【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#68 子供が勉強をやる気になる!親の接し方
おはようございます。
伊藤幸弘です。
本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。
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前回のおさらい
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前回は、
「生きる力を失っている子どもたちに対しては、
まず我々のような僕のような立場の人間が、
受容してあげる関係を作ってあげなくてはなりません」
というお話をさせていただきました。
ただし、最終的には
やっぱり親御さんの愛情が必要なんです。
第三者の立場の人間は、
問題行動を起こす子どもに対して
あくまで一時的にしか
愛情を注ぐことはできません。
愛情を注ぎ続けることは
やはり現実問題として非常に困難です。
もちろん今まで寝食を共にして
更生させた例はいくらでもありますが、
僕ができることは、子どもが自信を取り戻す
きっかけを与えることだけです。
そその後、
一生かけて愛情を注ぐ役割は
やはり親御さんにあります。
とはいえ、もしあなた自身が
これまで親御さんに愛されてこなかった
ということであれば、
「子どもを愛する」ということが
いまいち分からないかもしれません。
そういう場合はどうすれば良いか?
まずは頭で考えることをやめて
とにかくあなたのお子さんの気持ちを
大切にすることから始めてみてください。
なんでも構いません。
お子さんから出る小さいサインを拾い
それに応えてあげてください。
きっとそこから何か道が開けるはずです。
行き詰まることもあるかもしれませんが、
どうかお子さんのために
歩み続けることをやめないでください。
そのために僕も
あなたへの応援を続けます。
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本日のテーマ:人から当てにされることの重要性
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■伊藤;
前回までの話を聞くと、
不登校やひきこもりの子たちは、
「生きる力を失っている典型的な子」
と言えますね。
以前、不登校の子の相談に乗ったことがあるんです。
先輩との関係や、いじめや、
いろいろなことがあって、
学校に行けなくなっってしまったんです。
学校に行かなくなると
外にも出ませんよね。
ひきこもりの入り口にいるような
状況だったんですね。
相談を受けたのが
ちょうど秋で、
僕の住んでいる地域の
地域運動会が行われる
時期だったんです。
この地域運動会っていうのが
僕にとっては
すごいイベントなんですよ(笑)
世話をしている子どもを
全部呼ぶんです。
今は若い人がだんだん参加しなくなって
人も集まらなくなってきています。
運動会をやめようという声も
出てきているんですが、
そんな中で僕が若者を
10人とか20人とか連れて行くので
けっこう当てにされているわけです。
●佐々木先生;
若い人が参加しなくなって
地域の催しが
どんどん減ってきていますからね。
■伊藤;
そうなんです。
ですから
「マラソン出ないか?」とか
「綱引きに出ないか?」とか
子どもたちにいろいろなお誘いが来ます。
子どものほうも
「いや、いいですよ」
なんて口では言いながら、
しっかり靴の紐を結び直したりしていてね(笑)
その運動会に
不登校の男の子を
呼んだら来てくれたんです。
「マラソンに出る?」と聞いたら
「いや、僕はいいです。」
と言ったんですが
「もう名前書いちゃった!」
と言って
無理やり参加させたんですよ。
その子にしてみたら
走るのなんて何年振りかです。
終わった時には
具合悪そうにして
ひっくり返ったままで
「走らせなきゃよかったかな・・・」
って僕のほうも後悔していたんです。
そうしたら近所の人たちが
「よくがんばった!」と言って
お菓子を持って来てくれたり、
声をかけに来てくれたり、
次々と彼のところに来てくれたんです。
それで、
だんだん元気になっちゃって、
次の種目の綱引きには
メンバーに入っていなかったのに
ふっと見たら参加しているんです。
おまけに彼のチームの方が
勝ってしまって、
また近所の人たちから
褒められていました。
結局、最後のリレーにも参加したんです。
しかもアンカーで。
●佐々木先生:
それはすごいですね。
■伊藤;
リレーといえば運動会の花形種目で、
そのアンカーといえば花形中の花形ですよね。
その花形として参加して、
裸足で足の裏を傷だらけにしながら走って
なんと優勝してしまったんです。
もう、いろんな人が
「すごい、よくやった!」
と褒めてくれて、
薬をつけてくれたりして、
彼を取り囲んでいるわけです。
きっと、彼は
それで癒されたんでしょうね、
その後、学校へ行くように
なったんです。
●佐々木先生:
本当に、
人間の”生きる力”というのは、
“人から当てにされる”
ことで与えられるんですよね。
■伊藤:
僕も
本当にそれを実感しましたね。
●佐々木先生:
勝山実さんという人が
『ひきこもりカレンダー』
という本を出しているんですが
その中で、ひきこもっている人は
「君じゃなくちゃダメなんだ」
「君がいたからできたんだ」
と言われる機会を心から
待っているんだとおっしゃってます。
そして、こう言われる事が、
ひきこもりの子達にとって、
一番 力になるんだと言うんです。
今の少年の話はまさにそうですよね。
綱引きにしても
アンカーを走って優勝したことも。
すごいね。
よくやった。
とみんなに存在を認められて、褒められて。
これが出発の第一歩になるんですね。
■伊藤:
僕もね、
ひきこもりや不登校の子には
最初に
「君にしかできないものが必ずある」
と言葉を投げかけるんです。
それが大切なんだと思います。
佐々木先生の言葉を聞いていて
感じたんですが、
生きる力を失っている子どもたちに
何をしたら良いかというと、やっぱり
「認めてやること」だろうなと思います。
人間として認めてやることから
出発すれば、その子は必ず
変わることができるのではないでしょうか。
●佐々木先生:
そうですよね。
そういうときに勉強ができる、
できないはどうでもいいことなんですよ。
■伊藤:
そう、どうでもいい。
僕もそう思います。
つづく
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編集後記
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対談の最後に
「勉強ができる、
できないはどうでもいいこと」
という話が出ました。
実際に勉強なんかよりも
よっぽど大切なことがあると思います。
ただ、そうは言っても
きっとこのメルマガをご覧のお母さんにとって
「お子さんの成績」
もまた、とても気になることでしょう。
確かに、
成績が悪いよりは良いほうが
得をすることが多いのも事実です。
ですから、どうしたら
子どもが勉強をやる気になるのか?
今日は、そんな話を
してみたいと思います。
まず1つ考えていただきたいのですが、
そもそも子どもが嫌がるほど
「勉強しなさい!」
と言ったり、
無理やり塾に通わせたりして
成績は上がっていますか?
むしろ逆効果ではないでしょうか?
それはまさに過干渉な子育てですし、
子どもはどんどん勉強を嫌いになるばかりです。
ですから、まずは子どもに対して
やたらと勉強を要求することは避けるべきです。
もしどうしても
「勉強しなさい」
と言いたいならば
過保護な子育てがしっかり浸透していて
信頼関係が構築されてからです。
「でもそんなこと言っても、勉強しなさい!!
と言わなければ結局やらないままでしょ?」
と思われたとしたら、それは間違いです。
子どもが自主的に勉強をするように
仕向けることは可能です。
ちゃんと認めてあげれば良いのです。
本編の対談でも
「人間として認めてやることから出発すれば
必ずその子は変わることができるのではないでしょうか」
というお話がありましたが、
勉強においても否定するのではなく
まずは認めてあげることが大切なんです。
具体的に言うと
たとえば100点満点のテストで
10点を取ってきたとしても
認めてあげるのです。
「10点分、正解できたね」
と。
間違えた問題に目を向けるのではなく
正解をした問題に目を向けるのです。
そして、もし次のテストで13点だったなら
前のテストよりも点数が上がっていますから、
それも進歩として
「前より上がったね」
と褒めてあげるのです。
「たった10点とか13点で褒めるの?」
と思われるかもしれませんが
褒められれば子どもだって悪い気はしませんし、
ちょっとした自信を手に入れて
「また頑張ろう」
と思えたりするものです。
逆に
「なんで10点しか取れないんだ!」
と怒ってしまうと、
子どもはどんどん自信をなくします。
少し専門的な言葉で言うと
セルフイメージがどんどん低くなるのです。
そして、
「俺なんて頭悪いから」
と萎縮してしまうのです。
そんな気持ちでいくら勉強しても
成績はなかなか伸びません。
そうならないように、
あなたが自信を与えてあげて
「俺はできる」
と思わせてあげてほしいのです。
セルフイメージを高めてあげるということです。
やはり、自信を持って勉強すれば
その分成績は伸びやすくなります。
やる気のない時に無理にやらせても
頭には入らないものです。
それならば、気持ちよく勉強に
向わせてあげるのも手だと思います。
いかがでしょう?
もちろん家庭によっていろんな状況がありますので
「こうすれば必ず子どもが勉強をするようになる」
という話ではありませんが、
『認めて褒めてあげる』
ということは大切にしてください。
あなたの子育てのスタイルを変えることは
簡単なことではないかもしれませんが
ぜひ参考にしてみてください。
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読者の方から頂いた子育て体験談
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それでは本日も
読者の方から頂いた子育ての
体験談を紹介させていただきます。
本日は、YUさんからの
嬉しいご報告のメッセージです。
このようなご報告をいただけると
メルマガを書いていて良かった、
と心から思います。
ぜひご覧いただき、
あなたの子育ての参考にして下さいね。
*******************ここから********************
いつも、大変ためになる
メールをありがとうございます。
中2の冬頃から五月雨登校となり、
中学3年は不登校のまま、
今春、中学を卒業しました。
進路は決まらず、
「高校は行かないから」
と言い、家にいます。
不登校当時から、
私に対する暴言も酷く、
また、物に当たっていました。
今もその点は変わりませんが・・・
先日、私が居ないときに、
子どもの友達が初めて来てくれました。
残念な事に息子は昼夜逆転なので、
寝ていて会えませんでしたが
電話番号のメモを置いていってくれました。
夜に起きた時に
お友達が来てくれたことを話し、
電話のメモを渡しました
息子がその子の夢をよく見ると話すので、
私が、
「友達が心配してくれてたからじゃない?
だから、夢にまで出てきたんだよ」
と言いました。
翌日 息子は何年ぶりかにシャワーをして、
体を洗い、着替えた跡がありました。
また、次の日は湯船に浸かって、
体を洗い、着替えた跡がありました。
以前の私なら、垢だらけの浴槽に
文句の一言でも言ったでしょうが、
昨日は何も言わず掃除をしました。
しばらくして、
「お風呂気持ち良かった?」
とだけ言いました。
特に返事はありませんでしたが。
ちょっとした、外部からのきっかけで
動いてくれた驚きの出来事でした。
嬉しい事なので、ご報告しました。
*******************ここまで********************
YUさん、
貴重なメッセージを
ありがとうございました!
「何年ぶりかのシャワー」
とても嬉しい出来事ですね。
息子さんは
「お友達に気をかけてもらえている」
「必要とされている」
ということが感じられて
本当に嬉しかったのだと思います。
そして、息子さんの心の中で
何かしらの変化があったのだとお察しします。
「シャワーを浴びたこと」
これは本当に大きい1歩です。
YUさんにはぜひこのチャンスを
活かしていただければと思います。
これを機に、YUさんが
より一層の過保護な接し方をすれば
息子さんとの距離が
ぐっと近くなる可能性もあります。
>以前の私なら、垢だらけの浴槽に
>文句の一言でも言ったでしょうが、
>昨日は何も言わず掃除をしました。
と書いてくださいましたが
こちらの対応も素晴らしいですね。
きっと息子さんは
「あれ、お母さん何か変わったかな?」
と感じたのではないでしょうか?
今はまだ暴言を吐いたり、
物に当たることも続いているかもしれませんが、
どうか根気よく
息子さんの気持ちに寄り添う形で
接することを続けてあげてくださいね。
このメルマガを通じて
引き続き応援させて頂きます。
息子さんに新たな道が開けることを
心より願っています。
改めまして貴重なメッセージを
送っていただきまして
ありがとうございました。
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こういった日常の変化を
ご報告いただくのは
本当に嬉しいものです。
中には、
日常の些細な出来事が起こった時に
「そんなのできて当たり前・・・」
と思われる方もいますし、あるいは
あまりに当たり前すぎて
気が付かない方もいます。
今回のメルマガでもご紹介しましたが、
お子さんの様子や行動を注意深く見て、
当たり前の事でも、以前のお子さんに比べて
できるようになったら、
“認めて褒めて”
あげて下さい。
そこから変わる信頼関係もあると思います。
そんなちょっとした変化でも構いません。
是非、気が付いたことがありましたら、
メールを送って頂けると嬉しいです。
「役に立てているのかなあ」
とか
「どんな情報が欲しいんだろう」
など、いつもそういったことを
考えながら書いていますので
メッセージをいただけると
すごく参考にもなります。
引き続き、
「こんな変化がありました」
というご報告のメッセージを
募集しております。
ぜひ気軽に送っていただき
メルマガ上で紹介させてください。
次回は
「良い大人とは?」
というテーマでお伝えします。
僕はいつも
「親が変われば子が変わる」
とお伝えしていますが
あなたはどういう大人に変わるべきか?
そんなお話をさせて頂きます。
どうぞご期待ください。
それでは、
本日も最後までご覧下さいまして
ありがとうございました。
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