【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#104 わがままな子どもを徹底的に叱りつけて本当に大丈夫か?

2017-02-09

おはようございます。
伊藤幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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過去2回にわたり、
動物を傷つける次郎の
エピソードをご紹介しました。

カッターナイフで作った手製の手裏剣を使い、
猫を傷つける次郎に対して
私はあえて恐怖心を叩き込みました。

生まれてからずっと、
欲しいものは全て手に入れ、
したい事をしてきた次郎に

「全てのことが思い通りにいくわけではない」

ということを教え込むためです。

結果、次郎は
大粒の涙を流しながら、
自分の過ちに気付くことができました。

しかし、
このエピソードをご覧になっても

「本当に叱っても大丈夫なのか?」

と不安になる方もいらっしゃるはずです。

そこで本日は、

「時には子どもを徹底的に叱ることも必要だ」

というお話をさせていただきます。

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「時には子どもを徹底的に叱ることが必要である」
と断言できる確固たる理由

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私は、震える次郎に近づき、
中腰になって、

「こんなことばかりしていると
お前は一生
一人ぼっちで生きていかなければ
いけなくなるぞ」

「今からでも遅くないから
刃物を持たない、
弱い者に危害を加えない、
と約束しろ!」

と厳しく諭しました。

次郎は最初、
震えながら大泣きしていましたが、
震えが治まり涙も枯れた頃、
彼の顔には本当に綺麗な目が戻っていました。

私は直感的に

「この目だ!」

と察し、
次郎にさっき言ったことを
もう一度繰り返しました。

「今日から刃物は持たない

弱い者いじめは絶対にしないと約束しろ」

彼の目をじっと見つめながら
一言一言、彼の魂に注入するように
話をしました。

そして、

「お前、寂しいんだろ?

おれが話し相手になってやるから
しっかりがんばれ」

と右手で彼の肩をポンと叩きました。

すると次郎は
俯いたまま小さく頷き

「ありがとうございます・・・
すみませんでした」

と言いました。

さっきまで、無表情で
大人に食ってかかるような目をし

「俺のやりたいようにやるんだ」

と言わんばかりだった彼が

「すみません」

と謝ったのです。

おそらく彼は、それまで
謝ったことなどなかったでしょう。

この時、私は

「ナイフを手にして何かを切りつけないと
自分自身が収まらなかったんだなあ」

と改めて感じました。

世の中に、
好きで悪くなっている子なんて
1人もいません。

最初から弱い者をいじめたいと
思っている子もいません。

次郎にしても
本当に苦しい思いをしながら
悪いことをしていたのです。

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いかがでしょう。

叱ることの必要性を感じていただけましたか?

次郎のように、
子どもは叱られた恐怖感から
自分本位のわがままな感情を鎮めて、
ごく普通の人間的な感情を
表すことができるようになります。

次郎も私に徹底的に叱られることで
人間的な感情を取り戻したのです。

それが分かっているので、私は、
少年たちが悪い意味で
自分本位になっている時は
目から火が出るほど叱ります。

私が

「子どもを徹底して叱ることの重要性」

に気づけたのは、
暴走族時代の初代総長の存在があったからです。

当時19歳で、まだ暴走族に入りたて私は
仕事もせずシンナーに溺れていました。

そんな私に喝を入れてくれたのが
初代総長でした。

ある日、初代総長は
突然私に向かって
パンチを浴びせました。

何事かと思っていたら

「仕事もしないで
シンナーを吸っているけど
お前は天下を取るために
族をやっているんじゃないのか!」

と初代総長は怒鳴りました。

私はすぐに謝りました。

しかし・・・
謝っても謝っても
初代総長はやめようとしません。

1発、また1発とパンチが飛んできます。

おそらく初代総長は

「謝れば簡単に許してくれる」

という安易な気持ちが私の中にあることに
気づいていたのだと思います。

私の心の中は恐怖でいっぱいになりました。

しかし、なぐられている時に
ふと初代総長の顔を見たら
初代総長は目に涙を浮かべていたのです。

「痛いのは自分だけではない、
初代総長も苦しんでいるんだ!」

そう思うと、恐怖心は薄れ、
とてもやるせない気持ちになりました。

それ以来、私は真面目に仕事をし始め、
シンナーもきっぱりやめました。

こんな経験から、
子どもが自分本位になっている時の対応策は
徹底的に叱るしかない、
と考えるようになりました。

初代総長の真似をしているわけではありませんが、
叱るときは徹底しなければならないという思いが
現在もあります。

つづく

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編集後記
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本日お伝えしたのは

「時には厳しく叱ることも重要だ」

ということです。

もしお子さんがわがままで
社会的規範も守らず
やりたい放題の状態ならば
恐怖を与えるくらい、
容赦なく厳しく叱ることも必要です。

・そんなに叱って大丈夫なのか?

・親子の信頼関係が崩れるのではないか?

と心配に思われるかもしれませんが、
大丈夫です。

ただし、
お子さんのその行動が
「わがまま」からくるものなのか
「甘え」によるものなのか
そこはしっかり見極めて下さい。

なぜなら、
お子さんは親御さんに甘えたくて、
何かしてほしくて、
一見わがままと思えるような
行動をとっているのかもしれないからです。

あるいは、わがままな事を言って
親御さんを試しているのかもしれません。

そのような
「甘えから来るわがまま」には
「過保護」に接する必要があります。

また、叱り方、叱るタイミングは
決して間違えないでください。

あなたが取り乱して怒っても効果はありません。

感情任せに怒鳴り散らすのも違います。

また、
「あなたの思い通りに子どもを変えたい」
という思いで怒るのもダメです。

では、どのように叱ればよいのでしょうか?

正しい叱り方は、ここぞという時に

「冷静にお子さんの目を見て、
そして愛情を持って、
お子さんの中にある自分本意の感情を消すために
しっかり言うべきことを言う」

というものです。

正しく愛情を持って叱れば
子どもでもはっきりと

「何がいけないことなのか?」

を理解できます。

本日の次郎のエピソードを読まれたなら
ご理解いただけるはずです

それでも

「まだピンと来ない・・・」

という方は、
あれほどわがままだった次郎が
叱られた後に
涙を流しながら謝ったところを
どうぞもう1度ご覧ください。

そして
私が何を感じどのように叱ったのか、
ということをよく考えてみてください。

必要な時には
あなたがお子さんを正しく叱り、
その結果、お子さんに良い変化が生まれることを
心から願っています。

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読者の方から頂いた喜びの声
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それでは本日も
読者の方から頂いた
ご報告のメッセージを紹介させていただきます。

YMさんという方からのご報告です。

娘さんが
不登校を完全に乗り越えたと
ご連絡くださいました。

しかも、

「もう大丈夫!」

という確信をお持ちで、

「メルマガも卒業します!」

とのことでした。

ぜひご覧いただき、
あなたの勇気に変えてください。

*******************ここから********************

こんにちは。
いつもアドバイス頂きありがとうございます。

おかげさまで、中2から不登校だった娘は、
無事高校に合格し 
その後も勉強、友達関関係も何ら問題もなく
お休みすることなく学校へ
登校出来るようになりました。

まだ自分を抑えてしまうところはありますが、
これまでに色々経験して来たので、
それを糧に前に進もうとしているので
見守って行きたいと思います。

今までありがとうございました。
  
遠方だったのでなかなか講演等参加出来ず
伊藤先生にもお逢い出来ませんでしたが、
娘の不登校で先が見えなかった時、
どれだけお力を頂いたかわかりません。

佐々木先生との対談のお話もありがたかったです。

長いトンネルの中でしたが、
娘のお陰で色々な方と巡り合い
お話をお聞きする機会が得られ幸せでした。

あの手この手と夢中でしたが、今振り返ると、

「娘ができそうな事、そして
そこに入って行ける環境を考えてあげれば良かったんだ」

と思いました。

担任の先生もとても良く協力して下さり、
娘にとって最高の環境を整えて下さいました。

長くなり申し訳ありません。

これで今までお送り頂いたメールも
卒業させて頂きたいと思います。

お世話になりました。

最後になりましたが、
今も不登校で心配されている方、皆さんに、
一日も早く心から笑える日が訪れるよう
お祈り致しております。

*******************ここまで********************

YMさん、
本当によく頑張りましたね。

不登校からのご卒業おめでとうございます。

長く苦しい道のりだったとお察しします。

メッセージを拝見し、YMさんが
今こうしてお子さんの問題を解決されたのは
いつも前向きに物事を
捉えられてきたからだと感じました。

>長いトンネルの中でしたが、娘のお陰で色々な方と巡り合い
>お話をお聞きする機会が得られ幸せでした。

とありますように、
どんな苦しいでき事からも
プラスの意味を見出すことを
されていたのではないでしょうか?

そして娘さんも
それに共鳴するように
物事をポジティブに
捉えられたのだと思います。

また、

>今思えば娘が出来そうな事、
>そこに入って行ける
>環境を考えてあげれば良かったんだ
>と思いました。

こちらも重要なことですね。

お子さんの意向に沿った
環境を作ってあげることも
問題解決の非常に大切なポイントです。

ぜひこれからも
娘さんのご希望に沿った環境を
作ってあげてくださいね。

改めて、不登校の解決、
本当におめでとうございます。

これから先、娘さんがまた
新たな困難に直面することがあるかもしれません。

そんなときも、
今回と同じように前向きに取り組まれれば
必ず解決されることと思います。

改めて、貴重なメッセージを
本当にありがとうございました。

また、
読者の皆様に向けてのお言葉にも
感謝いたします。

YMさんと娘さんの幸せを
心よりお祈り申し上げます。

**********************************************

YMさんのメッセージをご覧いただき、
あなたは何を感じましたか?

>振り返ればあの手この手と夢中でしたが、

と書いてくださいました。

あなたも、

学校に行かせよう
勉強させよう
外に出そう
社会復帰させよう

とお子さんの意志とは無関係に
奔走していませんか?

世の中には、不登校やひきこもりの為の
フリースクールやカウンセリングや
回復プログラム・施設などがたくさんあります。

しかし、
それらの全てを実践したからといって、
必ずしも効果が得られるわけではありません。

お子さんと向き合い、
お子さんに合う方法で回復方法を探すことが
重要なんです。

YMさんが書かれていた

>娘ができそうな事、
>そこに入って行ける環境を
>考えてあげれば良かったんだ。

これがとても大事です。

どんな小さな事でも結構です。

あなたもお子さんと向き合って
お子さんが今できそうな事を考え、
それができる環境を整え、
それをする元気が出るように
愛情を与えてあげてください。

その小さな積み重ねが
お子さんの自立と自信を生み出すことになります。

がんばってください。

それでは
本日も最後までご覧下さいまして
ありがとうございました。



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MT
MT
2017年2月9日 2:45 PM

子供のころ自分がなぜ叱られているか理解できなかったので、
いざ自分が母親になっても、子供を上手く叱ることができませんでした。
DVDで伊藤先生にどんな行為をしたとき、こんな風に叱る、
と具体的な叱り方を教えていただいたおかげで、自分もできるようになり、
今回のようなメルマガのおかげで、日々子供に実践できるようになり、、
高校生になった子供もたびたびくじけそうになりながらも、
短期間で気持ちの切り替えができるようになり、
今では大学進学を目指しています。
いつも本当にありがとうございます。


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