【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#106 【続】授業を一緒に受けた親御さんに息子さんが伝えた感動的な一言のは・・・

2017-02-23

こんにちは、伊藤です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回まで
動物を傷つける
次郎という子のエピソードを
紹介してまいりました。

猫を傷つける次郎に対して
私があえて恐怖心を叩き込み、
次郎が改心したところまでご紹介しました。

やはり、次郎の母親は
過干渉な子育てをしていました。

その結果、
次郎は動物を傷つけるような行為に
走ってしまったのです。

ここまでのお話から
過干渉が子どもに対して与える悪影響を
ご理解いただけたのではないでしょうか。

そして本日は
次郎のその後についてご紹介します。

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非行に走る時、子どもは幼児になっている
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山で次郎を叱りつけた翌日、
私は再び次郎の家を尋ねました。

次郎は笑顔で私を迎えてくれました。

そして

「伊藤さん、今日学校に行きました。
でも午前中で帰ってきちゃった・・・」

と少し暗い表情で言います。

「午前中だけでも行くことは行ったんだから
えらいじゃないか!!

おまえはやろうと思えば
何でもできる男なんだよ」

と私は認めてやりました。

母親もボランティアの仕事を少し休み
次郎が寂しくならないように
家にいたといいます。

少し話題は変わりますが、ここで
親子関係についてお話しましょう。

“親が家にいると子どもがうるさがる”

と勘違いされる方もいますが、
それは大きな間違いです。

依存できる親子関係があるなら
子どもは親を拒絶しません。

また、
自分の話をよく聞いてくれて
依存できる親であれば、
子どもは親に暴力など
絶対にふるいません。

子どもを温かく包みこみ、
目標を一緒に探し、
喜びや苦しみを共有する、
そんな親子関係が築ければ
子どもが常軌を逸した行動を
起こすことはないのです。

一方、子どもが寂しい時に愛情を注がず
自分の都合の良い時だけ話しかける親、
これでは子どもが親をうるさく思うのは
当たり前です。

どうか、いつでも温かい愛情をそそげる
親になってください。

では、次郎のお話の続きです。

翌週の日曜日、私は次郎を連れて
横浜のドリームランドに行きました。

私が当時面倒を見ていた
17歳の女の子も連れて行きました。

次郎のはしゃぎぶりは
少し前まで犬や猫に
危害を加えていた子とは
到底思えないもので、
その姿を見て、
本当に嬉しかったことを
今でも覚えています。

結局、
私と次郎の付き合いは
それから2年間にわたり続きました。

彼は今、高校を卒業し、
私の知り合いのもとで
元気に働いています。

そして家庭も円満になりました。

母親の努力もあり、
父親が大きく変わり、
ごく普通の
家庭生活を営んでいます。

次郎の話はこれでおしまいです。

次郎のお話から、
叱ることの重要性、
過干渉がいかに子どもに悪影響を与えるか、
など、多くを学んでいただけたことと思います。

さて、ここからは
別の小学生の事例について
ご紹介しましょう。

小学生といっても
あなどれません。

実は最近、
小学生の問題行動も
目立ってきているのです。

突然キレたり、
授業中にガムをかんだり、
お菓子を平気で食べたり、
先生の話を全く聞かず、
好き勝手なことをしたりする子が
増えているのです。

これからお伝えするのは
今でも私の頭に鮮明に残っている
小学校が起こした
「卵事件」のお話です。

ある町で、小学4?5年生が数人で
屋根をつたって他人の家に侵入し、
冷蔵庫の中にある卵を盗んでいく、
という事件が起きていました。

しかも彼らは卵を盗むだけではなく、
その卵を自分たちの拠点に持ち帰り、
通行人めがけて投げつけていたのです。

卵が人に当たると身を隠し、
また屋根づたいに移動し、
場所を変えては
同じことを繰り返していました。

私の耳にその話が入ってきたのは
被害にあった知人からの報告でした。

私は、そんなことを許しておいては
いつかもっと大きな事件が起こると思い、
悪ガキ退治に乗り出したのです。

つづく

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編集後記
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さて、私は
問題行動を起こす3000人以上の
少年少女を見てきた中で
一番強く感じるのは

「どんな子どもも
親が変われば変わる」

ということです。

次郎も、母親が変わることで
すっかり別人のようになりました。

ですが、大人は
なかなか急には変われないものです。

長年つちかってきた生活習慣や
仕事、趣味や性格などを、
すぐに変えるのは簡単なことではありません。

そんな親御さんに今日は
1つだけ質問させてください。

「あなたは今、
お子さんのことを信じていますか?」

この質問に何の迷いもなく
「YES」と答えられる親御さんは
果たしてどれくらい
いらっしゃるでしょうか?

おそらく多くの親御さんは
考え込んでしまったのではないでしょうか?

「過干渉をやめられない」
「変われない」

それは、
お子さんのことを本当の意味で
信じることができていないからです。

「私が道を作ってあげないとこの子はダメになる」

という気持ちが強すぎて、
あれこれと口出しをしてしまうのです。

ですから、
過干渉をやめるための第一歩として
どうかまずは、
「お子さんを信じる」
ことから始めてみてください。

あなたと血が繋がったお子さんを
あなたが信じられない理由なんて
どこにもないはずです。

さて、話は変わりますが、

『天国は本当にある』

という映画をご存知でしょうか?

『天国は本当にある』は、
子どもを信じる喜びを思い出させてくれる、
実話を基に制作された感動的な映画です。

病気で生死の狭間をさまよった
3歳の少年コルトンが
「天国を見てきた」と話し始めます。

両親や周りの大人達がそれに対して
懐疑的になり・・・

というストーリーです。

コルトン少年の父親の職業は牧師、
つまり「天国はある」ということを
ずっと人々に伝えてきた立場でした。

それなのに、いざコルトンが
「天国はある」と言い出すと、
本当のことを言っているのか?
と疑ってしまうのです。

映画では父親の葛藤が描かれており、

「子どもを信じるということは
どういうことなのか?」

ということを改めて考えさせてくれる映画です。

興味を持たれましたらぜひご覧ください。

本日申し上げたかったのは

「あなたが変わるための第一歩として
まずはお子さんのことを信じてあげてください。」

ということです。

あなたが変わること、
そして問題が解決することを心から願っています。

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読者の方から頂いた喜びの声
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それでは本日も
読者の方から頂いた
ご報告のメッセージを
紹介させていただきます。

先週メルマガで紹介させていただいたMKさんから、

「あの後、すごい進展があったので」

とご連絡をくださいました。

MKさんは
息子さんと学校で一緒に授業を受け、
そして今まさに解決へ向けて
奮闘している過程を
ご報告くださった方です。

前回のメルマガ方はこちらからご覧頂けます↓

【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#105 【実話】息子と授業に出た親御さんが現場で見たのは・・・

前回のお便りでは、
学校の先生も協力も得られるようになり、
少しずつ状況が改善しているとのことでした。

非常に感動的な内容なので
ぜひご覧ください。

*******************ここから********************

あの後、すごい進展があったので
お知らせしたいと思い、
またメールさせていただきました。

昨日の二男との会話です。

●私『最近、笑顔が増えたねぇ』

■二男『うん、楽しいことが増えてきた』

●私『そう(^^)良かったねぇ』

■二男『俺、目標を決めたいと思うんだ』

●私『どんな目標?』

■二男『お母さんが学校に来るのを
いつまでにするのかの目標』

●私『そう(^^)、何日までにしようと思うの?
お母さんも一緒に考えようか?』

■二男『自分で決めるよ。
 (私の手帳の)カレンダー見せて』

●私『どうぞ』

■二男『えーと、今月末までにするわ』

●私『そう(^^)』

■二男『あ、でもできないかもしれないけどいい?』

●私『いいよ。目標だもん。お母さんも協力するよ』

■二男『1日はお母さんが来て、
次の日は来ない日、とか?
あとー、3時間目からお母さんが来るとかー。
あとー、4時間目にお母さんが帰るとかー。
そんなのがあってもいい?』

●私『いいよ。ゆっくりやろうね。
お母さんもお父さんも協力するから。』

昨日このような会話がありました。

私の登校の終わりを考えていたなんて、
感動しました。

お父さんも、仕事を休んで
何日か学校に通ってくれています。

暴れるのがひどい時期は、
学校に通わせるのを止めた方がいいのではないか、
というくらい悩みましたが、
最近はイライラしても
自分の中でおさめて解決する姿も見られ、
まだ危なっかしい時はあるものの、
学校で暴れる事はなくなりました。

今回、二男が学校で暴れた事で、
家族で向きあい、
父親と二男の関係がとてもよくなりました。

先日も父親と2人で親子キャンプに行きました。

家族がとても仲良くなりました。

まだしばらく私の学校通いも続きますが、
学校に通うチャンスも
この歳でそうそうないので、
楽しもうと思います。

さらに、二男は

『勉強したいから、進研ゼミをやりたい』

といい、早速、今日届いた進研ゼミで
一生懸命勉強しています。

暴れて途中で帰ってきてしまった
校外学習の場所に、
今度のお休みに家族で行って来ます(^^)

お父さんの提案で、
家族全員で毎朝30分ほど
朝日を見るための散歩を始めました。

2週間続いています。

これからも頑張っていきたいと思います。

*******************ここまで********************

MKさん、本当に良かったですね!!

私自身も息子さんの言葉に
目頭が熱くなりました。

息子さんの成長、
素晴らしいですね。

また、ご主人様もとても理解のある方ですね。

一般的に女性よりも男性の方が、
人の目を気にしやすく、
「恥ずかしい」とか、
「みっともない」と
思ってしまうことが多いようです。

そんな中、MKさんに代わって、
父子登校をしてくださるなんて
素晴らしいお父さんですね。

ご家族のエピソードの一つ一つに
大きな家族愛が感じられました。

お子さんの問題行動の解決には
家族が足並みをそろえる事が早道です。

ぜひこのまま続けていただければと思います。

また、過保護が必要な理由は、もちろん

「親子の信頼関係を取り戻すため」

ですが、「過保護」にすることで、
お子さんのストレスもぐんと減ります。

学校でのストレス
勉強のストレス
お友達とのストレス
クラブや塾のストレス
家庭でのストレス

などが軽くなければ、
子どもというのは、前向きに動き出します。

必ず、いい方向に成長します。

MKさん、
本当に貴重なご報告ありがとうございました。

このメッセージに
勇気をもらった親御さんは
たくさんいらっしゃると思います。

もしよろしければ
また進展があった際に
ご報告頂けましたら幸いです。

これからも頑張ってください。

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2週にわたり紹介させていただいた、
MKさんのメッセージから、
お子さんと正しく接すれば
必ずゴールは見えて来る、
と実感して頂けたのではないでしょうか?

まだ暗中模索という状態の親御さんも
たくさんいらっしゃるかとは思いますが、
正しく子育てを続けていれば
必ず光は見えてきます。

どうか信じて行動を続けてくださいね。

では、正しい子育てとは何なのか?

もしまだ漠然としか理解できていないなら、
ぜひDVDや子育てラジオ定期便なども活用し、
改めて正しい子育てについて
理解を深めて下さい。

【DVD】

→ https://futoukou365.com/dvd/16

【子育てラジオ定期便】

→ https://futoukou365.com/radio/

MKさんのように
必ず新たな光を見つけていただけますよ。

それでは
本日も最後までご覧下さいまして
ありがとうございました。



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AI
AI
2017年2月23日 10:05 AM

伊藤先生初めまして。
中2女子が不登校になっております。

小4の時も人間関係が原因で不登校になっています。
小4の時は、学校側と相談し無理矢理学校に連れて行き、また普通に学校に通えるようになっていました。

今回は、中2になった時、クラス替えが原因で学校に行けない日がありました。
その時は部活を心のよりどころにし、なんとか学校に通えるようになっていました。
11月に部活(テニス部)のペア替えがあり、あまり好きではない子とペアを組まされ、その事が原因で1月より本格的な不登校になっています。(週1学校に行ける週もあります。)

伊藤先生のDVD、メルマガを見て、過干渉だったと反省しています。
子供の接し方がわからず、充分な愛情をかけてあげられなかったと思います。
小2の時、離婚をし、寂しい思いをさせたのかもしれません。(3歳下の弟はいます)

不登校の3つの特徴、全部当てはまります。
ひきこもりタイプの不登校児です。

春から中3になるのに、受験があるのに、不安でいっぱいです。

お友達には体調が悪いと言ってるようで、
昨夜はお友達がお菓子を届けにきてくれました。
学校に行く気になったようで、宿題もやり、学校の支度もし、就寝していました。
朝になり、制服に着替えようというところまで出来たのですが、やる気が出ないといい、また行けませんでした。

焦ってはダメだとわかっていますが、先が見えず不安が襲いかかってきます。

良いお話が出来ず、文も支離滅裂ですいません。


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