【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#34 【本音】こんな子をいじめたくなる

2015-09-03

おはようございます。
伊藤 幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回は、いじめについて、
特にいじめる側の子どもについてお伝えしました。

いじめっ子はなぜ他人をいじめるのか?

一言で言うとその原因は、”欲求不満”です。

溜まった欲求不満を自分よりも弱い人間にぶつけるのです。

また、いじめる子にはどういう子が多いのかを調査した結果、
親がPTA会長だったり
権力のある親の子どもが多いというデータもあります。

世間体を気にしながら育ってしまい、
その腹いせに誰かをいじめたり、
ストレスをうまく出せなくて
弱い人へのいじめという形で出てきてしまう、
ということですね。

いずれにしても、
もしあなたのお子さんがいじめにあっていたとしても
その責任はあなたのお子さんにあるわけではありません。
100%いじめる側に責任があります。

ですから、もしあなたがお子さんから
いじめられていることを告白されたとしても

「あなたがいけないのよ」

なんてことは口が裂けても言ってはいけません

ただし、いじめられやすい子の特徴というものは、確かに存在します。
そのことについては、あなたにも知っておいて欲しいと思いますので
本日はいじめられやすい子の特徴をテーマにお届けします。

ぜひ参考にしてください。

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本日のテーマ
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■伊藤:

いじめられる子は、どういう子が多いんでしょうか?

●佐々木先生:

伊藤さんから、からかいのターゲットになっていて
不登校になっている子がいるという話を聞いて、
僕は思いました。

昔ならいじめだと感じなかった程度のことを、
いじめと感じて傷ついてしまう子が今はいるんだなと。

ちょっとあだ名をつけられただけで、
クラスへ行くのがつらくなってしまうほど傷つく。

自尊感情が弱くて、些細なことで自尊心を失ってしまう。

小さく傷つけられても
大きく反応してしまうという・・・・

だからいじめる子から見ると、
いじめるのがおもしろい子が
いじめられる子になっている気がします。

よく

「いじめられる子の方にも問題がある」

という言い方がされますが、
僕は単純にはそう言いたくない。

これまでいじめっ子にも
ずいぶん会ってきましたが、
話を聞くと、確かに彼らにとっていじめやすい子、
いじめたくなる子っているんですね。

けれども、だからといっていじめられる子が悪いんじゃないんです。

いじめられる子は傷つきやすいんです。

ということは自尊感情が弱い。

ですからいじめられっ子が
いじめっ子になってしまうことも、よくあるんですよ。

■伊藤:

ありますね。
以前、ある女の子からこういう話を聞いたことがある。
A,B,Cという女の子がいてAという子がBという子をいじめていたわけ。

BとCというのはとても仲がいい。
だから、当然CはBを色々とカバーしてあげますよね。

「気にしないほうがいいよ」

と声をかけてなぐさめたり。
そうやってBの味方になってあげていた。

そのうちBへのいじめがなくなったわけです。
すると今度は、このCという子がAとBにいじめられたんです

普通に考えると、BとCは固い友情で結ばれているわけだから、
何が起きても仲がいいはずだと思うのだけれど、
結果的にはそういうことになってしまう。

●佐々木先生:

うん、よくありますね。

■伊藤:

いじめられる子は、
やはりそこから早く抜け出たいと思うわけで。
いじめる子の味方になれば
それだけ早く自分は救われるわけです。

けれども、味方になった証として人をいじめていかないといけない。
そうしないと証にならないから。

●佐々木先生:

そうですね。
その場合、問題の根源はAという子ですよね。

Aのいじめ感情が消えないということが
基本的な問題としてあって、
BとCをいろいろな風に巻き込んだってことですよね。

■伊藤:

ええ。
それと僕ね、以前いじめをテーマに
座談会をしたことがあるんですよ。

いじめる側の子、いじめられる側の子と、
どちらでもない子を交えて7人で話をしてもらったんです。

まず、いじめられやすい子には、

・不潔な子
・頭がものすごく良くて、それを鼻にかけているような子
・常につっけんどんな子

この3つのタイプがあるというんです。

●佐々木先生:

うん、なるほど。

■伊藤:

そこで、その子たちに

「そういう子がいじめられる現場を見たとき、助けてあげる?」

と聞いた。

そうしたら誰1人として

「助けてあげる」

と答えた子はいなかった。

「それはなぜ?」

と聞いたら、

「自分がいじめられちゃうから」と言うんですね。

見ているだけで「なぜ助けてあげないのか」
というと自分がいじめられるのが嫌だからなんですよ。

●佐々木先生:

それにわずらわしい、面倒くさい、
そういうことには関わりをもたないでいたいという
気持ちもあるんでしょうね。

■伊藤:

他に「いじめにあった時に親に言った?」

と聞いたんです。
そうしたら答えは「言わない」。
なぜかというと、自分を可愛がっているお父さんやお母さんに、
学校でいじめられていることを言ったら、
自分がすごく惨めになる、そう感じると言うんだよね。

●佐々木先生:

そうなんだよね。
以前、いじめが原因で自殺した子が何人もいたでしょ?

親は「死ぬほどつらかったことをどうして言ってくれなかった」

と嘆きますね。

でもその子たちには自殺することのつらさより、
親に言うことの惨めさ、そのつらさの方が大きいんだよね。

だから言えないんですね。

それを惨めに感じさせないような自尊感情を、
子ども達の中に育ててやれないところに
私たち親の弱さがあると思うんです。

■伊藤:

もっと深く考えていくと

「親はあてにならない」

という子育てをしてしまったことも、ひとつの要素かもしれない。

「どうせ言っても解決にはつながらない」
と子供に思わせてしまうような子育てが。

●佐々木先生:

親に言って余計に傷ついてしまう、
そういうこともあるでしょうね。

■伊藤:

いずれにしても僕は、いじめについては、
いじめる子が100%悪い、
そして傍観者も100%悪いという
前提で見ていかないといけないと思います。

********ここまで********

前回の終わりに

“いじめられる子が元々もっている特徴として
「◯◯◯やすい」という特徴があります。”

ということをお伝えしましたが、
◯◯◯に入る言葉が何か分かりましたか?

そうですね、

「”傷つき”やすい」です。

いじめっ子は、いじめた相手が傷ついている姿を見て快感を覚え、
そしてさらにいじめたくなる。

いじめてもビクともしないような相手だと
いじめてても楽しくない。

でもリアクションがあると
いじめることが快感になってしまうわけです。

もちろん、だからと言って「傷つくのが悪い」と言いたいわけではありません。

むしろその繊細さが優しさでもあり、一つの個性です。

ただ、本人は、相当つらいですよね。
親としても何とかしてあげたいところです。

傷つきやすい子が
いじめられても傷つかないような強い心をもつことは、
簡単なことではありませんが、
何も手段が無いわけではありません。

あなたがお子さんのためにしてあげられることが、
ちゃんとあります。
それは、自信をもたせてあげることです。
自尊感情を育ててあげることです。

では、自信をもたせてあげるために
親は何をしてあげれば良いでしょう?

このメルマガを継続的に読んで頂いている方なら
ピンとくるはずですが・・・
そうです、ここでもやはり”過保護”なんです。

“母親から愛されている”という安心感から自信は生まれるのです。

もう何十回も過保護のことはお伝えしていますが、
あなたは”過保護な子育て”を実践されていますでしょうか?

ぜひこれを機に、もう一度ご自身の子育てを見直されてくださいね。

また、本日のテーマの中でいじめられる子の特徴として
“傷つきやすい”ということ以外に3つ紹介いたしました。

・不潔な子
・頭がものすごいよくて、それを鼻にかけているような子
・常につっけんどんな子

という特徴です。

もしこれらのうちどれかの特徴がお子さんが持っていたら
ぜひ気をつけてあげてください。

そして最後に、繰り返しお伝えしたいことは
お子さんは学校でいじめられても
おそらくあなたに言わない、ということです。

「なんで言ってくれないの!?」

あなたはそう思うかもしれませんが、残念ながらそれが現実です。

特に普段からお子さんとの関係が築けていなければ、なおさらです。

「お母さんに言っても何もしてくれないだろう」

そう思われてしまっている可能性が高いのです。

いじめを理由に自ら命を絶つ例も後を絶ちません。

ですから

「子どもがいじめられていることを知りませんでした」

では済まされない話です。

ぜひ普段から積極的にコミュニケーションをとり、
過保護な子育てを通じて、
お子さんがあなたにいろんなことを話しやすいような、
素敵な関係を築くようにしてください。

さて、それでは本日も「伊藤流子育て」を実践していただいた方からの
メッセージを紹介させて頂きます。
娘さんが不登校になってしまったSAさんという方です。

ちょうど”過保護な子育て”を実践頂いた効果について
語っていただいていますのでぜひ参考にされて下さい。
よりリアルに実感頂けるはずです。

********ここから********

小学5年生の娘の不登校について悩んでいました。

伊藤先生のDVDを拝見して、

「子育てをする前にこそ勉強しておけばよかった」

と痛感しました。

DVDを拝見する前は、
私としては十分甘えさせていると思っていたのですが、
娘の要求に応えていたわけではないと知りました。

何度もDVDを見返して、自分の誤った考えを
変えるよう努力しています。
娘も不登校が始まった頃に比べると、
だいぶ落ち着いてきたように思います。

悩んでいたことも話してくれました。
笑顔や声を出して笑うことも増えてきました。

まだまだ不登校は続くのかもしれませんが、
私自身、娘との時間が幸せだと思えるようにもなってきました。
これからも過保護を続けて行きたいです。

********ここまで********

SAさん、貴重な体験談をお送りいただきまして
本当にありがとうございます!!

>笑顔や声を出して笑うことも増えてきました。

おめでとうございます、本当に良い傾向ですね。
娘さんがSAさんに心を開き始めているなによりの証拠です。

>私自身、娘との時間が幸せだと思えるようにもなってきました。

とありましたが、やはりこれが一番大切なことですね。
「鏡の法則」というものがありますが、
SAさんが娘さんと一緒に過ごす時間を幸せだと思えば思うほど、
間違いなく娘さんも同じように、
SAさんと過ごす時間に幸せを見出すようになります。

>DVDを拝見する前は、私としては十分甘えさせていると思っていたのですが、・・・

客観的に「正しい子育て」ができているかどうか
ご自身で判断することは、なかなか容易なことではないと思います。
無意識のうちに、お子さんに色々と要求を
押し付けてしまっているお母さんもいらっしゃいます。

それでもSAさんはご自身でDVDを手にとられて
そして答えを見つけられたことは本当に素晴らしいことだと思います。

娘さんの不登校に関しまして、不登校の時期が長ければ長いほど、
それを解消するまでに、どうしても時間を要する場合があります。

でも、今のまま子育てを続けられるのであれば
必ず娘さんが学校に通えるようになる日が訪れます。

娘さんを信じてください。
そして、ぜひ登校するその日が訪れるのを楽しみにしながら
子育てを楽しまれてくださいね。
僕も、その日が訪れることを楽しみにしながら
メルマガを通じて応援させていただきます。

改めまして、貴重なメッセージをありがとうございます。

********ここまで**********

あなたは最近、お子さんの笑顔を見ましたか?

もしかしたら中には、

「笑顔どころか顔すらロクに見られていない」

というお母さんもいらっしゃるかもしれません。

不安で仕方ないお母さんもいらっしゃるかもしれません。

でも、安心してください。

SAさんが実践してくださったように
お子さんの要求を聞いてあげて、叶えてあげる、
そして、お子さんとのコミュニケーションを楽しむ、
それを繰り返し続けていれば、
必ずお子さんとの関係が自然に縮まり、
お子さんに笑顔が見られるようになります。

時には忍耐が必要かもしれません。

「これだけあなたのことを心配して、
色々と要求を聞いてあげているのに全然リアクションがない」

そんな日もあるかもしれません。
しかし、最後には必ず笑える日が訪れます。
心の底から「よかった」と思える日が訪れます。
ぜひ諦めないで続けてくださいね!

さて、少し話題が変わりますが、
理想を言えば、

「僕の子育て方法の理論なんて無くても
子どもの非行や不登校の問題など
存在しない世の中であればいいのになあ」

と思っています。

しかし、共働きの家庭が増えたり、
経済的理由から余裕が持てない親御さんが増えたり、
世の中全体として子どもに対してしっかり愛情が
行き届いてない傾向にあると感じます。

そこでやはり、正しい子育ての知識が、どうしても必要です。

「子育てをする前にこそ勉強しておけばよかった」

と、メールを下さったSAさんもおっしゃって下さいましたが
世の中、全ての大人が
子育てに関する正しい知識を身につけた上で
子育てをして欲しいと思っています。

そのために、1人でも多くの方に
正しい子育てを知っていただくために
このようにメルマガを書いたり、
子育てラジオというものを配信させてもらっています。

もし、子育てに悩んでいるお友達がいましたら、
このメルマガを紹介してもらえればと思います。

また、4月ごろから、
このメルマガで「子育て・喜びの声」を募集し
頂いたメッセージをこのメルマガで
シェアさせていただいております。

おかげさまで紹介しきれていないほどの
メッセージを頂いております。
本当にありがたい限りでございます。

「こんな状況だったけど、こうしたらこうなった」

というリアルな実体験は本当に貴重で、
その体験が、きっと他のお母さんの役に立つと信じております。

もしあなたも何か子育てに関して喜びを
感じるような出来事がありましたら
ぜひ送っていただけましたら幸いです。

ぜひこちらのメルマガでシェアさせて
頂けたらと思っております。

そして本日は、以前1度メッセージいただいた方に、
もう1つお願いがあります。
もしよろしければ、メッセージを頂いてからその後、
お子さんとの関係がどうなったか、教えて頂けないでしょうか?

みなさん、その後、さらに親子の距離を
縮められていることかと思いますが、
もしよろしければ、またこちらのメルマガで
紹介させていただければ嬉しいです。

もちろん僕自身も気になるところではありますし、
きっとメルマガを読んでくださっている
他の読者の方も関心のあることかと思います。

お忙しい中、大変恐縮ではありますが、
ぜひご協力のほどよろしくお願いいたします。

さて、次回は、

「優越感」と、「劣等感」

についてお話させていただきます。

誰もが多かれ少なかれ
優越感と劣等感、どちらも感じたことがあるはずです。

そして、おそらくなんとなく想像がつくかと思いますが、
この2つの感情が “いじめ”と深く関係しているのです。

ちなみに優越感の強い親に育てられた子どもは、
優越感の強い子に育つと思いますか?
劣等感の強い子に育つと思いますか?

ぜひ考えてみてくださいね。

それでは、本日も最後までご覧くださいまして
ありがとうございます。

次回もあなたの子育てのお役に立てる内容を
お伝えしますのでぜひ期待してお待ち下さい。



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