【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#81 万引きする子どものリアルな心情とは?

2016-08-18

おはようございます。
伊藤幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回も
私の10代の頃のお話を
させていただきました。

母が亡くなった後の話です。

母親が亡くなり、
私は誰かに甘えたいという想いを
ずっと抱えていました。

しかし、残念ながら
私が甘えられる人間は
誰もいませんでした。

父はもちろんのこと
姉にも甘えることはできませんでした。

また、父親に認められたい
という強い想いも持っていましたが、
父親は私のことを
一切認めようとはしませんでした。

なんとか自分のことを認めてもらいたくて
テストの点数をごまかしたりもしましたが、
無駄でした。

そして、満たされない想いを抱えていた私は、
ついに悪さを始めるようになるのです・・・

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本日のテーマ
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私がはじめて万引きをしたのは
小学校3年生か、
4年生の時でした。

普通は仲間とやることが多いのですが、
私は1人でやりました。

近所の駄菓子屋で
一袋5円の甘納豆を
万引きしました。

甘納豆に手をかけた時、
身体中が心臓になったように
ドキドキと動悸がして
足がガクガク震えたことを
よく覚えています。

店のおばさんがこちらを
見ていないことを確認して、
素早く商品をポケットに
押し込みます。

「すぐに店から出たらバレる」

と思った私は、
しばらく品物を選ぶ素振りをし、
自分の欲しいものはない
というジェスチャーをしてから
自転車に飛び乗って店を離れました。

その瞬間感じた

「やった!」

という喜び。

天にものぼる気持ち
というのでしょうか?

使命を果たした
満足感というのでしょうか?

ゾクゾクする嬉しさが
こみ上げてきました。

しかし、その喜びは
長く続きませんでした。

自転車を走らせながら、
後ろが気になり、
振り返った私は
なんと止まっていた
トラックに激突したのです。

目から火が出たかと思うほどの
ショックでした。

自転車のカゴは曲がり、
サドルも歪んでいました。

ただ、周囲には誰もいなかったので
とにかく逃げました。

顔や腕に怪我をして
痛みに襲われましたが
心では

「万引きなんかしたから
バチが当たったんだ」

「もう絶対にしない」

と思いました。

これが、私が初めて
万引きをした時の話です。

さて、そんなことがあってから
しばらくして、
父が青森の知り合いから
リンゴを仕入れました。

そして袋に入れて売り始めました。

するとそのリンゴが
飛ぶように売れたのです。

取り寄せても取り寄せても
品不足になる程でした。

その時ばかりは、私も楽しくて
姉たちと一緒に店を手伝いました。

父と仲が悪かった一番上の姉も
次第に父と話をするようになり
誰よりも父に協力していました。

そしてリンゴが売れたことで
近くに新たな店を
構えることにもなりました。

果物を中心に、弁当屋やパン、
雑貨品などを売り出しました。

幸いにも店は繁盛していました。

さらにもう1つ、
ちょうどその頃
家族内に新たな展開がありました。

父に再婚の話が持ち上がり、
新しい母がきたのです。

ただ、それは私にとっては
嬉しいニュースでは
ありませんでした。

私が新しい母親に
甘えられなかったからです。

もちろん甘えたい気持ちはありましたが、

「母は父のもので、
私のものではない」

という気持ちが強く、
甘えられなかったのです。

そんな中、私はこんなことを思います。

「真面目に生活することは
こんなにつまらなくて、
寂しいものなのか」

と。

「ごく普通に暮らしているのに
先生は認めてくれない、
成績は相変わらず悪い、
父は自分を認めてくれない
依存できるところがない」

という心境でした。

「何を甘ったれたことを言っているんだ」

と言われそうですが、
私は誰かに頼りたくて
仕方がなかったのです。

つづく・・・

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編集後記
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言うまでもなく、
今回の本編も胸を張って話せる
エピソードではありません。

「社会に対して迷惑をかけた」

という思いも
もちろんあります。

恥ずかしいことをした
という気持ちも当然あります。

しかし、このメルマガ最大の目的は
あなたが今抱えている子育ての問題を
1歩でも2歩でも
解決へと導くことです。

そのために、恥を忍んで
10代の少年の等身大の想いや行動を
ありのままにお伝えしました。

どうか、あなたがお子さんの気持ちを
より深く理解する
手掛かりにしてください。

さて、今回のエピソードで
ぜひあなたに理解してもらいたかった
ことがあります。

それは

「甘えたくて仕方ないけれど
誰にも甘えられない」

という子どもの心境です。

私自身は、少年時代、
本編に書かせていただいた通り、
誰かに甘えたくて、頼りたくて
仕方ありませんでした。

そして、それは
極めて高い確率で
あなたのお子さんにも当てはまるはずです。

あなたのお子さんもきっと同じ想いを抱えて
生きているはずです。

少しだけお子さんが小さかった頃のこと
思い出してみてください。

人一倍愛情を欲していませんでしたか?

「抱っこ抱っこ」

と言って、
いつまでもダダをこねることは
ありませんでしたか?

そしてあなたはその気持ちに
十分に応えてあげなかったのではないでしょうか?

「忙しいから」

「甘えさせると弱い人間に育つから」

そんな理由で
応えなかったのではないでしょうか?

もし思い当たる節があるのなら・・・
どうか、今からでもやり直してください。

お子さんが小さい頃に戻ったつもりで、
足りていなかった
愛情を注ぎ直してあげてください。

時間はかかるかもしれませんが、
あなたのお子さんが今何歳であっても
必ずやり直しはききます。

安心してください。

30歳で引きこもりだった男の子が
立派に社会復帰している例も、
数え切れないほど見てきています。

どうか今からでも
甘えさせてあげてください。

100の愛情で十分だと感じる子どももいれば、
1000の愛情が無いと満たされない子どももいる、
それが現実です。

そして母親の役割は、
子どもが100%満足するまで
愛情を注ぎ続けることです。

正しい愛情の注ぎ方については
これまでこのメルマガやDVDを
ご覧いただいている方でしたら
すでにご理解いただいているはずですよね?

「抱っこ、抱っこ」と子どもの望むことを
してあげるのは「愛情」、
子どもが望んでいないのに、「抱っこ」したり、
先回りをして何かをやってあげる
というのは、甘やかしであり、過干渉です。

愛情を注ぐことと甘やかすこととは
全く別の話です。

「子どものいう事をなんでも聞いていると、
子どもが自立できなくなる気がする」

と考える方がいらっしゃるかもしれませんが、
それも完全に間違った考えです。

むしろ、子どもは親にいう事を聞いてもらった分だけ、
愛情を注がれた分だけ
自信を手に入れて、
自立できるようになるのです。

どうか今すぐに
一つだけでも解決に向けた
行動を開始してください。

あなたが1日でも早く
問題を解決されることを
心から願っています。

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読者の方から頂いた喜びの声
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それでは本日も
読者の方から頂いた
ご報告のメッセージを
紹介させていただきます。

本日は、NMさんという方からのメッセージです。

夫婦で協力し問題を解決されたと
ご報告をいただきました。

子育てに悩まれているすべての親御さんにとって
励みになるメッセージです。

ぜひご覧ください。

*******************ここから********************

高校一年生、男子の母です。

息子は高校一年生の夏休み明けから、
不登校になってしまいました。

そんな時、インターネットで探して
伊藤先生のDVDに出会いました。

DVDを見て、
親の気持ちの持ち方など
とてもわかりやすく、
主人と二人で協力して
気持ちを変えていきました。

すると、息子の行動が変わり、
親子関係が良くなってきたと思います。

毎日のように送ってくださるメールが
とても役に立っています。

息子は、結局、高校は転校して、
通信高校へ行きました。

これからも焦らずに、
愛情を注いでいきたいと思います。

親子の会話はずいぶんと増えて、
リビングで明るく会話できる日も
かなり多くなりました。

ありがとうございました。

*******************ここまで********************

NMさん、素晴らしいメッセージ
ありがとうございました。

NMさんだけでなく、ご主人様も共に
気持ちの持ち方を変えられたことが、
より良い結果として現れている様子が
しっかりと伝わってきました。

DVDをご覧になり、正しい子育てを信じて
実行していただけていることを
本当に嬉しく思います。

まさに本日お伝えした
「愛情を注ぐ」ということを
実行されている点が素晴らしいです。

息子さんは今、
間違いなく喜んでいることでしょう。

ご両親が変わられたことで、
幸福感を感じているはずです。

ぜひ引き続き、
今まで通り愛情を注ぎ続けてくださいね。

今後さらに良好な親子関係を築かれることを、
引き続きメルマガを通じて応援させていただきます。

改めまして、素敵なメッセージを
ありがとうございました。

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いかがでしたか?

NMさんのメッセージから、

「正しく愛情を注げば
必ず親子の関係は修復される」

ということを感じ取っていただけたのでは
ないでしょうか?

本編でもお伝えした通り、
解決への道のりは
愛情を注ぐことから始まります。

どうかそのことを信じて、
できることから1つずつ、
取り組んでいってください。

次回は
私が徐々に非行の世界へと
足を踏み入れる様子を
お伝えします。

あなたのお子さんは
非行タイプではないかもしれませんが、
どのような過程を経て
子どもが道を逸れていくのかを
よくご理解いただける内容です。

どうぞご期待ください。

それでは、本日も最後まで
ご覧下さいまして
ありがとうございました。

追伸:

最近あなたとお子さんの間に
何か変化を感じた瞬間はありませんでしたか?

どんな些細な変化でも構いません。

もしそのような瞬間がありましたら
ぜひメッセージをいただけないでしょうか?

こちらのメールで他の親御さん方に
紹介させて頂きたく思います。

あなたの1通のメールで
救われる親御さんもいらっしゃると信じています。

どうぞご協力のほど
よろしくお願いいたします。



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NM
NM
2016年8月18日 2:14 PM

メルマガの配信いつもありがとうございます。

中3の息子は中2の冬から不登校です。
初めは息子の気持ちに寄り添うどころか、怒鳴ったりお説教をしたりして、随分かわいそうな対応をしてしまいました。

伊藤先生のDVDを観て、今までの子育てを反省し、過保護を心掛けるようにしてきました。
「優しくて気持ち悪い」
と言われた事もありましたが、めげずに息子の要求に応えてきたら、少〜〜しずつ会話も増えて、顔つきも穏やかになってきました。

そして、何より嬉しかったのが、
先日、私の勧めた通信制高校に学校見学に行って
「ここに行きたい」
と言い出した事です。
高校には行きたいけど、勉強も遅れているし、行ける高校なんかないと悩んでいたので、
私なりに息子に合う高校を探していました。
ただ「無理強いはしない。進路は息子に決めさせる」
と決めていたので、一度見学だけしてみようと誘いました。
思っていた以上に気に入ってくれて、
中学にはもう行かないけれど、4月からこの高校で頑張りたいと言ってくれました。
進路が決まって安心している息子を見ていて本当に嬉しく思っています。

まだ昼夜逆転生活、部屋にこもってパソコンゲーム三昧で、心配事はつきませんが、ついつい過干渉が出ないように、これからもメルマガを読んで気を引き締めたいと思います。


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