【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#32 子供は親の本心を見抜いている

2015-08-20

おはようございます。
伊藤 幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回は、クラスの人気者で
アイドル的存在だった子が実は不登校になっている、
そんなお話をさせて頂きました。

なんで人気者だった子が不登校になってしまうのか?

友達からも好かれている子がなぜ?

実は人気者の子って、気遣いがすごい子なんです。

いつも仲間に気に入られよう、気に入られようとして、
自分がやりたいことよりも
どうすればみんなに気に入られるか?

ということばかり考えていて。

相手にしてみればそれがとても心地良い。

でも本人にしてみればただただ疲れてしまうだけで・・・

疲れた結果、人間関係をつくることを放棄して
不登校になってしまうのです。

一見、不登校なんてありえない、
そんな風に見える子こそ、
不登校になる可能性を秘めています。

あなたのお子さんも実はそうだったのではないでしょうか?

とっても素直でいい子、問題行動とは無縁、

そう見えていませんでしたか?

でも、「素直でいい子」それは幻想かもしれません。
あなたに反論したり、
意見を主張することが怖いだけかもしれません。

今からでもお子さんの本当の心を見極めて、
しっかり愛情を注いであげてください。

それが、今あなたが抱えている子育ての問題を解決する第一歩です。

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本日のテーマ
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さて本日は、

「子どもは大人が想像する以上に敏感に、
大人が考えていることを感じとっている」

というお話をさせていただきます。

■伊藤:

以前、小学6年生で1回不登校になって
その後中学2年でまた不登校になり、
ずっと学校にも、フリースクールにも行っていない
という女の子のところに行ったことがあるんです。

その子の親は、彼女が生後4か月の時には
働きに出ていました。

で、その子はおばあちゃんに育てられたんです。

ところが、その子は

「おばあちゃんは好きじゃない」

と言うんだよね。

●佐々木先生:

僕の家も3世代同居で祖父母は孫の言うことを
何でも受け入れてあげていました。
まったく叱ることなどなかったけれど、
母親が出かけようとして

「おじいちゃん達と留守番していなさい」

と言っても子ども達は「いやだ」と言って
母親を追いかけて行ってしまう。

祖父母は

「こんなに大切にして可愛がっているのに
やっぱりママのほうがいいのかい」

なんてひがみっぽいことを言っていたりしたようですが、
そういうものなんですよ。

祖父母の愛情というのはとても大切なんだけど
料理で例えれば隠し味か薬味みたいなものなんです。

■伊藤:

あくまで祖父母は枝葉ですね。

●佐々木先生:

非常に重要な枝葉であって、隠し味。

■伊藤:

そう思いますよ。
その少女もおばあちゃんに
大事に育てられてきたと思うんだけど
やっぱりお母さんの愛情を求めているんだよね。

●佐々木先生:

それはそうですよ。

■伊藤:

お母さんのほうは

「娘がなんで不登校になったのか分からない」

って悩んでいるわけです。
話を聞くと、子どもが中2の時に1度

「仕事をやめようか」

と言ったらしいんです。
そうしたら

「やめなくてもいいよ」

と子どもに言われて、そのまま仕事を続けてきたんです。
僕が行った時も彼女に

「お母さんが仕事をやめて家にいた方がいい?」

と聞いたんだけど、やはり
「やめなくてもいい」と言うんです。

でもね、

「じゃあ君が必要な時にお母さんが側にいた方がいい?」

と聞いたら、

「いた方がいい」と言う。

ということは、お母さんが1日家にいないと、
その子の愛情は満たされないということなんですよ。

●佐々木先生:

本心はそうなんだよね。
けれども安心して希望を言えない。

■伊藤:

そうなんです。
やっぱり親にいてもらいたいんですよ。

「お母さん、仕事をやめて家にいてやったほうがいいですよ」

と言った時、お母さん考え込んじゃって・・・

だから

「1度会社を辞めてやろうかってお母さんが言ったのは、
僕からするとひとつのパフォーマンスにしか見えないよ。
やめる気がないのに、
やめようかという言い方をするから
娘はだんだんひきこもりになっちゃうんだよ。」

て言ったんです。
お母さんはあなたのことを思っているんだよって
パフォーマンスを見せているだけだと。

このケースでは、
もしひきこもりを本当にやめさせたいなら、
経済的な問題があったとしても、仕事をやめるしかないんです。

●佐々木先生:

子どもは親の本心を見抜いているから、
家にいて欲しいと言えないんだよね。

■伊藤:

そうです、言えないんです。
こういうケースを見ると、やっぱり親の勝手、
親の都合が子どもをひきこもりに
させちゃうのかなと感じますね。

●佐々木先生:

今の社会は子どもの都合ではなくて
大人の都合で動いてるからね。
シワ寄せは、すべて子どものほうに来てしまう。
子どもが親に思ったことを
自由に言えないくらいですからね。

■伊藤:

彼女のような子を見ると、
本当にかわいそうだなと思う。
そういう事実を示してやっても
それでも親は自分の世間体を捨てられないんだから。

***ここまで***

例えば

「お子さんの不登校を治したければ、
あなたが仕事を辞めるしかありません」

と言われたらどうしますか?

すぐさま会社に行って辞表を提出できますか?

「いや、そうは言っても現実問題として
収入が無くなったら生活できません!!!」

とおっしゃる方も多いかもしれませんね。

確かにその通りだと思います。

でも、何か方法があると思うんです。

仕事を辞めないにしても
少しでもお子さんと一緒にいる時間を
増やせるためにできることは無いでしょうか?

今の仕事時間を少し、減らすことはできませんか?

家で仕事をすることはできませんか?

もし難しければ、
他にもっと時間が短くて済む仕事はありませんか?

真剣に考えれば何かしら方法は見えてくるはずです。

お仕事が大事なのはよくわかりますが、
お子さんも大事なはずです。

「お母さんは僕よりも仕事が大事なのかな?」
「僕の事は愛してくれてないのかな?」

そんなふうにお子さんに感じさせるのは
悲しいことだと思います。

そしていつしか自分のことを
愛してくれないお母さんの言うことを
聞かなくなっていきます。

子どもはいつもあなたのことを見ています。

「自分のこと、本気で想ってくれているのかな?」

と。

そして、もしあなたが本気で想ってくれていないと感じた時、
子どもは深く傷つき絶望します。

どうかお子さんが残念な思いをすることのないように、
そしてその結果、不登校や問題行動を起こすことのないように、
あなたができることを精一杯してあげて下さい。

お子さんが望むことを精一杯してあげて下さい。

さて本日もここで、読者の方からいただいた
1通のメッセージを紹介させていただきます。

過保護であることの重要性に気づいていただき、
そしてそれを実践したところ
すぐにお子さんに素晴らしい変化が見られたとのことで
ご報告いただきました。

状況をとても詳しく書いていただいていますので
どのように子育てしたら子どもが変わるのか、
ということをよりリアルに感じていただけるはずです。

伊藤が提唱する子育てにまだ違和感を感じる方、
どうしてもうまくいかない方、ぜひ読まれて下さい。

たくさんのヒントが散りばめられています。

****ここから****

我が子は、小学1年生。
最初、楽しく行っていた小学校も、
少しづつ、ストレスになっていた様で、
行けなくなってしまいました。

一般に言う、

・母子分離不安
・クラスに数名、きつい子が居るようで、色々傷ついた。
・勉強が全く面白くなく、座っているのが苦痛だ。

との理由からでした。

学校に行けなくなってからは、
赤ちゃん返りもみられ、
仲良かった人や、すれ違う人に対しても、
恐怖心を示す行動をしていました。

伊藤先生のお話を聞いて、目から鱗だったのですが、
私の完璧なる過干渉。

そして息子も、ひきこもり3大性格を全て兼ね備えていました。

今思えば、彼が産まれてから、本人がやりたい事はやらせず、
やって欲しい事は条件付きでやったり、
全くやってあげなかったり、
いやいや仕方ないからやったり。
やるにしても、文句を言いながらやったり・・・。
ヒステリックになったり、怒鳴ったり。

本当に最低な事を24時間やってたのだ。
と、衝撃を受けました。
自分では、それで息子を守っている。
と自負していましたのですから。

今回、伊藤先生に間接的ではありますが、
出会う事ができ、目覚める事ができました。

本当に、ありがとうございます。

よけいな事は言わずに、彼が望む事だけをする。
なんてシンプルな事なのでしょうか。

子供を授かってから、どう育てて良いか分からず、
生き地獄だった私自身も、
本当に肩の荷をおろすほどの安堵感です。

早速、私自身の考え方を変え、
出来るだけ子供の言う事を叶えてやって、
出来ない時は、その事情をちゃんと説明する事を実行しています。

まだまだ私が出来ていない事も多いのですが、
1日に1回でも、2回でも、彼の願いを叶えてやって、
さらに色々先生の発信する情報を勉強していくと、
自然と、今までの愛情表現の仕方を、
息子に謝罪する自分がいました。

伊藤先生の子育てを勉強して、
まだ数日ではありますが、
旧友や親戚とも、遊べる様になり、
以前はとても、子ども同志で母親の居ない所へ
行く事なんて出来なかったのですが、
今回、おつかいに行ったり、公園に行ったりと、
出来るようになったので、
即効性に、夫婦でビックリしています。

そして、兄弟喧嘩が減ったのも、
気のせいではなさそうでうです。

何より、私自身の子育てが、
本当にシンプルになったので、
それに対する感謝でいっぱいです。

また弟達にも過保護をもっともっと意識していけたら。
と思います。

まだまだ、過干渉が80%、過保護20%なので、
これが、完璧な過保護になれた時、
彼らが、どんな事になるのか、
その期待に、本当に胸を膨らませています。

今まで、彼らの将来が不安でならなかったのですが、
今は、将来が楽しみになり始めているのが、本当に嬉しいです。

ありがとうございました。

これからも、どうぞ宜しくお願い致します。

****ここまで****

とても詳しくご報告いただきまして、
本当にありがとうございます!

過保護であることの効果を実感して頂いたようで
心から嬉しく思います。

たった数日でも、それこそたった一つの言葉によっても
子どもは変化するものです。

>よけいな事は言わずに、
>彼が望む事だけをする。
>なんてシンプルな事なのでしょうか。

そうなんです。
本物の子育ては実にシンプルなんです。

きっとお子さんは今、
自信を取り戻し始めているところです。

そういった自信が生まれれば、
積極的に他人とコミュニケーションを
取れるようになります。

これからが楽しみだ、と書かれていましたが
子育てを楽しめるようになれば、
もう怖いものはありませんね。

実は子育てを楽しめるかどうかが
なによりも重要なポイントだからです。

いくら過保護の子育てを実践されても
義務的で上辺だけの子育てだと、良くありません。

本日の本編でもありましたが、
子どもは大人の本心を敏感に感じ取るからです。

なので、これからもぜひ心の底からお子さんとの
コミュニケーションを楽しみながら
素敵な子育てを実践されてくださいね。

また、新しい変化が見られた際は、
是非、メッセージを頂けましたら幸いです。

改めまして、貴重なご経験のシェアをありがとうございました。

このメッセージによって
勇気を持つ方、本当の子育てを実感される方が
たくさんいらっしゃるはずです。
心から感謝いたします。

************************************

もしもあなたが今、お子さんの問題行動に悩み、
どうしようもない状況でしたら
何か1つでもいいです。
お子さんのことを想って行動してみて下さい

メッセージを下さったお母さんのように、
必ず何かしらの変化を実感されるはずです。

例えば、

「よく頑張ったね」

たったその一言を伝えるだけでも状況は変わります。

「たった一言でそんなに変わるはずない・・・」

そんな風に考えないでください。

褒められて嬉しくない子はいません。
また、「頑張ったね」というのは
子どもの「行為」を褒める言葉、認める言葉です。

自分のした事が大好きなお母さんに認められる
褒められる!!

それはお子さんの大きな自信になります。

是非、試してみて下さい。

このメルマガでは、引き続き
あなたからの喜びの声をお待ちしております。

「こんな一言で、こんな子どもの表情が見れた」

など些細なことでも構いません。

リアルな体験談は
他の読者の方にとって必ず
有益なものになると信じておりますので
ぜひあなたのご経験を
このメルマガ上でシェアさせて頂けましたら幸いです。

さて、次回は、

「なぜいじめる子になるのか?」

というテーマです。
いじめる側からの視点でお伝えします。

これまでメルマガを読んでくださっている方でしたら
お気づきになるかもしれませんが、
やはりここでもキーワードは「親子関係」ですね。

実は、いじめる子の親にある共通点が見つかっています。

あなたの子がいじめにあったとき、
なぜあの子は、あなたのお子さんをいじめるのか?

その理由を探るヒントを掴んでいただければと思います。

それでは本日も最後まで
ご覧下さいましてありがとうございます。

次回もご期待ください。



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TM
TM
2020年12月7日 8:10 PM

大変内容の濃いお話しふかく感謝いたします。毎日メールを読むのを楽しみにしております。心ずよいお言葉有り難うございます。

皆様も体調崩されないようお気を付けて下さい。


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