【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#25 TVゲームをし過ぎた子の将来

2015-06-25

おはようございます。
伊藤 幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩んでいる親御さんに役立つ情報をお伝えしたいと思います。

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前回のおさらい
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前回は、

「社会性がある子どもは共通して想像力を持っている」

というお話をさせていただきました。

想像力を持っているからこそ
他人の気持ちを理解することができて、
人間関係を構築することができるのです。
それが、社会性を兼ね備えるということです。

そして、その想像力を養うために必要なのが遊びなんです。

子どもは遊びの中で想像力を養います。

もちろん勉強も大切です。
でも勉強の前に大切なことがあるとすればそれは、遊ぶことです。

どれだけ勉強ができたとしても
“遊びの中で社会性を身につける”
ということをしていなければ
必ずどこかでつまずくことになります。

もし今、
目の前にいるお子さんが問題行動を起こしているのであれば
その原因の1つはきっと、遊びの不足にあります。

そのことについて
このメルマガで数回に渡ってお伝えしてきましたが
本日は、子供にとっての遊びというものを総括させていただきます。

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本日のテーマ
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■伊藤:

例えば

「今日は鬼ごっこがいいな」

と思って遊びに行ってみたけど
大きい子どもたちの一言で

「いや鬼ごっこじゃなくて縄跳びやるよ」

となるとしますよね?

でも自分は上手に縄跳びができない。
鬼ごっこがしたかったのに
不得意な縄跳びになって、
その子にとっては不自由な遊びなんだけれど、
縄跳びをしないと遊べないから遊ぶわけですよ。

でも実際に遊び始めると

「縄跳びをうまく跳べるように」

と向上心が湧いてくる。

うまく跳べたら喜びになるし、
跳べなかったら仲間が

「次は跳べるよ」

と慰めてくれる。

こうした経験から、子どもは共存共栄という社会での
生き方を学んでいくのかなと思うんです。

●佐々木先生:

そうです。
その時、子どもの中には必ずこういう感情が
あると思います。

「僕1人だったら
こんな楽しいことはできなかったなあ。
みんなと一緒だからできたんだ」って。

■伊藤:

ええ。
それが今はまるっきりない。
だから人格形成が歪んでしまった子供が多くなっているんですよね。
感動をおぼえる遊びをしている子というのは
自分の役割分担を知っているから

「こういう時期にはこうすることが大事だ」

とか

「こういう場面ではこれが大事だ」

ということが
判断できる大人に成長していくと思うんです。

●佐々木先生:

僕は子どもには勉強も遊びも両方して欲しいんだけれども、
もしどちらか一方しかできないんだったら
絶対遊びをとってほしい。

学校や塾で勉強をいくらやったって
人格なんか作れないけれど
思い切り遊びをすれば人格が作られていく。

■伊藤:

遊びの中で責任とか道徳性、
倫理性が身についてくる。
それができていれば
思春期におかしくなったりしないよ。
僕にはそういう確信がありますね。

また、
“子どもは遊びの中でこそ
体力や知力の限界を知ることができる。
それが人格を作っていくために
かけがえのない行為だと思う”

“子どもが遊びをやめた途端わがままになる”

という言葉もある。

小さい頃から1人でテレビゲームばかりやっている子っているでしょ。
これってよくないと思うんだよね。

人と遊ばなくても済んじゃうわけで、
思春期に色々と出てきてしまうと思う。

ある統計では、小さい時に長時間テレビゲームをやった子が
家庭内暴力を起こすことが多い
という結果も出ているんです。

攻撃性が強くなっていくんですよ。
わがままが出て来やすい。

遊びって、仲間の人数が増えるほど
不自由なものも出てきますよね。

でも、その不自由な中で遊ぶことで
体力や知力の限界を知ることができるわけだし、
限界を超えてできた時に
喜びや感動が生まれる。

テレビゲームばかりで
こうした体験をしていないと
健全な人格ももてない。

感動無くして人は成長しないと、
僕はいつも思うんだけれど。

●佐々木先生:

本当に思いますね。

■伊藤:

今、遊びといっても波長の合う友達と遊ぶだけで、
孤立しちゃって本来の形の遊びができていない。

昔はお兄ちゃんもお姉ちゃんも
弟も妹もいて嫌な遊びも楽しくなるように
役割分担を決めて、
舵取りをちゃんとして遊んだわけでしょ?

そうやって1日楽しく遊んで、
家に帰ってくると
親に抱っこされたり、
一緒にお風呂に入ったりして
愛情をしっかり受けて寝る、
という生活があった。

今はそれがなくなってきてしまっている。
でもどこかで経験していないと、
将来とんでも無いことになっちゃうよね。

●佐々木先生:

本人にとっても社会にとっても
大きな損失ですよ。
国が経済復興と言っているのと同じくらい、
あるいはそれ以上に子どもの遊びの復興は
価値があるし、大切なんです。

■伊藤:

僕ね、幸福感には
相対的幸福感と絶対的幸福感と
2つあると思うんです。

例えば前よりいい家を建てた、
成績があがった
給料があがった、
これは相対的幸福感。

じゃ、絶対的幸福感とは何かなと考えていて、
「命だ」と思ったんです。

1日1日、

「生きていてよかったな」

と思えること、
これが絶対的幸福感かなと。

しかも、
感動を覚えることができないと
「生きていてよかった」という
幸福感を感じることはできない。

●佐々木先生:

今日も命が与えられていることに対する感謝、
それが絶対的幸福感だと。
いい言葉ですね。

自分に与えられてた命への感謝というのは
絶対的幸福感の源泉ですね。
この命への感謝というのが
日本人にだんだんなくなってきてる。
だから次の命を思う力が衰えてきている。
少子化というのはそういうことだ、と僕は思いますね。

■伊藤:

命への感謝、生きる喜びというのは、
躍動感から生まれるとも思う。

●佐々木先生:

躍動感を思い切り体感できるのが
多分、子どもの頃の遊び。

■伊藤:

はい、そこへ全部つながってくると思うんです。
子どもの時に仲間と遊んだ体験が
絶対的幸福感を培うことにもなる。

「生きていてよかった」

と思える子は思春期にルール破りもしないし、
人格形成も歪まないと思う。
全ては「遊び」からなんです。

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本日の対談はここまでです。
これまで数回にわたって、
しつこいくらい”子どもの遊び”についてお伝えしてきました。

なので、きっとあなたも遊びについて
かなりご理解いただけたと期待しています。

最近よく見かけます。
電車の中で、親の隣に座って
ゲームに夢中になる子ども。

本当によくないなあと思います。
ゲームをすることが100%悪だとは言いませんが、
対談にもあったようにゲームをいくらしても人格は形成されません。

そして、人格が形成されないことにより
家庭内暴力や、非行、不登校などにも繋がりかねません。

「だってみんなゲーム持ってるから仲間外れにされちゃうよー!!」

そんな風に子どもに言われたら、
買ってあげたくなる親心もあると思います。

ただ、やっぱりバランスは大切です。
友達との”遊び”は大切にしてほしいと思います。

また、本日の対談の終盤では
“幸福”についてお伝えしました。

人間関係が希薄化している現代社会では、
残念ながら
「生きていてよかった」という
“絶対的な幸福”は感じづらくなっています。

技術の進歩が生活を便利にする一方で
人と人とが本当の意味でコミュニケーションをとる
大切な機会が奪われているからです。

特に、スマホの登場は
僕たちの生活を一変させてしまいました。
電車に乗れば
8割以上の人がスマホの画面を一生懸命見ている光景を目にします。

「スマホを使っている人が何をしているのか?」

ある調査によると
FacebookやTwitter、ブログなどの
SNS(コミュニケーション専用のWEBサイト)を
見ている人が1番多いそうです。

そして、

Facebookなどの自分の投稿に
“いいね”や”コメント”がつかないと
ソワソワしたりする人も多いようです。

誰か人と会っている時でさえも、
目の前にいる人とコミュニケーションをとらずに
こういうSNS(コミュニケーション専用のWEBサイト)など
オンラインで繋がった遠い場所にいる人と
コミュニケーションをとる。

技術の進歩が
今、人と人とのコミュニケーションを歪めてしまっています。

子どもの世界でも、
SNS上でのグールプ内いじめが発生していたり、
今までに存在しなかったような
問題が新たに生まれています。

便利になりすぎて
現代人はインターネットの世界などバーチャルの
コミュニケーションに翻弄され
疲れきっているのかもしれません。

先日、たまたまTVを見ていたら
“若者の4割が恋人欲しくない”
という話題が取り上げられていました。

理由として、

・面倒だから。
・自分の趣味に力を入れたいから。

ということが挙げられていました。

「面倒だから」

とういう言葉が出てくるのは
面倒なことを乗り越えた先にある幸福感を味わったことが無いからと思います。

人と深く付き合うということは
楽しいことばかりではなく、辛いこともあります。

ただ、その先にはちゃんと幸せなことが用意されているのです。

小さい頃、外で元気に遊んでいる子であれば
そのことを実体験として知っています。

でも、
小さい頃に正しく遊んでこなかった子にとってみれば

「人と深く付き合うことなんてただ面倒なだけだ」

「自分の時間のほうが大切なんだ」

と感じてしまうのです。

ここで僕が何を言っても
スマホがなくなるわけではありませんし、
むしろ今のような状況は
今後ますます加速するものと思われます。

ただ、これを読んでくださっているあなただけは
インターネットの世界などのバーチャルではなく
お子さんとの現実のコミュニケーションを大切にしてくださいね。

お子さんを

“遊ばせること”

こちらを強くお勧めします。

お子さんが小さい頃に遊んでこなかったとしても
まずは親子間のコミュニケーションを見直すことから始めてみてください。

その際に必要なことは
何度もお伝えしているように
“過保護”です。

お子さんの
“望んでいることを
望んでいるとおりに叶えてあげる”
事です

ちょうど先日、
“過保護”を上手に実践されている方から
メッセージをいただきましたので
ここで紹介させていただきます。

小学校4年生の娘さんが
不登校を克服されて、
今は元気に登校されているとのことです。

ご兄弟のいらっしゃるご家庭にとっては
特に参考にしていただける内容だと思いますので
ぜひご覧下さい。

*****ここから*****

いつも沢山のアドバイスを頂きありがとうございます。
我が家の次女は、感受性が強く、
まわりを気にしすぎていたことを強く感じます。

小学4年生で、3人兄弟の2番目です。
1番目の姉、3番目の弟、の主張が強く
2番目のこの子は、なんでも出来る子だから大丈夫と
勝手に決め付けていて、
話しかけられても、自分の仕事、姉、弟優先で、
後回しにして忘れたり、聞いてあげられていない、
かまってあげてなかったと反省です。

DVDやアドバイス頂いたことを実践していると、
あれも、これも構ってあげてなかったなと思います。

抱っこや、スキンシップも必要な回数は、ひとりひとり違うこと
これが分かったことで、ずいぶんと意識がかわりました。

母がちびなので、小学3,4年にもなるとわたしでは、
抱っこは無理です。
ここは、お父さんの出番です。

それを実践していくうちに
いろいろ話してくれるようにもなりました。

お陰様で、4月からは、元気に登校できいます。
不登校以来、習い事は全部辞めているので、
下校すると、近所の友達と遊んでいるのが
とても微笑ましい日々です。

時々、お腹を痛がったり、気分が悪いと言って、
ドキッとさせますが、こちらが慌てず、
手をかけてあげるようにしています。

3人が一緒に自分の事を聞いて、聞いて、と来てしまうので、
それぞれの思いにすぐに答えられない時もありますが、

「さっきはなんだったの?」

と 後で聞くようにしています。
遊びも、まだまだ足りてないと思います。
お花で色水作ったり、海岸でバシャバシャ走ったり、
まだまだ そういうことが楽しいようです。

これからも子供たちの

「お母さん来てー。」

などの要求に答えていきたいと思います。

*****ここまで*****

貴重なメッセージをいただきまして
本当にありがとうございます!!

正しい子育てを素直に実践され、
そして今は、
娘さんが元気に登校されているということ、
本当に嬉しく思います!

ご兄弟が多いと
どうしても1人1人にかけられる時間というのは
少なくなってしまいます。

それは仕方ないことですね。

ただ、そんな中でも
お子さんの要望に出来るだけ応えられていらっしゃるようで
とても素晴らしいです。

また、お子さん一人一人に適切な子育てがある、
そのことを知っていただけて良かったです。

お母さんの気持ちと愛情は
必ず娘さんに伝わっています。

感受性が強い、ということですので
これから様々な場面で
娘さんは悩むかもしれません。

でも、そんな時こそ
今実践されているように
お子さんの気持ちを汲み取り
お話を聞いてあげたり
甘えさせてあげてくださいね。

また何か新たな動きがありましたら
ぜひ教えてくださいね。

これからもよろしくお願いします。

*********************

こちらのメールをご覧いただき、

“不登校は治るんだ”

ということをきっと実感していただけたのではないでしょうか?

実際にお子さんが不登校になってしまうと、
まるでそれが永遠に続くような感覚に陥ることがあるかもしれません。
出口の見えない長いトンネルに閉じ込められた気分になり
落ち込む親御さんを
たくさん見てきました。

でも正しい子育て法を実践されれば必ず解消されます。

信じてください。

本日メールを紹介させていただいたお母さんも
身をもってそれを証明してくれています。

これからも僕が知っている
ありとあらゆる子育てに関する知識を提供していきます。

あと、それと同時に
読者の方同士の情報共有の場を作ることもどんどん
進めていきたいと考えています。

その第一歩として今、
読者の方から子育ての体験談を募集して
それをこのメルマガ上でシェアさせて頂いております。

ぜひあなたからのメッセージもお待ちしておりますね。

「子どもが学校であった出来事を話してくれるようになった」

「学校に行くようになった」

「よく笑うようになった」

などなど、何か嬉しい変化があった際には
ぜひメッセージをお寄せいただけましたら
とても嬉しいです。

どうぞよろしくお願いいたします。

さて、数回にわたって
“遊び”に関してお伝えしてきましたが
次回はテーマを変え、

“しつけ”について

佐々木先生よりお伝えさせていただきます。

しつけに関して最も大切なことはなんだと思いますか?

それは、

子どもの●●●を守ることです。

今までのメールをご覧いただいている方でしたら
●●●に入る言葉が分かるかもしれませんね。

ぜひ次回も期待してお待ちください。
本日も最後までご覧下さいましてありがとうございます。



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