【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#2 再発する問題行動、そして出会い

2015-01-15

おはようございます。
伊藤 幸弘です。

 

先週に引き続き、
今日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩んでいる親御さんに役立てる情報を
お伝えしたいと思います。

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前回のおさらい
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成績優秀で
野球の才能もある直人が
中1の終わり頃から
度々問題を起こすようになり
ついには退学になってしまいました。

 

公立中学に転校し、付き合う友達が変わり、
夜遊びもするようになりました。

 

ところが、ある日突然高校受験のため
勉強するようになりました。

 

一見マジメに戻ったように見えた直人ですが
実はマジメに戻ったわけではありませんでした。

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今日のテーマ:再発する問題行動、そして出会い
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なぜ急に直人が

 

「高校に行って、もう一度野球を頑張る」

 

と言って勉強を始めたのか?

その理由は後になって分かりました。

実は直人には友達らしい友達がいませんでした。

 

自分が好きなこと
興味があることが変わるたびに
付き合う相手を
コロコロと変えていたからです。

 

じっくり深く付き合えるような
友達がいなかったのです。

 

いつも孤独を感じ、
自分がどこに行けば良いのか
方向性を見失っていたのです。

 

その孤独感をごまかすための
受験勉強だったのです。

 

直人の猛勉強の裏には
そんな心の動きがありました。

 

だから、心の底から

「高校で出直したい」

と思っていたわけではなく、
せっかく入学した高校も
結局、たった3か月でやめてしまいました。

しかも中退した理由がちゃんとありました。

 

2つ年上の彼女ができて

「彼女がずっと一緒にいたいと言っている。
彼女を1人にさせられない」

というのが理由でした。

彼女のことを
仮にK子と呼びます。

K子は直人と知り合ったとき
妊娠していました。

 

前の彼との子でしたが
元カレはそれを認めようとはせず
K子はカミソリで手首を切って
自殺未遂までするほど
思い詰めていました。

 

事情を聞いた直人は

「おれが産ませてやる。
2人で子どもを育てよう」

と言い、自室のプレハブでK子と
暮らし始めました。

 

もちろんそんなこと親が許すはずもなく
直人の母親がK子を帰そうとしますが
部屋に鍵をかけて開けさせません。

 

K子の家に連絡をとり
親に迎えにきてもらうと
直人は錯乱状態のようになって
暴れ出して
自室も母親も
ボコボコにしてしまうのです。

 

そんな状態のとき
僕に相談がきました。

 

僕が直人にもった第一印象は

「人恋しそうで良くしゃべる子」

という印象でした。

 

直人が自慢げにシンナーや薬など
過去の悪時を話すのを聞きながら、

 

「寂しくてたまらない。
自分の存在を認めてくれ」

 

という心の叫びが聞こえるようでした。

 

僕は直人の話を真剣に聞いてやりました。

結局、直人もK子も
自分が愛されたくて
寂しさから解放されたくて
くっついたのです。

 

特に直人の場合

「とにかくK子には
自分だけを見て欲しい。

自分だけを愛してくれれば良い」

という思いが強いように感じられました。

 

その時僕は

「暴力の後には虚しさしか残らない。
オレも暴走族をやっていたからよくわかる。
暴力は破壊だ。
残るのは恨みと虚しさだけだ」

とだけ言って

最後に

「何かあったら相談にのるから」

と伝えて帰ってきました。

 

しかし、その後も
直人のワガママと暴力は
おさまりませんでした。

 

「彼女とアパートで暮らすから金を出せ」

と母親に要求し
母親が断ると暴れるのです。

 

K子が来ると
K子の母親が連れ戻しにきて
今度は直人が自分の母親を脅して
車を運転させて
K子を取り戻しにいくのです。

 

そんなイタチごっこが繰り返されました。

ところがある日、ぷっつりと
K子と連絡が取れなくなってしまいます。

 

K子に会えず連絡も取れず
直人のイライラは日増しに強くなります。

「あいつを見つけて連れ戻せ」

と暴力をふるって
親に無理難題を要求する日が続きます。

 

そんな日が数か月続いたある日
K子から1本の連絡が入ります。
その1本の電話から
事態はさらに深刻化することになるのです。

 

この先はまた次回のメルマガで
お伝えしたいと思います。

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前回のメルマガでもお伝えしましたが
子どもが起こす問題行動の根本的な原因は

「親子の信頼関係」

にあります。

 

ただ、そのことに気付ける方は
あまり多くありません。

 

さらに、もし気付いたとしても
その信頼を築くことは
簡単なことではありません。

 

特に子どもが年を重ねていればいるほど
時間がかかります。

 

今回の直人のケースもやはり
一朝一夕に解決には至りません。

 

ただし、粘り強く
親が向合うことをやめなければ
必ず解決の糸口が見えてきます。

 

直人のケースが
どのように解決に向かうのか
また次回も読み進めて頂ければと思います。

 

では、また来週のこの時間に会いましょう。

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