【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#70 全ての精神障害は◯◯関係の障害によって起こる

2016-05-26

おはようございます。
伊藤幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回は、
良い大人というのは、
良い人間関係を持っている大人だ
とお伝えしました。

人と支えあって生きていける大人が
良い大人だという話でした。

「人と支え合う」

というと、
大人同士、友達同士支え合うことを
イメージされる方が多いと思いますが、
親子同士でも支え合うことができる大人が
良い大人なのです。

もしかしたら
あなたは子どもの世話をしてやっている
ご飯を食べさせてやっている
なんて思っていませんか?

支え合うという意識ではなく
支えてあげているという
ある意味、上から目線で
お子さんに接していませんか?

もしそうであれば
それは間違っています。

よく考えてみてください。

あなただってお子さんから
支えてもらっている面が
必ずあるはずです。

「子どもの笑顔に癒される」

些細な日常の出来事かもしれませんが、
これだって支えられている
ということになります。

ぜひ「お子さんを支えている」

という意識ではなく

「支え合っている」

という意識を持ってください。

ある意味では謙虚になる
ということかもしれませんが、
健全な関係は謙虚な姿勢があって
初めて成り立つものです。

さて、本日は
今お伝えした

「支え合う」

ということをさらに深掘りした内容を
伊藤と佐々木先生の対談形式でお届けします。

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お母さんと赤ちゃんは等しく幸福を与え合っています
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●佐々木先生:

ドイツの心理学者エリク・H・エリクソンは
どんな人間関係でも


「優れた人間関係は
与える者と与えられる者が
等しい価値を持ち合って
それをお互いが実感しあっている事だ」

と言っています。

たとえば
伊藤さんと僕でいえば
僕が伊藤さんに与えているものと
伊藤さんが僕に与えてくれているものとが
等しい価値を持っています。

このことをお互いが実感し合えている、
これが良い関係というものです。

どんな人間でもそうなんです。

赤ちゃんとお母さんを例に挙げましょう。

お母さんが赤ちゃんと一緒にいるときに
幸福を感じていれば、
赤ちゃんはお母さんといることに
幸福を感じられるんです。

良い人間関係は
全てこうなんですね。

お母さんと赤ちゃんとの関係は
一方的に親が与えているように見えますが
とんでもありません。
等しく幸福を与え合っているんです。

優れた大人、優れた人間は、
このように誰かと一緒にいることに
喜びを感じることができるんです。

そうして色々な人と、
ほどほどにバランスよく関係を持てることが
僕は良い大人の条件だと思いますよ。

■伊藤:

なるほど。
そういうことですね。

●佐々木先生:

それからハリー・スタック・サリバン
という精神科医は、

「人間が存在する意味、
人間ひとりひとりの存在価値は
人間関係の中にある」

と言っています。

サリバン医師は時には

「人間が存在する意味、
人間の存在価値は人間関係の中にしかない」

とまで言いました。

だから

「すべての精神障害は人間関係の障害だ」

と言うんです。
これはすごいことですよね。

■伊藤:

そうでしょうね。
ある精神科の先生は、

「今の人たちは
人間関係が作れない人ばかりだ」

と言っていました。

そのくせして人恋しくて
話をしたい人ばかりがやって来る、と。

だから診察室で話を聞いて会話をするだけ、
それが治療だと言うんですよ。

●佐々木先生:

そうです。
まさにそうです。

■伊藤:

その精神科の先生は
そういう人がものすごく多いと
言うんです。

●佐々木先生:

本当にその通りです。

不思議な世の中になりましたよね。
人と人とが繋がり難くなったんでしょうね。

けれども人と繋がらなくなったら、
人間は幸福に生きていけないんですよ。

人間らしくなれません。

人との関係を失ったら、
人間は精神障害になってしまうんです。

どんなに自分の望む仕事をしていたり、
幸せそうな暮らしをしているように見えても、
そんなことで人は幸福になれないんです。

つづく

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編集後記
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本日の対談をご覧いただき
あなたは何を感じましたか?

本日の対談における
1つのポイントは、

「結局のところ
幸福は人間関係で決まる」

ということです。

もしかしたらあなたは、

「本当かなあ」

と思われたかもしれません。

ですが、
対談の中でお伝えしたように
人間関係は
人生において何よりも重要な要素です。

対談の中で、

>人と繋がらなくなったら、
>人間は幸福に生きていけないんですよ。
>人間らしくなれません。
>人との関係を失ったら、
>人間は精神障害になってしまうんです。

とお伝えしましたが、これも
決して大げさには言っているわけではありません。

人間関係が崩壊すると
本当に人間の精神は崩壊してしまうのです。

逆に人間関係がうまくいっていれば
それだけで幸福を感じられるようになります。

いかがでしょう?

あなた自身は今、
幸福を感じながら生きていますか?

もし幸福を感じられていないのなら、
あなた自身の夫婦関係や
友達関係、
職場での人間関係などが
うまくいっていないのかもしれませんね。

もし人間関係がうまくいっていないと
感じるのであれば
ぜひ何よりも優先して
人間関係の改善に努めてください。

できる限り、あなたが心地良さを感じられる
人間関係を築くことをぜひ目指してください。

お子さんの問題でお悩みのあなたに
なぜご自身の人間関係の改善をお勧めするのでしょう。

それは、あなたご自身が幸福を感じながら
生きていることが、
お子さんの問題行動を解決することに
繋がるからです。

あなたが幸せを感じていれば
子育てを楽しむ余裕が生まれますし、
子どもの要望に応えながら
愛情を注ぐこともできるようになります。

そしてその結果、お子さんの問題行動が
解決へ向かうのです。

逆にあなた自身が幸せでなければ
子育てを楽しむ余裕を持てず、
また、子どもを愛して
過保護な子育てをする余裕も生まれません。

もちろん
人間関係を良くすることは
そうたやすい事ではありません。

今日意識し始めて
明日できるというものでもありません。

しかし、
ぜひお子さんのために、
そしてもちろんあなたご自身のために、
素晴らしい人間関係を築き、
そして日々幸福を感じられる人生を
送って頂ければ幸いです。

日々相手に対して何かを
与えることを意識したり
時には思い切って環境を変えることで
必ず状況は変わります。

引き続き、このメルマガを通じて
応援させていただきますので
一緒に頑張りましょう。

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読者の方から頂いた子育て体験談
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それでは本日も
読者の方から頂いた子育ての
体験談を紹介させていただきます。

本日は、
息子さんが学校に行ける様になった
というメッセージをくださった
KMさんからのメッセージです。

なぜ息子さんが学校に通うことができたのか?

その理由もしっかり書いていただいています。

ぜひご覧いただき、
あなたの子育ての参考にして下さい。

*******************ここから********************

こんにちは。
私は、中学2年生男子の母です。

先々月、2年生になって初めて
午前中だけですが、
学校に行くことができました。

次の日から

「疲れたぁぁ」

と言って
やっぱり学校に行くことは
できませんでした。

ところが、昨日、
2年生になって2回目ですが、
学校へ行くことができました。

そして、今日は

「朝7時に迎えに来て」

と先生と約束したらしく、
先生が来る15分くらい前に支度をして、
先生が来るのを待って、
一緒に登校して行きました。

急にできるようになりました。

私は、
伊藤先生に教えて頂いたように
どんな小さなことでも

「ありがとう」

と言いました。

すごいなと思った時は、

「すごいね」
「面白い考えだね」

とか言いました。

子どもが夢を話してくれた時は、
どんな現実不可能な事でも

「きっと出来る」
「あなたらしい独特な世界を築けるよ」

とも言いました。

子どもの将来が楽しみになりました。
伊藤先生ありがとうございます。

***************** ここまで ******************

KMさん、
息子さんが学校に通われたとのこと
本当におめでとうございます!!

そして素晴らしいご報告メッセージを
ありがとうございました。

「ありがとう」
「すごいね」
「面白い考えだね」
「きっと出来る」
「あなたらしい独特な世界を築けるよ」

本当に素敵な言葉ばかりです。

子どもを否定せず認める
そして褒める

いつもメルマガで
お伝えしている事です。

正しい子育て論を信じ、
実践していただき
本当に嬉しく思います。

息子さんが今現在も引き続き
学校に通えているのか、
このメッセージからは分かりませんが、
KMさんが子育てを楽しまれている様子が
とても伝わってきました。

KKMさんが楽しく幸せに過ごされる事が
KMさんご自身の良い人間関係を作ります。

お母さんが良い人間関係を持たれていることは、
ご家庭の問題解決にとても有効です。

これからも
さらに良好な親子関係を
構築されることを応援していますね。

**********************************************

言葉の力は本当に偉大です。

言葉は
時に人の精神をズタボロに引き裂きます。
時に人の精神を強くします。
時に人の心を温めます。
時に人に自信を与えます。

たった1つの言葉が
人の人生を変えることもあります。

ですから、このメルマガでも
言葉には常に注意を払いながら
子育てについてお伝えしているつもりです。

ぜひあなたも
普段お子さんに向けて発する言葉に
注意を払ってみてくださいね。

たった一言の「ありがとう」が
親子関係を劇的に変えることもあります。

実はメルマガを配信する私達も
多くの親御さん方から
「ありがとう」の言葉を頂くことで
本当に救われています。

私も皆さんに支えられているのです。

このメルマガは1年半以上もの間、
配信させていただいています。

今も配信し続けていられるのは
親御さん方からのメッセージのお陰だと
思っています。

実はメルマガを書いていて気づいたことがあります。

メッセージを送ってくださる親御さんほど
お子さんの問題行動を解決されるまでの
期間が短いようです。

その理由は、メッセージを下さった方に対して
私達が褒めて差し上げるからではないかと思います。

あなたが今子育てに関して
頑張っていることは何でしょう?

お子さんに対してどんな対応を
しているのでしょう?

どんな事でも結構です。
ぜひ積極的に送ってください。

このメルマガ上で
徹底的に褒めさせていただきます(笑)

大人になって、歳を重ねれば重ねるほど
褒められるということは
どんどん少なくなりますよね。

ですから
褒められることは
貴重な経験だと思うんです。

褒められ、認められれば
大人だって当然嬉しいものです。

子育てに余裕と喜びが増えると思います。
きっと、それはご家庭の問題解決に
役立つと思います。

そして、あなたの体験談を読まれた
別の親御さん方にも良い影響があります。

とてもいい循環だと思いませんか?

それでは、本日も最後まで
ご覧下さいましてありがとうございました。



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Kae
Kae
2016年5月26日 12:44 PM

とっても心に響きました。
いつも配信ありがとうございます。
元気出して前向きに頑張ります。
今度ご相談もしたいと思います。


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