【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#48 母親の義務と権利を履き違えてませんか?

2015-12-10

おはようございます。
伊藤幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回は、

「非行に走る子、
不登校やルール破りなどの
問題行動に走る子は、実は寂しがり屋だ。」

というお話をさせてもらいました。

「みんな寂しがり屋」なのです。

現代社会を見ていると、
残念なことに
子どもに対する愛情が
相対的に不足しているように感じられます。

もちろん全ての子どもが愛情不足のまま
育つわけではありませんが、
多くの親の頭の中に

“お金”

という重荷がずっしりとのしかかり、
そのため、

「将来立派な大人になるように」

「将来エリートにさせたい」

などの親の希望があまりに膨張しているように感じます。

そして、小さい頃から
たくさんの習い事をさせたり、
塾に通わせたり、
ある種、歪んだ愛情が与えられている場面が
とても多く見受けられます。

「あなたが生まれてくれたから、
ママはこんなに幸せだわ」

という本物の愛情があふれることを願い、
本日もメルマガを配信させていただきます。

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本日のテーマ
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本日は「親の義務と権利」、
というテーマで
佐々木先生と僕の対談をお届けします。

みなさんは「親の義務と権利」とは何だと思いますか?

ぜひそんなことを考えながら
ご覧いただければと思います。

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●佐々木先生:

ち少し視点を変えて、
「上手な相互依存」
というものを説明すると、
こういうことも言えます。

大学で一緒に仕事をしている教授の息子さんが、
パネルディスカッションに参加したそうです。

高校生の男の子ですが、
人権をテーマにディスカッションをしました。

その記録を見せていただいたんですが、
素晴らしいことを言っているんです。

人間には権利と義務がある。

けれども
「権利と義務」があると言ってはいけない。
「義務と権利」があると言うべきだと
彼は言っているんですよ。

そして

「義務を果たした者にだけ
権利が与えられるんだ」と。

「しかし現代人は
だんだん権利の方を肥大化させて、
義務の方を小さくしてしまったと思う」

と言っています。

全くその通りですよ。
権利の方が肥大化する人間関係というのは
壊れてしまいます。

■伊藤:

壊れてしまいますね。

●佐々木先生:

親子関係も同じです。
お母さんというのは、
いきなり子どもに権利を主張するような
ところがあるでしょ。
実はお父さんもそうなんです。

「親としてやるべきことをやったから、
こちらの言うことも少しは聞いてくれ」

というのではなく、
権利ばかり、
自分の要求ばかりを先に言ってしまう。

これは過剰干渉ですよ。

■伊藤:

親の義務とは何かといえば、
子どもを徹底的に保護してやる、
過保護にしてやるということですよね。

子どもを保護するのが「親の義務」、
それを果たしてから「干渉という権利」が
与えられるはずなのです。

●佐々木先生:

「依存と自立」のように
「義務と権利」もいつも背中合わせにあるんです。

ところが「権利の行使」ばかりが
親子関係のなかで先行してしまっています。

義務をきちんと果たしていないということが、
子どもの健全な自立を阻んでいるんですね。

だから子どもが、うまく相互依存ができない人間に
成長してしまうのです。

■伊藤:

例えば
そうやってうまく相互依存できないまま
思春期になってしまったら、
その子どもたちを
自立できるように育てなおすということは
できるんでしょうか?

そのためには何をしてあげたらいいのでしょうか?

●佐々木先生:

それには色々とやり方があると思うんです。

「うまくいかなかったとき、
どうすればいいですか?」

とよく聞かれるのだけど、
思春期の子であっても基本は同じです。
保護してあげるところから始めるということでしょうね。

一つの例としては
子どもが望む食事をできるだけ準備してやる。
贅沢をするということではないですよ。

“この子はこういうものを食べるのが好きだから、
心を込めて作ってあげよう、食事を用意してあげよう”

という気持ちで食事の準備をする。
これはとっても重要です。

それだけで十分な保護ですよね。

「何が食べたいの?」

とよく聞いて、食べたいものを並べてあげる。

あるいは

「言わなくたって親はわかってくれているんだ」

と子どもが感じることができるような食事にしてあげる。

あくまで一例ですが、
こうした形で保護をしてあげることが
大切だと思います。

■伊藤:

「ご飯を食べている時と
お風呂に入っている時が
いちばん安らぐ時間だ」

と、思春期の子がよく言いますが、
好きなだけお風呂に入らせてやるとか、
そういう事をしてあげればいいんですね。

●佐々木先生:

そうです、
本人が望むことを十分聞いて、
それをやってあげるのが良いでしょう。

■伊藤:

きちんと依存できないまま成長しまったわけだですから、
まずそこからやり直そうという事ですね

親が勝手に判断してあれこれとやるのではなく、
子どもが望むことを聞いて、
望んでいることをしてあげる。

思春期になってからでも
たとえ荒れている子でも
そうやって保護から始めることで
自立した人間になっていくことができるんです。

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編集後記
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“親の義務と権利”

おそらく今まであまり
考えた事がなかったのではないでしょうか?

子育てをしながら

「私の親としての義務は◯◯で、権利は◯◯だ」

なんてこと考えませんよね?

本日の内容があなたにとっての
新たな指針になることを願っています。

実際の子育てに取り入れていただけたら
あなたにとってもお子さんにとっても
必ず大きなメリットになるはずです。

具体的に何をしたら良いのか?

ということをお伝えしますね。

初めはほんの小さなことでも良いのです。

例えばお子さんが何かあなたに話しかけてきたら
こんなふうに考えてみてください。

「この子はなぜ今私にこれを
話しているのだろうか?」と。

きっとそこには何かお子さんの意図があるはずです。

・褒めて欲しい。
・構って欲しい。
・理解して欲しい。

など。

そんなことを探りながら、
もしお子さんの意図がなんとなくでも見えてきたなら、
その意図に沿った答えを返してあげてください。

「ああ、この子は”よく頑張ったね”と言って欲しいんだ」

と感じたなら、

その通り、「よく頑張ったね」と言ってあげてください。

それだけでお子さんは
理解してもらえていると感じ、
安心感や幸福感を覚えます。

そういった関係性が完成すれば、
お子さんは、あなたの言うことを
しっかりと聞くようになります。

あなたの母親としての義務は
お子さんの気持ちを汲み取ってあげることです。

そして、お子さんに対して、
あなたが言いたいことを言うのではなく
お子さんが言って欲しいことを言ってあげることです。

義務と権利

なんて大げさな言い方をしてしまいましたが、
簡単に言うと、
お子さんの望みを叶えてあげることから
新しい親子関係が始まるということです。

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読者の方から頂いた子育て体験談
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さて、それでは本日も
読者の方から頂いた子育ての
体験談を紹介させていただきます。

2年間もの間、娘さんの不登校に
悩まれ、そして解決された
YMさんからのメッセージです。

きっとあなたの子育ての参考に
していただける内容だと思いますので
じっくりご覧下さい。

*******************ここから********************

こんにちは。  
いつも温かな応援メールをありがとうございます。
大変遅くなりましたがご報告があり 
メールさせて頂きました。

中1から長く不登校生活を送っていた
中3の娘が、お蔭様で
2学期から登校出来るようになりました。

給食はまだ学校で食べることが出来ず、
家に食べに戻り、また学校へ送る、
という毎日ではあります。

これでも娘の大きな成長であり 
大きな一歩だと思い、安心しております。

勉強も遅れているのですが、
クラスの仲間に助けられ 
今は殆ど教室で授業を受けています。

高校進学に向け毎月のテストも一緒に受け
友達と一喜一憂している様子を聞き
点数が低くても、
それに取り組もうとする
娘の頑張りに頭が下がる思いです。

伊藤先生の子どもを思いやる
温かなアドバイスを頂いたお陰で、
娘との接し方を学びまた、
自分の過干渉に気づくことが出来ました。

まだまだ心配な所もありますが、
娘自身が『乗り越える』ことを今まさに学び、
立ち向えるように成長していることを認めて、
これからも娘を応援して行こうと思っております。
本当にありがとうございました。

全ての悩める親子さんも、
一日でも早く心から笑顔で
過ごせる日が訪れますよう
お祈りしております。

*******************ここまで********************

YMさん、
娘さんが学校に通えるようになったとのこと、
本当におめでとうございます!!

そして、貴重なご報告をいただいたことに
心から感謝しております。

YMさんは2年間もの間、
ずっと苦しまれていたことと思います。

出口の見えない苦悩に
ずっと耐えてこられたことでしょう。

そんな中、ご自身の過干渉に気づかれたことは
本当にすばらしいことです。

学校に行くようになれば
新たなストレスも生まれます。
受験もありますので、
さらにプレッシャーがかかることでしょう。

そんな時にぜひ、YMさんが支えてあげて下さい。
これまで通り、
娘さんの意思を尊重してあげる
子育てを続けてください。

これから生涯にわたって続く
幸せな親子関係を築いて下さいね。

今回頂きましたメッセージは
他のメルマガ読者の方にとっても
大変心が温まる有意義なメッセージだと思います。

もし周りに同じように
困っているお母さんがいらっしゃったら
このメールマガジンを紹介してください。

紹介の際はこちらのURLをお知らせください:

https://futoukou365.com/opt/

YMさんのように
実際に不登校を解消された方の言葉は
非常に説得力がありますね。

改めまして、この度は
貴重なメッセージをいただきまして
ありがとうございました。

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2年間というと、不登校のお子さんをお持ちの
親御さんにとっては途方もない時間だと思いますが、
もしかしたらこのメルマガをご覧になっている方の中には
もっと長い期間、お子さんの問題行動に
苦しまれている方もいらっしゃるかもしれません。

一方、わずか数ヶ月で不登校を解消されるケースもあります。

この期間の差は、何が原因で生まれるのでしょう?

これは

“過保護が正しい子育てだ”

ということを知っているか知らないか、
そしてそれを実践できるかどうか、の違いです。

これだけの違いで解消されるまでの時間に
差ができるのです。

でも今このメルマガをご覧のあなたは
すでに正しい子育てをご存知ですね。

あとは、それを実行するかどうか、
ただそれだけです。

実行さえできればあとは時間の問題です。

信じてください。
YMさんのように
必ず道を開くことができます。

さて、次回は

「親離れ、子離れ」

というテーマでお話をさせていただきます。

つまり”自立”ということですね。

子どもがいかに親から自立するのか、
そして自立のために
どんな言葉をかけてあげるべきなのか、
といったことをお伝えします。

次回もぜひご期待ください。

それでは、本日も最後までお読みいただきまして
ありがとうございました。

PS:

最近子育てで何か嬉しいことはありませんでしたか?

もしよろしければ、
このメールへの返信でお知らせ頂けましたら
とても嬉しいです。
匿名でこちらのメルマガで
紹介させていただきたく思います。

あなたの体験談が他のお母さんにとって
貴重な情報になり、救いにもなりますので
ぜひよろしくお願い致します。

あなたからの貴重な体験談を心待ちにしております。



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