【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#16 親子関係が崩壊する母の一言

2015-04-23

おはようございます。
伊藤 幸弘です。

今日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩んでいる親御さんに役立つ情報を
お伝えしたいと思います。

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前回のおさらい
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前回は、12歳で水商売をしていた
千夏という少女と、その母親との関係が
いかに修復されたのかという話をさせて頂きました。

一見きれいな顔立ちをした品の良さそうな雰囲気の母親は
実は、幼い頃から千夏に虐待を繰り返していました。

千夏に対して灰皿を投げたり、平手打ちをしたり、
自分自身の欲求不満を千夏にぶつけていたのです。

当然、親子関係は崩壊し、成長した千夏は
やがて問題行動を繰り返すようになります。

途方にくれた母親が決断したことは

『千夏と真剣に向き合う』

ということでした。

親が変われば子どもは変わります。

徐々に関係は修復され、
いつしか千夏は母親に甘えるようになりました。

“子供に愛情を注ぐこと”

これこそが全ての問題行動の解決の鍵です。

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本日のテーマ:親子関係が崩壊する母の一言
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お父さんとお母さん、
子供にとってはどちらも同じ親ですが、
実はその役割は全く違います。

父親が言っても全く傷つかないことでも
母親が言うと、子どもが傷つく、そんな言葉もあります。

もしあなたが母親なら絶対に言ってはいけない言葉もあります。

本日はそんなお話を
佐々木正美先生との対談を通じてお伝えします。

※※※※お母さんの役割の大きさ※※※※

■伊藤:

2000年に扶桑社から出した

『僕たちはいらない人間ですか?』

という本に、

「悲しかった母の一言」

という項目があるんです。

その中で、少年たちが書いている言葉に

「おまえなんか生まれなきゃよかった」

「お金をあげるからこの家を出て行って」

「お前は拾ってきた子だ。この家の子じゃない」

というのがありまして、彼らはそう言われたことが
心に引っかかっているというんです。

僕も小さい時によく親父から怒られたんですよ。
あんまり怒られるもんだから

「ひょっとしてこの家の人間じゃないんじゃないか」

と思って親父に言ったんです。

そしたら親父が、「ピンポン」なんて言ってね。

「おまえは橋の下から拾ってきた子どもだ」

って言ったんです。

でも僕は、親父からそう言われても
大して気にならなかった。

でも、これを母親から言われていたら
きっと立ち直れなかったんじゃないかと思うんです。

父親から言われた一言と母親から言われた一言っていうのは
これだけの差があるんですね。

親父の言った言葉というのは笑って返せるけれど
お袋の言った言葉は笑って返せない。

●佐々木:

そう考えるとすごいですよね。
僕は、そういう自覚が
お母さんに無くなってきたことが悲しいと思います。

伊藤さんが

「親父が言ったこととお袋が言ったことはこんなにも違う」

と言うようにお母さんというのはすごい力を持っているんです。

お母さんは必要とされ、求められているんですよ。
親子関係において大きな役割や力を持っている。

「そこに誇りを持ちましょう」と僕は強く言いたいです。
育児が誇りに思えるような社会にする運動をしなくちゃいけないと思います。

■伊藤:

人間というのは羅針盤が必要なんですよ。
羅針盤があるからこそ、自信と余裕をもって
悠々と前に進んでいくことができるんです。

子供にとっての羅針盤は親だろうし
お母さんから考えれば羅針盤はお父さんだと思うんです。

お父さんから愛されているお母さんは
子育てにも余裕が持てると思う。

「子育てを頑張ってくれているから今日は夕飯を作ってやるよ」

「肩でも揉んでやるよ」

なんて愛情がお父さんにあると、お母さんにも余裕が生まれて、
その愛情をそっくり子供に与えてあげることができるんじゃないかな?

●佐々木:

確かにお母さんが育児に誇りを持てない、
つまりお母さんの母性が消えてきた背景には、
お父さんの父性というのが
消えてしまったという事実があると言えますね。

だからお母さんの力が出ない。
そこは、よく承知していますよ。

■伊藤:

父性が欠けているから、母親は

“子供にとっての大いなる大地”

でいてあげられなくなっている、
母性が薄らいでいる、
そんな感じがします。

だから家族のイメージもどこかおかしい。

少年院の子に家族の絵を描かせると、
ほとんどの子が自分を描かないんだよね。

自分を描いた子もいたんだけど、その絵というのが
雑巾掛けをしている自分をコタツに入っている父親と
おばあちゃんが見ているというもの。

その子は一人前の人間になるためには掃除をし、身の回りを
きれいにしておかなくちゃいけないって育てられた。

だから常に用事を言いつけられていたんだけど
それが家族、家庭だと思っていたんでしょうね。

●佐々木:

愛知県にね、
不登校だった子たちが通う黄柳野高等学校というところがあるんですよ。

そこでは家族画というものを必ず描かせるんです。

そうするとね、描けなくて泣いちゃう子がいるんです。

家族に対しての肯定的なイメージが非常に弱いんです。

家族に肯定的なイメージを持てないと
子供は社会でいきいきと生きていく力を
身に着けることができないんです。

■伊藤:

そうですよね。
例えば今の幼児にお母さんの絵を描かせるでしょ?
すると鬼の絵を描く子がいるんですよね。

ツノが出ていて
まさに鬼婆で(笑)

見ていて本当に笑っちゃいました。
しかもお父さんを描かせるとお父さんは下を向いているのが多い。

家族、親に関して、最近の子には
こういうイメージが強いのかなと思いました。

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本日の対談はここまでです。

あなたは今までお子さんに対して

「あなたはうちの子じゃないからね」

なんて冗談でも言ったことはありませんか?

もし言ったことがあれば、その何気ない一言で
お子さんが深く傷ついているかもしれません。

でも、言ってしまったものは仕方ありません。

その傷が癒えるくらいの
大きい愛情をお子さんに与えてあげてください。

今からでも決して遅くありません。

今、あなたのお子さんにとって家族はポジティブな存在でしょうか?

「ここに帰ってきていいんだ」

とお子さんが思えるような心地良い場所になっているでしょうか?

対談の中にもありましたが
お子さんが社会で自信をもって生きていくために
家庭の居心地の良さはとても重要です。

そして、その家庭内でのお母さんの役割というものは大変重要です。

特に、お母さんの

“母性”

が子供の成長に大きく影響を与えるということ、ぜひ意識してくださいね。

でも・・・ちょっと疑問に思いませんか?

「母性ってなんだろう」って。

「母性本能をくすぐる」

なんて使われ方もしますがちょっと曖昧ですよね。

そこで次回は、母性、そして父性について
もっと深く掘り下げていきたいと思います。

テーマは

「子育てに必要とされる”母性”、”父性”とは?」

です。

ぜひご期待ください。

さて、ここからは、メルマガ読者の方から頂いた声、
『子育ての中で見られた嬉しい変化』
を紹介させていただきます。

匿名の方です。

—————————–
件名:良くなってきてます!

私も宮本博君のお母さんの様に
産まれる前から極度の期待をして
子育てをしてきました。

DVDを見てから1ヶ月たたない内に
息子が、

「東大行けとか、医者になれとかものすごく嫌だった!」

「おじいちゃんとおばあちゃんからも期待されて苦しかった!」

と、不満を沢山言ってくれる様になりました。

ホントに酷い話ですね(苦笑)

それから話を良く聞く様にして余計な事を言わない様にしていたら
自分の気持ちを話してくれる様になりました。

彼の存在も心から認めている事も伝えました。

時々余計な事を言ってしまい
(何気ない一言なのですが、過敏に反応)
昼夜逆転に戻ったりしてしまいますが・・・・

ある日の晩、私が寝る時に、

「晩ご飯はそばだから、食べたくなったら起こしてね。」

とメールして寝ました。

はっとして起きると朝4時!
リビングに行くと、用意された別のご飯には手をつけずにいます。
待っていたんだ!!と思いました!

「ごめんね、すぐに作るから」

息子は美味しそうにそばを食べて、自分の部屋からリビングにパソコンを持って来て、
朝の支度をしている私のそばにいてくれました(^^)

その日から一週間、昼夜逆転はありません
晩ご飯を家族4人揃って食べています。

息子が何か次のステップに進む日を楽しみに・・・

伊藤先生ありがとうございますm(_ _)m

また、明るいメールを送れる様にします。
待っていてください。

———–ここまで———–

素敵なご報告メール、ありがとうございます!!

ご家族4人での晩ご飯、とても大きい進歩ですね。

DVDも観ていただき、それを素直に実践していただき
ありがとうございます。

これからもぜひ、お子さんの意思を尊重してあげるような子育てを続けて下さいね。

息子さんの次のステップが訪れる日はそう遠くないはずです。

そしてまた何か嬉しい進展がありましたら、ぜひご報告くださいね。

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「あれ、私ってこんなふうに考えてたんだ」

と今まで気づかなかったことに気づく、という経験です。

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