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【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#142 過干渉が必要なとき

2017-11-02

こんにちは、伊藤です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回まで、
元鑑別所所長の奥村晋氏と
私の対談の内容をご紹介しました。

>また、所持品検査で
>何か関係のないものが出てきたとき、

>「これは先生が一時預かっておく」

>と言って、後で返さないことがあるといいます。

というお話しをしました。

大人でもこういう人間は信用できなくなるでしょう。

それは、子どもだって同じです。

子どもからの信用を失うことは、
教師にとっても、親にとっても、
絶対に避けたいことです。

信用していない人間から
何を言われても
心には響きません。

あなたもこの機会に、

「自分は子どもに信用されているのか?」

考えてみてください。

それでは、
奥村氏と私の対談の続きをご紹介します。

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ナイフは即座に取り上げるべき
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●インタビュアー:

伊藤さんご自身は、
学生時代に
ナイフを所持した経験はありますか?

■伊藤:

ありますよ。

●インタビュアー:

どういう理由で
ナイフを所持していたのですか?

■伊藤:

ナイフを持つことによって
強くなったような、
偉くなったような気がしてくるんです。

なんとなくホッとするんですね。

非行に走っている連中を見て、

「俺も彼らのように
肩で風を切ってみたい」

という気持ちが芽生えてきたのです。

ナイフに対する憧れもありましたね。

ナイフを持つことにより
非行に走っている格好いい奴らと
同じになれた気がしてホッとしました。

●インタビュアー:

そういうご経験のある
伊藤さんにお伺いします。

私たちの生活から、社会から、
ナイフを完全に無くすことはできません。

そのような環境で、どのように
子ども達を教育したら良いと思われますか?

■伊藤:

私の場合、
いつもナイフを持ち歩いていたわけではなくて、
喧嘩の時にだけ所持していました。

それは相手を威圧するためで、
ナイフを出せば相手が引きますよね?

そうすれば喧嘩を避けられるんです。

ナイフを出せば、相手が逃げる、

すると相手に勝ったような気持ちになる。

そのためだけにナイフを持っていました。

だから普段は持ちませんでした。

持っていると警察に捕まる可能性だって
あるわけですから。

非行少年なりに凶器は持ってはいけないという
意識があったんですね。

また当時は、今のように
かっこいいバタフライナイフは売っていませんでしたし、
悪い仲間でもほとんどの者が持っていませんでした。

今の子ども達がナイフを持つ理由の1つに、
ナイフがどこにでも売っていて、
手軽に買えることがあるでしょう。

また、親も自分の子どもが
ナイフを持っていることを知っても、

「ナイフは持ち歩くなよ」

と言う程度なんです。

これではダメですね。

私だったらナイフは即座に取り上げます。

これは常識だと思います。

親も、教師も、世間の大人も
もう一度考え直せば
案外簡単なことだと思います。

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編集後記
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本日はナイフ(凶器)について
お話しました。

「凶器について
どのように教育すべきか」

という話題でしたが、答えは1つです。

それは、

「毅然とした態度で取り締まる」

ことです。

みなさんもご存知の通り、
私の子育て論は、

「過干渉をやめ、過保護に接する」です。

あれこれうるさい事は言わず、
子どもが望むことを
望んだとおりにしてあげましょう

というものです。

こう話すと、

子どもが希望したことは
すべて叶えるのが親の愛であり
過保護だと勘違いされる方がいます。

実は、そうではありません。

時には「過干渉」(注意・しつけ)が
必要な時もあるのです。

その一つの例が、
今回の対談で話題に出たナイフです。

過保護を勘違いして、

「ナイフが欲しいと言ったら買ってあげるのが過保護」

と思ってしまう方がいます。

一方で、

「いくらなんでもナイフは買わないわ」

と思う方ももちろんいると思います。

では、この「ナイフ」を
「バイク」「ゲーム機」「パソコン」
「何に使うのかわからない多額のお小遣い」
に置き変えたらいかがでしょう。

過保護だと思って
子どもに与えていませんか?

「ゲーム機」や「お小遣い」などを与えることが
すべて悪い、と言っている訳ではありません。

ご家庭のルールや常識の範囲内であれば
問題ありません。

しかし、
ナイフを買い与えれば、
子どもは立派に成人するでしょうか?

ゲームを買い与え、一日中ゲームをさせていれば、
子どもは立派な成人になるのでしょうか?

子どもの将来を保護することになるのでしょうか?

違いますよね。

また、ナイフの所持は、
銃刀法違反になる可能性があります。

これは立派な犯罪です。

夜中にゲームセンターに入り浸ったり、
街中を徘徊するのも、
お子様の年齢によっては、
犯罪になる可能性があります。

万引きやたばこについても
軽く考えている親御さんもいますが、
それらは、社会規範に反することです。

子どもがやりたいと言っているんだから
やらせるべき

という類のものではありません。

「昼夜逆転してゲームばかりしている」

というのも同様です。

お子さんの体のリズムも崩れますし、
視力悪化など健康を損なう原因となり得るでしょう。

それらを許すことは、
子どもの将来を保護することにはなりません。

「過保護」の本質を忘れないでください。

悪いことに対しては、
毅然とした態度で臨むことも必要なのです。

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読者の方から頂いた喜びの声
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続いて、
DVD、メルマガ、子育てラジオ定期便を
ご覧になり、状況を改善された読者の方の
喜びの声をご紹介します。

本日紹介させていただくのは
「エンジェルさん」からのメッセージです。

DVDをご覧になり、
子育てラジオにもご質問いただきました。

息子さんが
中3の夏から不登校になったものの
正しい子育てを実践された結果、
現在は高校に通われているとのことです。

「親が変われば子が変わる」

ことを感じていただける内容です。

*******************ここから********************

以前、子育てラジオで相談した者です。

息子が中3の夏から不登校になりました。

不登校の時は、私や父親に暴言が多く、
私は奴隷のように扱われ、
何かうまくいかないときは物を投げてきたり、
つねってきました。

オンラインゲームや動画にはまり
ルールは守れませんでした。

そんな時、伊藤先生のDVDを買い、
DVDや先生の本でたくさん学ばせてもらいました。

感動しまくりでした。

先生のお考えは子育ての基本なのに、
全然できていませんでした。

勉強や習い事、子どものためと思いながら、
実は自分のことばかり
考えていたことに気づきました。

良いときも悪いときもありながら、
今は、自分にとって
最高に良い学校を本人が選んで、
頑張って高校に通っています。

先生のおかげです。

本当にありがとうございます。

今後、個性が活かせるような、
何か頑張れるものを見つけてくれることを
信じています。

時間がかかっても、どんな状態でも見守り、
応援していく伊藤先生の子育て、
続けていきたいです。

*******************ここまで********************

エンジェルさん、
貴重なメッセージをありがとうございました。

子育てラジオへの
ご質問もありがとうございました。

ラジオで相談されたときは、

「中3なのに勉強もしないで
ゲームばかり。

家庭内暴力の一歩手前」

という様子で、非常に心配しましたが、
現在は高校に通われているとのことで
とても安心しました。

子育てラジオでは、少し厳しく

「エンジェルさんが、お子さんの
100%味方にならないといけない」

というアドバイスをさせていただきました。

その通りに実践されたようで
本当に良かったです。

良い高校、良い大学に行かなくても、
大事な息子さんであることに
変わりはありません。

そんなことには拘らず、

>今後、個性が活かせるような、
>何か頑張れるものを見つけてくれることを
>信じています。

と書かれているように
ありのままの息子さんを
受け入れられたことが
良い結果を生んだのだと思います。

これからも「過保護」な
子育てを実践してください。

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エンジェルさんが
ご報告してくださったように
正しく実践していただければ
必ず問題は解決に向かいます。

先ほど、

>時には「過干渉(注意)」を
>しなければいけない時もあるのです。

と書きました。

「過干渉(注意)」が必要な場合の例として、

「昼夜逆転してゲームばかり」

という事例を挙げましたが、
エンジェルさんの息子さんは
昼夜逆転こそ無かったものの
ゲームばかりしていました。

そのため、
エンジェルさんのご主人は
毅然とした態度で息子さんに

「ゲーム三昧をやめろ」

と注意しました。

ところが、うまくいきませんでした。

%%NAMESei%%さんはその理由がわかりますか?

それは、「保護(愛情)」が
足りなかったからです。

「過干渉(注意)」にしたら、
その倍の「保護(愛情)」が必要になります。

ですから、子育てラジオでは、

お父さんが「過干渉(注意)」にした分、
母親であるエンジェルさんが
お子さんの100%味方になり、
愛情を示す必要がある

というアドバイスになりました。

このように同じ「ゲーム三昧」でも
ご家庭の状況により
対応法はかわります。

「うちの場合は、どうすればいいの?」

と思われた方は、ぜひ
子育てラジオにご質問をお寄せください。

エンジェルさんもご相談された
「子育てラジオ」では随時、
ご質問を募集しています。

ご質問は下記、応募フォームより
お申込み下さい。

→ https://www.futoukou365.com/bn/soudan

あなたもエンジェルさんのように
問題を解決されることを
心から願っています。

本日も最後までご覧いただきまして
ありがとうございました。

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