【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#35 親の優越感の犠牲者はあなたの子供

2015-09-10

おはようございます。
伊藤 幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回は、いじめられやすい子はどういう特徴をもっているのか?

ということをお話しました。

お話させていただいたのは

1:傷つきやすい子
2:不潔な子、
3:頭がものすごいよくて、それを鼻にかけているような子、
4:常にツッケンドンな子という

という特徴を持っている子がいじめられやすいということです。

もしあなたが、お子さんのいじめで悩まれていたとしたら
このような特徴をお子さんがもっていないか
一度考えてみていただければと思います。

僕は「いじめられる側に一切の非は無い」と考えています。
100%いじめる側に非があります。
ただ、それでも防げるいじめはできるだけ防ぎたいので、
防止策の意味も込めて、今一度、見直していただければと思います。

特に”傷つきやすくて繊細な子”に対しては
自信をもたせてあげてください。

つまり、ちょっとしたことでも「えらいね」と言って褒めてあげたり、
「あなたは大切な存在なんだよ」
ということを伝えてあげてください。
そして何より過保護に接してあげてください。

さて、本日は”いじめ”をもっと深く追求していきます。
キーワードは”優越感”と”劣等感”です。

あなた自身もこの2つの相反する感情を
持っているのではないでしょうか?

人間誰もがこの2つの感情を抱きながら生きています。

ただ、その度合いは人それぞれ異なります。
そしてこの感情が人一倍強い人間が
“いじめ”の原因を作っているのですが・・・

本日はそんなお話です。

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本日のテーマ
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■伊藤:

学校の問題もあると思うんです。
いじめは学校で起こることでしょ?
誰に責任があるかというと先生なんです。

僕に言わせると、先生がいじめの一部始終を
認識しているかどうかというのは
大きな問題なんですよ。

中には生徒に対して

「いじめがあったら親に言いなさい」

なんて先生もいる。
先生に言うと告げ口になるから
自分の親に言いなさいというわけです。

こういう先生が増えている。
こんな先生のもとじゃ、
生徒は安心して授業なんか受けられないと思う。

だから、こういう子もいましたよ。
いじめられないために、自分の持っている力を
十二分に発揮しないという子も・・・

●佐々木先生:

よくできる子をいじめるというのは
その子に嫉妬するからですね。
それはいじめる子は
劣等感が強いからでもあるんです。

強い劣等感をもつと、
反面で自分の中に優越感を育てたいと思う。
劣等感の強さは、
一方で優越感を持ちたいという気持ちを
育てるんです。

劣等感の強い子というのは
基本的に強い優越感を持っている親に
育てられていることが多い。

その親の優越感が、結局は子どもの中に
劣等感を育てることになってしまうわけです。

劣等感と優越感というのは
表裏一体の関係にあるんですよ。

■伊藤:

うん。

●佐々木先生:

ですから優越感を持っている人は、
必ず裏に劣等感をもっているわけです。

人間は誰もがそうなんですが、
可能な限り劣等感も優越感も小さい方がいい。

そこが大きくなるから
優れた人間が目障りでしょうがなくなるわけです。

優れた人というのは、
自分に劣等感を思い出させる存在ですから。

僕たちが子どもの頃はね、
よくできる子と仲間になることは喜びだったんです。

勉強のできる子がいたら、
宿題を早く終わらせるように手伝ってもらえるでしょ。

魚釣りの名人には
魚の釣り方を教えてもらえる。

泳ぎの上手い子には泳ぎを教えてもらえる。
いろいろなことを教えてもらえるから、

何かに優れている子と
友達になることが本当に喜びだった。

その頃の親は
今のように育児に優越感や劣等感なんて持たずに
子育てをしていました。

成績にしてもいいに越したことはないけれど、
たかが成績、されど成績ってな感じで。

だから子ども達は
過剰な優越感をもたずに育ったし、
同時に劣等感も無かったんです。

ところが、今の子どもたちは
人と共感する前に競争をさせられている。

その競争も実際は親の競争なんです。

これは言ってみれば
自由社会の影の部分だと思うんです。

自由社会で、誰もが何にでもなれる。
社長にも
大臣にも
博士にもなれる。

誰でもなれるわけですから、なろうとして競争する。
競争して結果的になれた人は優越感をもつ。

なれないときには劣等感をもってしまう。
こういう発想で生きていく社会になったことが
いじめを強くしたんです。

■伊藤:

うーん、僕らの時代がまさに
その劣等感と優越感を合わせ持っていた時期だった。

僕は小学校のときにはいじめられるタイプでしたから
その時のことを思い出しているんだけれど、
やっぱり劣等感と優越感とが交互に出てくるよね。

しかも、それが続くと嘘つきになる。

優越感を保つために嘘をつくんです。

例えば、いい成績がとれていないのに
いい点じゃないと友達に受け入れてもらえない。
だから嘘をついたり・・・

●佐々木先生:

なるほど。

■伊藤:

そうやって背伸びして
付き合っていないといじめられてしまう。

それが裏にあるから
常に緊張した中で友達と付き合っているわけでしょ。
いじめも絡んでいるし、
それに耐えられなくなって
不登校や引きこもりにもつながっていく。
そういう関連性がありますよね。

●佐々木先生:

本当にそうですね。
それから、僕はこうも思うんです。
先ほどいじめられていることを
親に告白できないという話が出ましたね。
これもやっぱり劣等感の裏返しだという気がするんです。

親を失望させてしまったら、
自分はもっと惨めになってしまう。

だから親に言えない。

つまり、自分の弱いところを
親に見せられないわけです。

その不幸というのはとても大きいと思う。

親にこそ安心して弱点や欠点を見せられる。

それが親子だし、家庭とはそういうところだというふうに
してあげたいですね。

子ども達には。

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編集後記
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本日の大きいテーマは

“優越感”と”劣等感”でした。

今、時代は急速な勢いで変わりつつあります。
終身雇用はもはや崩壊し、
名だたる大企業が次々と、
「早期退職」を募集したり、
新たな時代の幕開けを感じさせます。

とはいえ、学歴社会の名残が
なんだかんだ存在しているという事実は否定できません。

「偏差値の高い中学校、高校、大学へ入学し、
そして名のある企業への就職」

こういった人生に価値を感じる方が
多くいらっしゃるということはまだまだ僕も感じます。

実際、偏差値の高い大学を卒業した方が
就職で有利な場面があるのは否めません。

そして、それを敏感に感じる親御さん同士の
“優越感””劣等感”が存在することは間違いありません。

どこの大学を卒業していようと
優秀な人間はいくらでもいるんですけどね・・・

こうした現実のその先にあるのは疲弊した子どもたちの姿です。
学歴社会が完全なる悪だとは思いません。
良い大学に入りたいという目標のために
努力することはとても尊いことです。
その経験の中からとても大切なことを得られることもあります。

しかし、全ての人がそうしなければいけない、
というわけではありません。

勉強ができなくても今はあらゆる可能性が
転がっている時代です。

偏差値の高い大学を卒業していなくても
いくらでも幸せになる手段があります。

逆に良い大学に入学し、大企業に就職したからといって
一生安泰を手に入れられるわけでもありません。

全ての親御さんがそうであるとは思いませんが、
一定数の親御さんが”優越感”と”劣等感”の間に
お子さんを巻き込んでいる現実がまだまだ存在します。

そしてそんな社会全体の風潮が
いじめを助長しています。
やはりそういう社会は健全ではありません。

どうかこのメルマガを読んでくださっているお母さん方は
そういった見せかけの優越感に縛られることなく、
親の希望を押し付けることなく
子育てをしていただければと思います。

“ありのままのお子さんを認めてあげる”

そんな子育てをして頂ければ幸いです。
間違いなくそれが一番、
お子さんの幸せにつながります。

さて本日もここからは、
頑張って子育てをされている
MMさんから頂いたメッセージを紹介させていただきます。

DVDをご購入いただいた方ですが、
まだ息子さんは学校には行けていないものの
少しずつ改善の兆しが見え始めているようです。

ぜひあなたの子育ての参考にして頂けたら嬉しいです。

****ここから****

高校3年生の息子の不登校に悩み
伊藤先生のDVDを購入しました。

まだ長男は不登校のままですが、
以前に比べ表情は非常に良くなってきました。

母は当初は「怠けだ」と非協力的で、
怒りが絶えないようでした。

しかし、DVD購入後 「とにかく温かい家庭を」と
お願いしたところ、まだまだ山あり谷ありではありますが
家族の喧嘩が減り、イライラも減ってきました。

長男も全く学習もせず、昼夜逆転気味ではありますが
ストレスの少ない日々を過ごすことができているようです。

長男と母との関係も良好で、会話も増えてきました。
父とも普段の会話ができています。

伊藤先生の、

「温かい家庭があれば、飛び出していくのはその子次第。
しかし、いずれ飛び出していく」

という言葉を信じて、
今後も温かい家庭を保ちたいと思います。

いつ、長男がどんなきっかけで飛び出していくのか、
未来は分からず不安も残りますが、その日を信じています。

****ここまで****

MMさん、貴重な体験談のシェアをありがとうございます!

まだお子さんは学校に通うことが
できていないということですが、
すでに回復の兆しは見えてきていますので
あとは時間の問題ですね。

会話が増えてきた、それだけでもとてつもない進歩です。

「不登校」というと
とても気が重くなるような状況だ
と思ってしまいがちですが、
家庭が温かい状態であれば
それだけでも解消できるものなのです。

きっとお子さんは不安を抱えています。

「世界中、誰も自分のことなんか
好きじゃないのではないだろうか?」

そんな不安を抱えているかもしれません。
自信を失っているのかもしれません。

何れにしても、

「家庭内にちゃんと味方がいる。
どんなことがあっても味方でいてくれる人がいる」

そう思えれば、それだけで
自信を取り戻し、自発的に外の世界に
飛び出していくことができます。

安心してください。
自分の力で立ち上がり、
外に飛び出していける子どもたちを
僕は何千人も見てきました。

必ずお子さんも、外へと旅発つ日が訪れます。

もしまた息子さんが
外の世界に飛び出して行かれた時は
是非教えていただけると嬉しいです。

改めまして、貴重なメッセージをありがとうございます。

これからもこのメルマガを通じて子育てを
応援させていただければ幸いです。
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あなたもぜひ、MMさんからのメッセージを
参考にして頂けたらと思います。

特別なことをする必要はありません。
過保護が難しそうであれば、

「明るい家庭を作る」

それだけでも構いません。

ちょっとした意識を変えるだけでも
驚くほど、そして面白いほど状況は変化します。

もしくは、「やらないことを決める!」

ということでも良いと思います。

「自分の希望を押し付けない」

とか

「意見を否定するようなことを言わない」

など、

まずはできることから始められてくださいね。

1つずつ、一緒に階段を登っていきましょう!

そしてもし何か嬉しい変化が見られましたら
メッセージをいただけましたら幸いです。

ぜひこのメルマガでシェアさせていただけましたら嬉しいです。

このメルマガをご覧いただいている
他のたくさんのお母さんにとって、
素晴らしい価値になりますし、
僕自身にとっての励みにもなります。

ご自身のお子さんのことで悩まれているときは
あまり余裕はないかもしれませんが、
「日本全国に正しい子育てを」
という想いを是非皆さんと
このメルマガを通じて共有できれば嬉しいです。

最後になりましたが、

「悩んでいるのは一人じゃない」

ということを忘れないでくださいね。

さて、次回もまたいじめについて
僕と佐々木先生の考えを
シェアさせていただきます。

少し大きいテーマになりますが

「いじめって結局どうしたらなくなるの?」

という話です。

「自分のことは好きですか?」

いじめる子、
いじめられる子、
どちらに聞いても
「嫌い」だと言うんです。

ということは・・・

というお話です。
テーマは少し大きいですが、
あなたの子育てに活かしていただけるような内容も、
散りばめておりますので是非期待してお待ちくださいね。

本日も最後までご覧下さいましてありがとうございます。



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