【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#69 「親が子に頼ったらいけない」って誰が決めたの?

2016-05-19

おはようございます。
伊藤幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回は、子どもに対して

「君にしかできないものが必ずある」

という言葉を投げかけてあげることが大切だ、
というお話をしました。

つまり、子どもを

「認めてあげる」

ということですね。

実は皆さんこれができていません。

実際にこれまで僕が何千人もの
親御さん方とお話させていただく中で
感じたことです。

認めるどころか

「これじゃあダメ」
「こうしなさい」
「ああしなさい」

と自分の要望ばかりを
ぶつけている親御さんがほとんどです。

そういう家庭で育った子どもは
親からの愛情を感じることができなくて、
自信を得られず
問題行動を起こしてしまうのです。

これを読まれているあなたは
ぜひ気をつけてくださいね。

「まずは認めてあげる、
そしてしっかりと要望を聞いてあげる」

これが子育ての鉄則です。

でも

「認めてあげるといっても
何を認めてあげれば良いのか・・・」

と思ったあなたは
今日の本題を読んでください。

僕自身の子どもの頃の体験談を
お話させていただきますので
それをヒントに

「どうすれば子どもを認めてあげられるか?」

あなた自身で考えてみてください。

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本日のテーマ:親だって支えられたい
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●佐々木先生:

勉強ができないと子どもを認められない
親がいますよね。

あるいは勉強ができないと
子どもを認められない先生もいます。

そういう親や先生だった場合、
勉強ができない子どもは悲劇ですよね。

■伊藤:

自分の小さい時を思い出してみると、
小学校の頃の僕は勉強もダメだったし、
走ってもビリばかりだったし
本当に褒められたことがないんです。

得意なものが無かったから。

そんな中で唯一褒められたのが
泣き方だったんです(笑)

泣き方が上手だって。

泣き虫だったので、
しょっちゅう泣きながら
近所を歩いていました。

すると

「泣き方がうまいね」

と褒められました(笑)

そう言われて、なんだか
ヒーローになったような気分がしました。

変な話ですが、どんなことでも
人から認めてもらえるというのは
それだけで生きる力になるのかな
と思いますね。

●佐々木先生:

生きる力って
そういうことですよ。

人から承認を受けることなんです。

勉強ができることは
本当の生きる力になりません。

勉強ができるだけでは
生きる力にはならないんです。

■伊藤:

勉強ができる、できないというのは
一つの小さなパスポートであって、
本来の生きる力というのは、
人から認められることで
生まれてくるんですよね。

●佐々木先生:

その一言に尽きますね。
勉強もできて、
人と交わる力もあったら
それほど良いことはないでしょうけれど、
どちらを優先させるのかと言ったら
絶対に人と交わる力なんです。

■伊藤:

これまでの話をまとめてみたんですが、

“良い大人の条件”

とは、
「生きる力」があり
「人と交わる力」がある。

そういうことになってくるんでしょうね。

●佐々木先生:

人と相互依存できること。

人を頼って、人から頼られる、
そのバランスの良い人が
良い人間だと思いますよ。

大人も、もちろん子どももそうですね。

■伊藤:

そういえば、
ある家族から相談を受けたんですが、
その家は商売をされてるんです。

息子さんも親の商売を
手伝っているんですが
親と色々衝突して、喧嘩して、

「俺は手伝わない」

とか言って家を離れてしまいました。

相談には、
ご両親と息子さんが来ていたんですが、
話を聞いていると
息子さんは「親に甘えたい」と
思っていたんです。

「自分はまだ自立できないので
親に甘えたいんだけれど、
親がそれを受け止めてくれない」

と言うんです。

その話の中でお父さんが

「おまえも甘えたいのかもしれないけれど
俺も甘えたいんだ」

って言うんです。

父も息子も支えたいし
支えられたいんですよ。

やはり人は交互に頼りにし合えるのが
いいんですよね。

●佐々木先生:

結局、良い大人というのは、
良い人間関係を持っている大人
と言ってもいいんですよね。

夫婦だとか、親子だとか、
近所の人とか、職場の人とか、
誰とでもというわけにはいきませんが、
良い人間関係をいろいろなところに
バランスよく持っている人が
僕は良い人間だと思うんですよ。

■伊藤:

ええ。

●佐々木先生:

人間っていう字は
そういう意味ですものね。

人の間にいて、
人間になるんでしょう?

ですから

「俺が食わしてやってるんだ」

なんて意識はダメなんですよね。

人に寄りかかって
支えられているという意識がないとね。

「支えてやっているんだ」

みたいなことばかり思っていると
良い人間関係を持てません。

だから、良い大人にもなれないんです。

■伊藤:

さっきの親子ではありませんが、
親もね、
子どもに甘えたいと思うんですよ。

つづく

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編集後記
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親御さん方と話していると感じることがあります。

それは、
少し言い方は悪いのですが、
お子さんのことを
まるで操り人形のように
考えている親御さんが
多いということです。

あなたはいかがでしょう?

ご自身では気づかないうちに

「子どもは全て親が思った通りに動くべきだ」

と考えてはいないでしょうか?

まるで

「私の言っていることは全て正しい」

と言わんばかりに、上から目線で
要求を突きつけていませんか?

残念ながら
気づかないうちに

「思い通りに育てたい」

という気持ちが
前面に出すぎている親御さんが
たくさんいらっしゃるんですね。

もしここでお気づきになったのなら
今日この瞬間から
その意識を取り払うことを
どうか意識してください。

本日の本編でもありましたが、
人は支え合ってこそ
素晴らしい関係を
築くことができます。

それは親子でも同じです。

あなたはお子さんを支える対象として
考えているかもしれませんが、
あなたがお子さんに支えられる
瞬間もきっとあるはずです。

例えば、あなたがつらいとき、
お子さんの笑顔に救われた、
なんてことはありませんでしたか?

もちろん、ご飯を作ってあげたり、
世話をしてあげたり、
あなたが支える場面は多いとは思いますが、
どうかご自身の方が立場が
上だなんて思わずに
お子さんと接してくださいね。

と言っても、
なかなかこれまでの考え方というものは
消えないものです。

これまであなたが何年もかけて
培ってきた価値観は
そう簡単に変化するものではありません。

ですから
あなたが本気でお子さんの
問題行動を解決したいと思うのなら、
日常的に、徹底的に意識を変えることを
心がけてください。

あなたの変化のスピードが
早ければ早いほど
問題解決のスピードは早くなります。

たまにはお子さんに
頼っても良いじゃないですか?

親子に上も下もありませんよ。

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読者の方から頂いた子育て体験談
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それでは本日も
読者の方から頂いた子育ての
体験談を紹介させていただきます。

本日は、
息子さんの不登校を解消された
SSさんからのメッセージです。

本当に素敵なご報告です!

ぜひご覧いただき、
あなたの子育ての参考にして下さい。

*******************ここから********************

いつも、メルマガをお送りいただきまして、
ありがとうございます。

うちの息子は、高校1年の時に
ある事をきっかけに不登校になり、
伊藤先生のビデオを拝見して、
かなり私自身反省もし、
勇気づけられました。

当時、
「うつ病」
「統合失調症」
「アスペルガー症候群」

・・・と
少しでも息子に当てはまるものがあれば
なんでも疑い、
片っ端から本を買いあさり、
読み干しました。

朝からずっとベットで横になっている息子の姿を
何日も何日も見ているうちに、
私の方が、精神的におかしくなりそうでした。

それでも、息子の将来を心配し

「私がこの子を産んだのだから、
私の責任でこの子を立ち直らせないと!」

という気持ちの方が勝り、
息子が気分のいい時には息子と向き合い、
目を合わせながら
息子の本音を聞き出す
時間を多く作りました。

主人と相談をして、
息子を今の環境から離すことにし、
息子の意見も取り入れ高校2年から、
他の高校に転校させました。

転校してから3か月程して、
息子の様子が以前とは全く違い、
とても笑顔が増え
学校での事をなんでも
話してくれるようになりました。

気が付けば、
クラスのリーダー的な存在になり、
野球部ではキャッチャーを務め、
勉強の成績も上位になりました。
 
「あの頃悩んでいたのは、
何だったんだろう・・・」

と・・・・。

でも、あの頃があったから
今があるのかもしれません。

過去ではなく歴史だと思っています。

息子は、この春高校を卒業して、
大学に入学しました。

私達家族にも、やっと春が来ました。

「桜 満開です」

希望を持ちながら、
子どもとちゃんと向き合えば、
いつか心は通じます。
親子なんですから。

ほんとうに、いろいろありがとうございました。

伊藤先生をはじめ、高多様、
スタッフの皆様には心より感謝申し上げます。

*******************ここまで********************

SSさん、素晴らしいご報告メッセージを
ありがとうございました!

そして息子さんの登校、
大学への進学
本当におめでとうございます!

メッセージを拝見し、
SSさんの息子さんへの
愛情を心から感じました。

まさにその愛情が息子さんに伝わり、
今の結果に繋がったのだと思います。

>息子の意見も取り入れ高校2年から、
>他の高校に転校させました。

とありましたが
息子さんの要望をうまく聞き入れた
素晴らしい決断をされましたね。

お子さんにとってはどうしても
学校と家庭だけが
生きている世界の全てになりがちです。

ですから学校や家庭での
人間関係がうまくいかなければ
生活そのものが破綻しているのと
ほぼ変わらないくらい
追い詰められてしまいます。

そんな時、

「ここだけがあなたの居場所じゃないんだよ」

と言う意味を込めて、
環境を変えてあげることは
非常に効果的です。

周りの友達が変われば
また新しい自分に生まれ変わり易いですからね。

また、息子さんは
SSさんが転校をさせてくれたことに対して
喜びや深い愛情を
感じたのではないでしょうか?

「思い切って転校させてくれるほど、
自分のことを思ってくれているんだ」

と感じ、とても嬉しかったはずです。

「桜 満開」

本当に素晴らしいですね。
読んでいて
感情移入してしまいましたし、
感慨深いものがあります。

これからまた新しい人生の始まりですね。

SSさんはこれからもしっかりと
過保護な子育てを
されていくことと思います。

これからの息子さんのご活躍
心から応援しております。

改めまして、素晴らしいメッセージを
ありがとうございました。

**********************************************

いかがでしょう?

SSさんからのメッセージをご覧いただき、
「不登校は本当に解消するんだ」
ということを
リアルに実感していただけたのでは
ないでしょうか?

だとしたら
それほど嬉しいことはありません。

やはりまず第一に
あなた自身が解決を
信じることが大切だからです。

「本当に子どもは学校に通えるようになるのだろうか・・・」

と疑心暗鬼になる気持ちは分かりますし、
それは仕方ないことではあるのですが、

「信じること」

はとてつもない行動力を生みます。

どうしても問題が解決しないと
悩まれているあなたは
ぜひ信じることから始めてください。

そして、
ほんの少しでも良いので
お子さんさんを褒めたり、
要望を聞いてあげてください。

小さいことかもしれませんが
必ずお子さんに何かしらの
変化が感じられるはずです。

そしてその変化を
1つ1つ見逃さないように
見てあげてください。

そうすれば徐々に
あなたの疑いも消えていくはずです。

と言っても、頭で考えすぎると、
ぎこちなくなり、
うまくいかなくなることもあります。

お子さんと接する時は
あまり深く考えすぎずに
自然体でお子さんとの
コミュニケーションを楽しむことも
忘れないでください。

信じてください。
必ず道は開けます。

さて、次回は

「今の親子に欠けているもの」

というテーマでお話させていただきます。

あなたは、親子関係に何が
欠けていると思いますか?

ぜひ次回のメルマガ配信までに
考えてみてくださいね。

実はこれは親子関係だけではなく
世の中の全体で
欠けていることだと思います。

そして、
今回は最後に改めて
お礼をさせてください。

いつも皆様からのご報告を頂き、
本当に感謝しております。

ありがとうございます。

お一人お一人の経験が
他の親御さん方の勇気や希望、
自信に変わってほしいと願い
紹介させていただいておリます。

ほんの小さなことかもしれませんが、
この小さな積み重ねが
やがて多くの方を救うことになると
信じております。

これからも、間接的ではありますが、
このメルマガが親御さん同士をつなぐ場として
今以上に機能することを
目指したいと思っています。

今後ともぜひよろしくお願いします。

それでは、
本日も最後までご覧下さいまして



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