【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#17 なぜ母性を制する母は子育てを制すのか?
おはようございます。
伊藤 幸弘です。
本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩んでいる親御さんに役立つ情報を
お伝えしたいと思います。
******************
前回のおさらい
******************
「あなたはうちの子じゃないからね」
そんな何気ない母親の一言で
実は子どもがかなり傷ついている、
前回はそんなお話をさせていただきました。
お父さんに言われても気にならないけど
お母さんに言われると傷つく、
そんな言葉が存在するのです。
なぜでしょう?
実はそれは、母性と父性の違いにあります。
つまり、母性をもっているお母さんはこうあるべき、
父性をもっているお父さんはこうあるべき、
というようにお母さんと、お父さんでは
役割が違うのです。
ということで本日は
母性と父性につきまして、
より具体的にお話ししていきたいと思います。
母性と父性の違いなんて
普段生活している中で考える機会はそうそう無いと思います。
でも、この違いを知っているだけで子育ては大きく変わってきます。
とても大切なお話です。
それでは本日も前回に続き、僕 伊藤と、佐々木先生の対談を通じて
お伝えしていきます。
*********************************************
本日のテーマ:
*********************************************
■伊藤:
例えば今の幼児にお母さんの絵を描かせるでしょ?
すると鬼の絵を描く子がいるんですよね。
ツノが出ていて
まさに鬼婆で(笑)
見ていて本当に笑っちゃいました。
しかもお父さんを描かせると
お父さんは下を向いているのが多い。
家族、親に関して、最近の子には
こういうイメージが強いのかなと思いました。
●佐々木:
子どもが親にそういうイメージをもつということは
ある意味で日本人は、男女ともに
大人が未成熟になってしまったということだろうね。
■伊藤:
親の勝手、親の都合で
子どもを育ててしまっているんでしょうね。
●佐々木:
そうそう。
親のほうが自分のくつろぎ
自分の安らぎ、
自分の希望ばかりを優先させてしまっている。
これは結局、親の自己愛に他なりません。
■伊藤:
親が子供の羅針盤になってやれてないわけです。
僕は母性、父性の存在が、
羅針盤としての役割を果たす鍵を握っていると思うんですが、
そもそも母性とは何か、父性とは何かと言うと?
●佐々木:
母性という場合、それを本能ではなく、
学習の結果によるものだという人もいますし、
あるいは自分の子どもと
よその子どもではかわいさが違う、
それは親の素直な気持ちだということで
母性ではなく親性だという人もいる。
ということで、定義しにくいものなのですが、
僕は基本的には
「無条件で相手を承認する力」
のことだと思っています。
絶対的なくつろぎと安らぎを与え、
その人のありのままの状態を受け入れ、承認する力が母性。
■伊藤:
母性というのは、言い換えると「保護」にも通じる。
●佐々木:
保護に尽きる。
保護する力がある人は、母性が豊かな人ということです。
■伊藤:
じゃ、父性というのは?
●佐々木:
「こうでなくちゃだめだよ」
「こんなことじゃダメだよ」
という部分を伝える力だと考えています。
いわば条件付きで受け入れることですね。
しつけというのは、まさに父性の部分で行われるものですよ。
私の家内のお父さんは
しつけが厳格な人でしたけれど、
その分お母さんの母性性が猛烈に大きかった。
子どものことになると、体を張って、
お父さんを黙らせちゃうところがあったそうです。
お父さんに言わないほうがいいことは
言わずにいてくれる。
間違っても
「お父さんに言いつけましょう」
なんてことは絶対に言わない。
子どもを守ってくれるわけですよ。
父親の言っていることは、正しいことに違いないんです。
でも
「そんなにたくさんのことを子どもができるはずがない」
と母親は思うわけでしょ。
幼い子どもには特に。そういう時に、
とにかく子どもを保護する側に回るわけですね。
ですから一言で表すなら、
母性とは
「無条件の保護」
父性とは
「条件付きの愛情」
と言えます。
■伊藤:
父性とは
「社会でこういうことをしたらこう罰せられるよ」
ということも含め、
子どもにルールやマナーを教えていく機能ということですね。
●佐々木:
そう。
「そんなことをしたら許されないよ」
「こんなことは通らないよ」
というものをね。
けれども母性はなんでも許すんです。
■伊藤:
つまり、父性というのが「干渉」
●佐々木:
干渉です。
「制限」とかね。
***ここまで***
いかがでしょうか?
母性と父性の違いについてご理解いただけましたでしょうか?
お母さんの母性によって、子どもの全てを愛情で包み込み、
お父さんの父性によって、子どもにしつけを施すのが正しい子育て
といえます。
ですから、
本来子供の全てを受け入れる母性を持ち合わせた母親が
冒頭にあったように
「あなたはうちの子じゃないからね」
といった発言をするのは絶対にしてはいけないことなのです。
また、母性と父性のバランスも大切です。
仮に父性が強すぎた場合、どういった状況が予想されるでしょう?
もちろん問題が起こりやすくなりますが、
最悪の場合、子どもの問題行動が犯罪にまで
発展してしまうこともあり得ます。
実際に、あなたも知っているであろう
少年犯罪史上最も残虐と言われるあの事件の犯人も
実は父性が強い環境で育てられた一人でした。
次回は、そのような話を詳しくさせていただきます。
子育てにおいて、本当に大切なお話なので
ぜひご覧いただければと思います。
**************************
さて、本日もここからは、読者の方から届いた喜びの声を
お伝えしたいと思います。
匿名希望の方からいただいたメッセージを紹介させて頂きますね。
不登校の中学2年生のお子さんを
お持ちのお母さんからのメッセージで、
日々小さな変化に幸せを感じながら
過ごされているとのことです。
きっとあなたの子育てにも通じる部分があるかと思います。
***ここから***
初めまして。
私は、現在中学2年生に進級する男の子の母親です。
息子は中学1年の3学期から完全な不登校になってしまいました。
しかし、伊藤先生のおかげで、自分の子育ての間違いに気づかせていただき
今現在は日々戸惑いながらも、正しい過保護を目指して息子と向き合っています。
先日、子育てアドバイスを読ませていただき、
我が家にも起こっている息子との
変化をお知らせしたいと思いメールをしました。
息子は今まで私の顔色を伺いながらの13年だったのでしょう。
小学校中学年あたりから、
人の目をみて会話をしないことが気になるようになり、
私がいちいち口をだして無理やり目を合わせて会話をさせていました。
中学生になってからは、
私とも目を合わせないで会話をするようになり、
そのたびに注意をしていました。
そして、不登校になり私が過干渉をやめ息子の話を
じっくり最後まで聴くように心がけていると
会話をするときに息子が目を合わせてくれていることに
気が付きました。
私は、少しづつ信頼を戻しているのだ
と感じうれしく思いました。
あと、この2カ月ほど家族にも息子にも
ありがとうを口に出していうことを心掛けていました。
「ご飯をきれいに食べてくれたね。ありがとう」
「脱いだ靴下を洗濯機に入れてくれたね。ありがとう」
などものすごく小さなことでも、家族みんなで声掛けをしていました。
するとはじめは、家族が私に「ありがとう」を
返してくれるようになりました。
この頃は息子も「ありがとう」を
返してくれるようになりました。
今まで、自分は感謝を口にしていなかったことに
あらためて思い知らされました。
このように、小さな変化ですが、とても幸せを感じる変化です。
あらためて 伊藤先生に感謝いたします。
これからも 家族みんなで幸せな変化をしていこうと思います。
***ここまで***
とても素晴らしい変化だと思います。
「過干渉をやめる」
これだけでも親子関係は随分変わるということを
実感されているのではないでしょうか。
目を見て話せるということは
息子さんの自信の表れでもあります。
「お母さんに愛されている」
ということを
以前より実感できるようになってきたということですね。
この変化の積み重ねが少しずつ
親子、そしてご家族の絆を深めていくことになると思います。
息子さんが学校に通えるようになるまで
もしかしたらまだ時間がかかるかもしれませんが、
確実に良い方向に事態は進んでいますので
引き続き息子さんの目線に立った
コミュニケーションを続けてくださいね。
ご報告、本当にありがとうございます。
また新たな変化がございましたら
ぜひご連絡頂けたらと思います。
このメルマガでは引き続き、
みなさんからの嬉しい声をお待ちしております。
このメルマガが読者の皆様にとって
より有益なものになるように、
と考えて先日から募集を始めました。
ご自身の体験だけでなく、
今回ご報告をいただいた方のエピソードで
共感したポイントなど、感想を送っていただいても嬉しいです。
このメルマガを介して
読者の方同士の間接的なコミュニケーションが起これば、
より読者の方にとって有益ではないかと思います。
1人でどうしよう? と悩んでいる方こそ、
勇気を出してメールを送ってきていただければ嬉しいです。
それがきっかけで親子関係が劇的に変わる可能性も大いにあります。
引き続きあなたからの声をお待ちしております。
それでは、本日も最後までご覧下さいまして
ありがとうございます。
次回も期待してお待ち下さい。
まだメルマガにご登録されていない方は、下記よりお申し込みができます。
この他にも不登校やひきこもり役立つ情報を随時発信しております。
下記フォームよりお申し込みください
※ご記入頂いた個人情報は、メールマガジン配信やセミナー情報など、その他弊社のからの不登校解決のご案内のみに使用させていただくものです。どんなことがあってもあなたの情報を第三者にはわたしません。詳しくはプライバシーポリシーをご覧下さい。 ※ご登録後も「いならい」「役に立たない」と思ったら、ワンクリックで配信解除ができます。お金は一切かかりません。あなた自身の目で内容をご確認下さい。
こんばんは。
母性と父性の話とてもわかるところあります。
わたしはシングルで育てているので
バランスが、難しいです。父性のしつけもやらないといけないし、、ひとりで子育てするときはどうしたらいいでしょうか
こんにちは。
不登校になって、1ヶ月半、四月から、中3になる、男の子の母親です。
スマホで、いろんなサイトを探して、伊藤先生のDVDを購入、私の子育ての間違いに気づき、過干渉をやめて、過保護を実践しています。
良い変化
・自分の好きなゲームやアニメの話を楽しそうに話してくれるようになりました。
わたしも以前より、真剣に聞けるようになりました。
・食事の後、食器を流しに持って行ってくれるようになりました。
が、私のありがとうの言葉が足りてない事に気付いたので、今日から感謝を伝えます。
・朝起きれなくなったのが、不登校のきっかけですが、寝る時間は深夜なのに、気づいたら、朝、お腹空いて目が覚めたと言いながらも、起きて、私が仕事に行くまでは、あれこれ、して欲しいことを言ってきたり、朝ご飯を作ったり、しています。
これも大きな変化です。
私が仕事に行くと、日中は、寝ているようですが笑
・そして何より息子が明るくなりました。
こうしてみると、いろんな変化が、見られます。一日一日を大切に、子育てのやり直しをしていきます。
伊藤先生からのアドバイス、みなさんからのメール、本当に、気付きをたくさんいただけます。
ありがとうございます、今後もよろしくお願いいたします。