【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#24 なぜあの子は人間関係作りが上手なの?

2015-06-18

おはようございます。
伊藤 幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩んでいる親御さんに役立つ情報をお伝えしたいと思います。

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前回のおさらい
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「幼児期の子どもにとって一番大切なことは何だと思いますか?」

と、尋ねると

「小さい頃から英語でも習わせた方が良いのではないでしょうか?」

とか、

「ピアノをさせたいんです。」

とか

できるだけ早い段階から勉強をさせたり、
何かスキルを身につけさせたい、
とお考えの親御さんが、多くいらっしゃいます。

でも、幼児期のお子さんにとって
本当に大事なことはそれらのことではありません。

本当に必要なことは

“遊ぶこと”です。

英語や算数、ピアノなどを小さい頃から
身につけさせることを否定するわけではありませんが、
それよりも、圧倒的に大切なことが”遊び”です。

“遊び”がなければ、社会性は身につきません。

社会性がなければ、いくら勉強ができたとしても
ピアノを上手に弾けたとしても
学校や社会でうまくやっていくことができず
いずれ、不登校、いじめ、非行などで
つまずくことになります。

これまで数回にわたって
“遊び”に関してお伝えきましたので
いつもメルマガをご覧下さっている方は、
子どもにとって”遊び”がどれだけ重要なのか、
かなりご理解いただけているのではないかと思いますが、
ここでひとつあなたに聞いてみたいことがあります。

「社会性がある子どもって
どんな力を持っている子どものことを言うと思いますか?」

たくさん遊んで
社会性を身につけた子どもが共通して持っている
能力があるとすれば、それは一体どんな能力でしょう?

もしあなたがお子さんに対して

「この子は社会性が欠けているなあ」

と感じられるとしたら、この能力が欠けているのかもしれません

その能力とは

「●●力」

のことです。

ぜひ●●に入る言葉を考えながら本日の対談を読み進めてみて下さいね。

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本日のテーマ
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■伊藤:

ここに佐々木先生が子育て協会から出した

『こどもの森』という本があるんですが、

中に

「大人にとっては仕事、学生にとっては勉強することが大事である。
同じ理由で、子どもにとっては遊ぶことが大事だ。
遊びを抜きにして健全な人格形成はあり得ない。
遊びは人間になるための訓練をしていると言える」

とありますね。

たとえば校内暴力や家庭内暴力の子というのは、
ある意味で人格形成を失敗した子とも言えると思うけど、
それはやはり”ちゃんと遊んでこなかった”からじゃないかと
思うんだけれど。

●佐々木先生:

そう、僕は本当にそう思いますよ。

■伊藤:

それから、こういう言葉もある。

「勉強が子どもの創造性を高めることは滅多にない」

創造性は遊びの中で育つということですがまさにそうだと思いました。

●佐々木先生:

自分で考える力は遊びの中で養われるんですね。
まず想像力というのは遊びの中で豊かに育つ。

掘っ立て小屋をお城にしたり、
王様やお姫様になったり、
手を広げて鳥になったような気持ちになったり、
子どもは想像力を駆使して何にでもなれる。

しかもね、
想像力が豊かに育つことによってしか、
相手の気持ちを想像する力は育ってこないんですよ。

さらに、想像力が豊かに働くことによって、
四角い積み木を電車に見立て、ドアの敷居を線路に見立てて
遊びをクリエイトしていく。
すなわち想像力が生まれてくる。

いろいろなものを自分で開拓し、自分独自の生き方を創り、
新たな発展に向かっていくといった力になる。

こうした力は勉強では育まれません。

勉強は人が考えたことを押し付けられるだけですから。

■伊藤:

それが無いから、思春期になったときに機能が
おかしくなっちゃうんじゃないかな。

想像力と創造力が育っていれば、
突然刃物を出して人を刺したり、
バスジャックしたり、
そういう子は出ないと思うんです。

●佐々木先生:

僕もそう思う。
想像力が豊かに育つことによってしか、
相手の気持ちを想像する力は育ってきませんからね。

想像力の豊かな発達が、
相手の気持ちを想像する力に発展していくんです。

人との関係をクリエイトする力も育ててくれる。

この基礎を作るのは子どもの頃の遊びですよ。

刃物を出したり、バスジャックをする子たちが
ちゃんと遊んできたとは絶対思えない。

■伊藤:

思えないですよね。

だから本当に、遊びでしか創造性を高めることはできないと
思いました。

それと

「遊びは不自由なことに熱中することである。
子どもが本当に熱中する遊びにはルールがある。
不自由なルールを守り、役割を分担し、
責任を果たし合うからこそ
遊びの喜びが大きいのである。」

とも書いてある。

不自由なルールを守ることができるから
喜びも大きくなる、
それが社会的なルールを守ることに繋がるんだということですね。

それから

「仲間と本当の遊びに熱中や没頭しあう体験なしに
社会のルールを守ることや倫理観、道徳観は育たない」

とある。

この通りですね。
好きなことを勝手に、やりたい放題やっているような遊びが
楽しいはずがない。

制限・規則・役割・責任という緊張があるから感動があるんだ。

●佐々木先生:

集団でする遊びはね、快楽や享楽を求めて
好き勝手にやっているわけじゃない。

わざわざ不自由なことをやっているんですね。

不自由なルールを作ってみんながそれに協力する。

その不自由なルールから、

「人のものをとってはいけない」

「ほしい物があっても、
自分のものでなければ我慢しなければいけない」

こうしたことが守れるように発展していくんです。

■伊藤:

例えば

「今日は鬼ごっこがいいな」

と思って遊びに行くでしょ。
ところが行ってみたら大きい子どもたちの一言で

「いや鬼ごっこじゃなくて縄跳びやるよ」

となった。

でも自分は上手に縄跳びができない。
鬼ごっこがしたかったのに
不得手な縄跳びになって、
その子にとっては不自由な遊びなんだけれど、
縄跳びをしないと遊べないから遊ぶわけですよね。

そして遊び始めると

「縄跳びをうまく跳べるようになりたい」

と向上心が湧いてくる。

うまく跳べたら喜びになるし、跳べなかったら仲間が

「次は跳べるよ」

と慰めてくれる。

こうした経験から、子どもは共存共栄という社会での
生き方を学んでいくのかなと思うんです。

●佐々木先生:

そうです。
その時、子どもの中には必ずこういう感情が
あると思います。

「僕1人だったら
こんな楽しいことはできなかったなあ。
みんなと一緒だからできたんだ」って。

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本日の対談はここまでです。

冒頭で

「社会性がある子どもが共通して持っている●●力」

という話をしました。

●●力、というのは想像力のことでしたね。

想像力を持っているからこそ
他人の気持ちを理解することができて、
人間関係を構築することができるのです。

そしてそれが、社会性を兼ね備えるということです。

その想像力を養うために必要なのが遊びなんです。

子どもは遊びの中でだけ想像力を養うことができるのです。

対談の中にあったように、いくら勉強を頑張っても
想像力を養うことはできません。

例えば英語を小さい頃から習って身につけたとしても
肝心の社会性、つまり想像力がなければ
結局そのスキルも活かす事ができないのです。

いくら英語がペラペラでも
引きこもりになってしまっては
それを活かすことはできませんよね。

勉強をさせたり、
何かスキルを身につけさせる前に
必要なのが遊びだ、ということを
改めて強くお伝えします。

世間一般的に言うと、

遊び=快楽

というイメージがありますが、
実は子どもにとって遊びは快楽ではありません。

自分の思い通りにならないこともたくさんあって
むしろストレスに感じる場面もたくさんあります。

そして、その中で子どもはたくさんのことを学ぶのです。

我慢することを覚え、
やっていいことと、悪いことの分別を身につけます。

ただ、勘違いしないでください。
ここでいう遊びというのは
家で1人でゲームするようなことではありません。

家でゲームを1人でしたって社会性は一切身につきません。

実際に、
ゲームを1人でする子どもがどんなふうに成長するのか
アメリカで衝撃的なデータも発表されていますので
そちらに関しては次回紹介させていただきますね。

さて、

数回に渡ってお伝えしてきた遊びに関するお話もこれでおしまいです。

あなたのお子さんの現状が小さい頃の遊びにあるということを
かなりご理解いただいたのではないかと思います。
きっと思い当たる節もあったはずです。

次回は最後の締めとして、

“結局遊びって何で必要なのか”

という話をさせていただきます。

また、「幸せ」をテーマにしたお話もさせていただきます。

幸せってなんだろう?

そんなことをあなた自身が
考えるきっかけにしてもらいたいとも思っています。

あなたが幸せなら子どもだって幸せです。
あなたが幸せなら家庭だって幸せです。

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ここからは、

本日も読者の方から頂きました
喜びのメッセージを紹介させていただきます。

読ませていただき、正直胸が熱くなりました。
前置きは特にしません。
ぜひあなたの子育てにも参考にして頂けましたら幸いです。

**ここから**

いつも伊藤先生のメールを欠かさずに見ています。
欠かさずに見ることで、前の自分に戻らないよう、
子供にとって安心と信頼を感じることができる
母親・家庭になるように努めています。

はじめは半信半疑でした。
子供にとって逆に良くないのでは?という怖さを抱えながら、
恐る々始めたことを思い出します。

親が変わることができるのも、少しづつでした。
子供も少しづつ明るく元気になり、
学校も少しづつ行く時間が増えています。

安心して過ごしている子供は、
本来のその子の良さが少しづつですが
にじみ出てきてるように感じています。

本当はこんな子だったんだ!
こんないいところがあったんだ!

驚きと新鮮な気持ちで子供を見守っています。
そして、今までの自分のまちがいに、愕然としています。

親の接し方・気持ち次第でこんなにも子供が
生きやすくなるなんて、
本当に今まですまないことをしてきたと反省しました。
気付かせてもらって、ありがとうございます!

変わらなければいけないのは、周りの大人でした。

伊藤先生のメールを、とても頼りにしています。

これからも宜しくお願い致します。

**ここまで**

素敵なメッセージをありがとうございます!!

世の中にたくさんの子育てに対する考え方がある中で、
僕の子育てに、たとえ半信半疑であったとしても信じていただき
そして実行していただいていることを心から嬉しく思います。

“本当はこんな子だったんだ!
こんないいところがあったんだ!”

とありましたが、子どもは大人が思う以上に、
気遣いをするものですよね。

「こんなことを言ったら怒られるかな」

とか子どもなりにいろいろと考えて生きているのです。
親の希望通りの自分を演じる子さえいます。

今は、あなたが変わることで、
お子さんが本来の姿を出しつつある状態だと思います。

まだまだこれからも、
あなたが見たことのなかったお子さんの姿が出てくるはずです。
これからの子育てが楽しみですね。

ぜひ今後も、あなたが今の状態をキープされることを願っています。
またお子さんに新たな変化がありましたぜひ教えてくださいね。

これからもお役に立てるようメルマガを書いてまいりますね。

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さて、メッセージをご覧いただきあなたは何を感じましたか?

“変わらなければいけないのは、周りの大人でした。”

という文章に少しドキッとしたかもしれませんね。

でも焦らなくても大丈夫です。
あなたはあなたのペースで子育てをされてください。

変わることが、それほど簡単なことじゃないことくらいは
僕だって分かっています。

ただ、あなたが変わらなければ何も変わらない、

という意識だけはぜひ持ち続けてくださいね。

あなたが今どんな状況であっても
あなたが1歩踏み出せば
本日メッセージを下さった方のように
必ず子育てに対してポジティブな感情をもてる日が訪れます。

子どもの成長に想像もしていなかったような
キラキラした未来を描けるようになる日が
必ず訪れます。

前回紹介させていただいたメールでもありましたが、
僕のお伝えする子育てに対して
半信半疑の方がいらっしゃるのも事実です。

人それぞれ異なる価値観を持っていますので当然のことです。

でも信じて実行していただいた方は
必ずお子さんの良い変化を実感していただいています。

今は苦しいかもしれませんが僕を信じてください。

そしてあなた自身を信じてあげてください。

あなたからも
喜びのメッセージをいただけることを楽しみにしていますね。

ポジティブな子育ての流れを
日本中に広めていきたいと思っていますので
他の悩めるお母さん方のためにも
ぜひあなたのご経験もシェアしていただけると嬉しいです。

本日も最後までご覧くださいましてありがとうございます。

次回も期待してお待ちくださいね。

★追伸★

最近、アイドルの嵐が大好きだというお母さんから、
こんな話を教えてもらいました。

嵐がまだ売れていない時、

「何か新しいことをしたほうがいいんじゃないか」

とメンバー同士で話し合っていました。

そんな時、普段は意見をあまり言わない
リーダーの大野くんだけが

「絶対嫌だ」

と頑なに拒否したそうです。

「今、目の前にあることに全力を尽くせない奴が何を頑張れるんだ!」

と言ったそうです。

かっこいいですね。

今でもそれが二宮くんの価値基準になっているそうです。

子育てはあなたのペースで大丈夫です。
ただ、そうも言ってられない親御さんも中にはいらっしゃると思います。

もし、あなたのお子さんの問題行動が一向に解決しそうにないのなら、
そしてあなた自身が途方もなく苦しいのなら・・・

今すぐに目の前にいるお子さんと全力で向き合う覚悟を決めてください。
愛する覚悟を決めてください。

人間には覚悟を決めることが必要な時があります。



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