これからもよろしくお願いいたしますm(__)m

****ここまで****

Fさん、とても素敵なご報告を
本当にありがとうございます。
お役に立てたようで本当に嬉しく思います。

Fさんご自身も、お子さんも
きっとツラい想いをされていたことと思います。

Fさんのお子さんの場合、
人一倍過傷つきやすく、
人一倍過保護が必要だったということですね。

そのことに気づかれたこと、本当に良かったです。
僕自身も心から嬉しく思います。

>「どうせ、僕なんか。。」

とても悲しい言葉ですね。

本日のテーマにもつながりますが、
残念ながら、その頃お子さんはFさんのことを
信じられていなかったのかもしれませんね。

信じられる人間が誰もいなくて、
自分自身にも自信がもてない、
お子さんはそんな精神状態だったとお察しします。

でも、もう大丈夫ですね。
お子さんが傷つきやすいこと、
人一倍愛情を求めること、
Fさんはそれらをしっかり理解されて、
それに対して応えてあげています。

>『自己肯定、他者肯定、自分は無条件に愛されていると感じる』
>という全ての項目がプラスでした。

という最高の結果を手に入れられています。
僕のメルマガやDVDはきっかけにすぎません。
すべてはFさんの努力の賜物です。
これからも宝物であるお子さんと
素敵な時間を過ごされてくださいね。

そして、ぜひ周りのお母さん方に
正しい子育てを教えてあげて頂ければ
これほど嬉しいことはありません。

また、おっしゃる通り、僕のメルマガやDVDは
小さいお子さんをお持ちのお母さんが見られることは
かなり稀です。
小さい頃には不登校や引きこもりはありませんので
必要性を感じていただくきっかけが無いのが現状です。

でも、正しい子育ての知識は
お子さんが小さいうちから必要です。
むしろお子さんが小さい頃にこそ必要です。

なので、僕としては
正しい過保護の子育てが
世の中のスタンダードになる事を願い、
情報発信を続けております。

よろしければ、ぜひFさんの周りのお母さんがたに
正しい子育てを広めて頂けましたら幸いです。
お力を貸していただけましたらとても嬉しいです。
本当に暖かい言葉をありがとうございます。

これからも変わらずお役に立てる情報を
発信してまいりますので、
例えば少し正しい子育てを忘れかけたりした時などに
思い出すきっかけとしてご活用頂けましたら幸いです。

こちらこそ今後ともよろしくお願い致します。

***********************************************
さて、あなたはFさんからのメッセージを
どう受け止められたでしょうか。

おそらく同じ症状のお子さんをお持ちの方も
いらっしゃるかと思います。

傷つきやすくて繊細で・・・

でも残念なことに、
お子さんのそういった一面に気づいていない
お母さんもたくさんいらっしゃいます。

あなたはいかがでしょうか?

あなたのお子さんのこと、
あなたは誰よりも理解してあげている自信がありますか?

もしあなたが、今まだお子さんの問題行動の
解決の糸口を見つけることができていない状態でしたら
まずはお子さんのことを
理解することから始めてみてください。

「なぜ今この子はこんな態度を取るのだろうか?」

「なぜ今この子はこんなことを言うのだろうか?」

そんなことを常に意識して考えてみてください。

そして、あなたはそれに対してどんなことをしていて、
これから何ができるのかを考えてみてください。

大丈夫です。

「過保護」という言葉さえ忘れなければ
間違うことはありません。

関係が良くなることがあっても、
お子さんがさらに道を踏み外すようなこともありません。

ぜひあなたとお子さんの関係が
1日でも早く改善することを心より願っています。

そして、もし何かうまくいったことがありましたら
子育てに悩める周りのお母さんにもぜひ教えてあげてください。

余裕があれば、こちらのメールの返信で
ご一報をいただけるととても嬉しいです。

メルマガを読んでくださっている数多くのお母さん方に
シェアさせていただきたいと思っております。

あなたからの一つのメールが
他のお母さんの悩みを解決する
きっかけになると本気で信じています。

それでは本日も最後までご覧下さいまして
ありがとうございます。

あなたとお子さんが良好な関係性を築かれることを
心より願っております。

次回も期待してお待ち下さい。



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