【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#67 愛情を確実に伝える方法

2016-04-28

おはようございます。
伊藤幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回は、

「子どもが自分自身を好きになれるような
子育てをしなければダメだ」

というお話をさせていただきました。

そのために、

「◯◯ができるようになったら好きになってあげる」

というような発想で育てることは
やめなければいけません。

もしかしたらあなたもまだ、
こういった発想で子育てを続けていませんか?

「お子さんが何ができても、
何ができなくても関係なく愛情を注ぐ」

こういう発想で子育てをすることが正解です。

本来であれば、わざわざ声を大にして
言うことではありませんが、
条件付きの愛情しか注げない
親御さんがあまりにも多いので
このようなお話をさせて頂きました。

お子さんに無条件の愛情を注ぐことを
ぜひ忘れないでくださいね。

それでは本日のテーマに移ります。

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本日のテーマ:「生きる力」を与えるために必要なもの
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■伊藤;

生きる力を失っている子どもたちに
大人はどうしていけば良いのでしょうか?

●佐々木先生;

そうした子どもたちには
基本的にはまず
我々のような立場の人間が
「受容してあげる関係」を
作ってあげなくてはなりません。

子ども達にとって、
なんでも許してもらえるような
無償の愛情を注いでもらえるような関係です。

本当は我々との関係だけでは不十分ですが、
そこから少しずつでも
「生きる力」をつけてあげないと、
仲間とか他の人との人間関係を
広げて行けないのです。

例えば、伊藤さんなら、
相談された時に人間関係を作る、
僕なら、治療や相談、カウンセリングを
頼まれた時に人間関係を作る、
まずはそこから始まります。

そのときの人間関係の作り方は

「君は私を信じられますか?」

というところから始まります。

相手に信じてもらうためには

「こちらは本当に君のことを思っているよ」

という気持ちが伝わらなくてはいけません。

これは本当に相手を思っていなければ、
決して伝わらないんですよね。

本来、

「本当に君のことを思っているよ」

という気持ちって
親なら当たり前に
自然に持っているはずなんです。

ところが今は
持っていない親がいるわけです。

なぜ持っていないのかというと、
親自身が
そういうものを持たない親に
育てられてしまったからなんです。

だから、
子どもに愛情を伝えられないのです。

■伊藤;

そうですね。

●佐々木先生:

これは親が、

「子どもへの愛情を持っていない」

っということです。

正しく言えば、

子どもへの愛情よりも
自己愛が優先してしまって
自分が望むことばかりを
子どもに言ってしまっている
という事です。

それでは、子どもに
愛情が伝わるはずは無いんですよね。

そうした親は、

「どうしたら子どもを本当に愛せるか」

ということを考える必要があります。

愛されてこなかった人は、
残念ながら、
人を愛することができないんです。

あるいは、
今愛されていなければ
人を愛せないんです。

「愛」という言葉を使うと
大げさに聞こえますが、
要は人と信頼を寄せ合って
生きていけるかどうかということです。

それができない人が増えているのであれば、

「自分だけを大切にして、孤立して生きて、
自分のやりたいことを最優先にする
生き方はもうやめよう。

それよりも人を大切にして、
人から大切にされて生きよう!」

こう考える文化を
我々は作っていかないと
いけないと思います。

■伊藤:

はい、僕もそう思います。

●佐々木先生:

人を大切にしよう、
自分も人から大切にされよう。
そう考えなかったら
生まれてきた子どもを
大切に育てることは
できませんよね?

今、子育て支援の必要性が
盛んに取り上げられていますが、
子育て支援の粋を超えて
「子育て代行」に頼ってしまっている
親がかなりいるんです。

自分の子育てを支援してもらう
という感覚ではなくなっているのです。

それこそ施設に預けている感覚、
自分の代わりに子育てしてもらう
という感覚の人が増えています。

これでは、子どもに愛情を
伝える事はできませんし、
子どもに生きる力を与えられません。

いろいろな人の手を借りて育てても
やはり親が愛情を持って育ててあげないと
子どもの生きる力は育まれないのです。

つづく

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編集後記
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>我々のような立場の人間が
>「受容してあげる関係」を
>作ってあげなくてはなりません。

という、
佐々木先生の言葉がありましたが、
残念ながらこれが現実なんですね。

親御さんがお子さんに愛情を
注ぐことができていないので
どうしても代わりの人間が
愛情を注ぐ必要がある
ケースが多いのです。

ただし、代わりの人間が
どれだけ愛情を注いだとしても
本物の親になることはできません。

親が与えるような
本物の愛情を与えることは
やはりなかなか難しいのです。

子どもの問題行動を根本的に解決するためには、
やはり親御さんの愛情が不可欠なのです。

ですから、
どうかあなたがお子さんに愛情を注ぐことを
絶対に放棄しないでください。

もしかしたらあなたは

「愛し方が分からない」

とおっしゃるかもしれません。

もしこれまであなたご自身が
あなたの親から深く愛されたという
経験をお持ちでなければ、
「愛情を注ぐにはどうすればいいのか?」
ということが、分からないかもしれませんね。

であれば、
あなたにお伝えしたいことがあります。

それは、

「いったん頭で考えることを
やめてみてください」

ということです。

頭で

「愛情を与えることはどういうことだ?」

なんて考えずに
あなたが本能的に持っている

「お子さんに対する愛情」

を直感的に引き出してみて欲しいのです。

もちろん
頭の中でお子さんの気持ちを
一生懸命に考えて
その気持ちに応える形で
あなたなりに愛情を注ぐことも重要です。

でも、時には
心赴くままにお子さんを抱きしめてあげたり、
お子さんの長所を素直に褒めてあげたり、
ただ自然体に愛情を表現することも重要です。

それがきっと本来の愛情のあり方です。

先日Yahooニュースに
こんな記事が載っていました。

http://news.yahoo.co.jp/pickup/6197134

不登校は現在、12万人にも登り、
しかも1997年以降、
10万人を下回ったことがありません。

「このような国は世界に類例を見ない」

とのことです。

なぜ日本だけが、
と思われるかもしれませんが、
その理由の一つとして
文化の違いが挙げられます。

例えば、日本人は日常生活において
家族や友人と抱き合ったり、
スキンシップをとることがあまりありません。

一方で、欧米人は
毎日のようにハグ(抱きしめること)をします。

親子のスキンシップがあるかないかだけでも
信頼関係は全く変わります。

ですからあなたが
お子さんの問題行動に
悩まれているのであれば
機会を見計らって
お子さんを抱きしめてみませんか?

お子さんは恥ずかしがって
拒絶するかもしれませんが、
本質的に親とのスキンシップが
嫌いな人間はいませんし、
愛情は必ず伝わります。

まずは、あなたのできることから
1つずつやってみましょう。

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読者の方から頂いた子育て体験談
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それでは本日も
読者の方から頂いた子育ての
体験談を紹介させていただきます。

本日は、
息子さんが学校に通えるようになった
というご報告を下さった
MMさんからのメッセージです。

こういったご報告をいただけることが
何よりの喜びです。

非常に嬉しいご報告なので
ぜひご覧いただき、
あなたの子育ての参考にして下さい。

*******************ここから********************

今日、1年4ヶ月ぶりに
中2の息子が学校に行きました!

伊藤先生のDVDを見て
子育てラジオも毎回聞いて、
その内容に共感し救われました。

旦那は私の息子に対する態度を見て

「甘殺しや」って罵りました。

それでも、私は

「過保護」

で通しました。

まだまだこれからですが、
この初めの一歩は
息子の大きな自信になったと思います。

これからも息子を応援しています。
本当にありがとうございました!

*******************ここまで********************

MMさん、
息子さんが学校に登校された
本当におめでとうございます!!

>旦那は私の息子に対する態度を見て
>「甘殺しや」って罵りました。

とありましたが、
中には過保護の子育てに対して
強烈な違和感を感じる方も
いらっしゃいます。

しかし、そのような旦那様の
言葉にもめげずに
正しい子育てを信じ、
素直に実行に移してくださって
本当に嬉しく思います。

おそらく、
お伝えする必要も無いとは思いますが、
ぜひ油断せずに
これからも過保護な子育てを
続けてくださいね。

これからもさらに
親子の絆を深められることを
心から願っております。

改めまして、
素敵なご報告をありがとうございました!

今後も続けて応援させてください。

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このような喜びのメッセージを
いただけるのは本当に嬉しいことです。

親御さんに勇気を与える
立場であるはずの僕が
逆に勇気をいただくこともあります。

きっとあなたも
他の親御さん方の体験談を聞かれて
勇気をもらうこともあると思います。

何か大切なことに気付かれることも
あるのではないでしょうか?

そういった気づきの1つ1つをどうか
大切にしてくださいね。

そしてその結果、あなたご自身も何か
嬉しいことを体験されましたら
メッセージをお寄せいただけましたら
幸いです。

ぜひその喜びを共有させてください。

さて、次回は
「人間の生きる力」というのは
どういったことから生まれるのか?

そんなお話をさせていただきます。

「生きる力は
人から◯◯◯されることで与えられる」

のですが
◯◯◯に入る言葉がお分かりでしょうか?

ぜひ次回までに
考えてみてくださいね。

それでは、
本日も最後までご覧下さいまして
ありがとうございました。



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