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【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#131 登校刺激はすべきもの?

2017-08-17

こんにちは、伊藤です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回も引き続き、
17歳少年の手記を紹介いたしました。

徐々に悪の道へと引き込まれ、
ついには暴走族の一員となってしまいます。

もちろん、
親との溝は深まる一方です。

手記の中で特に印象的だったのは

>俺が暴走族をやっている間、
>母親は毎日泣いていたような気がする。

という一文です。

この文章から、
親に悲しい想いをさせていることに対して
何も感じていなかったわけではなかった
ということが読み取れます。

それでも、
毎晩ケンカばかりの両親を見ていたため、

「非行をやめなければ」

という強い気持ちを持てなかったのでしょう。

では、手記の続きをご紹介します。

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少年が非行をやめようと思った瞬間
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俺が暴走族をやっている間、
母親は毎日泣いていたような気がする。

弟も暴走族ではなかったが
けっこう夜中に遊んだり
家庭内暴力をふるったりと
親を泣かしていた。

父親は毎日夜中に帰ってくるが
母親に「子どもが悪くなった」といい
毎日夫婦ゲンカ。

父親は子どもの非行の原因を全て母親のせいにし、
母は当時ノイローゼ寸前という感じだったと思う。

俺は一人で毎日のように
単車で暴走していたので、
近所の人とかに

「息子さん、また走っているわよ」

などと言われ、母親には
かわいそうな想いをさせていた。

そんなことをしているうちに、
俺は七月終わりに
突然消えた暴走族の友達
(そいつは一人暮らしをしていた)の
家のガラスを破って入り、
住居侵入・窃盗の容疑で
九月末に逮捕された。

鑑別所の中で
俺はこれまでのことを反省した。

俺は面会にきた母親の涙を見て、
かわいそうなことをした、
もう暴走族はやめようと決めた。

逮捕されて
二ヶ月後に釈放された。

俺は鑑別所の中で
今までと違う大人たちを見た。

みんな真正面から目を見て話しかけてくる。

鑑別所を出てから
父親のいる家に帰るのもいやで、
前から母が相談していた
伊藤さんの家に居候することになった。

伊藤さんはケジメのある人で、
約束を破ると怖いほど怒る。

それ以外はいつもニコニコと
優しい顔をしている。

俺の父親は、
伊藤さんと何時間も電話で
話をしていたようだが、母親に

「伊藤さんは信用できない。
子どもがよくなるという保証があるのか」

などと言っていたらしい。

父親はもうどうでもいい。

伊藤さんの世話で
俺は仕事をはじめた。

配管工の仕事だが、
まわりの人たちはみな
いい人ばかり。

世の中にはこんないい人たちもいるんだと
驚いた。

いまはもう少し自分を見つめて
先のことを
考えたいと思っている。

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編集後記
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少年がついに変わり始めました。

変わったキッカケは、母親の涙と
鑑別所で出会った職員の方々との出会いです。

まっすぐ向き合ってくれる
大人との出会いが、
少年の感情を変えました。

見方を変えると、これまでは
両親や、学校の先生など
少年の周りに居た大人たちが
少年とまっすぐ向き合っていなかった、
ということでもあります。

あなたはいかがですか?

>みんな真正面から目を見て話しかけてくる。

とは、「お子さんの目を見て話す」ことです。

家事など、何かをしながら話すのではなく
しっかりお子さんと向き合って話す

ということです。

それは、お子さんと真剣に向き合うことです。

そして、その姿勢をお子さんに見せることです。

お子さんもあなたの目をまっすぐ見ることになります。

ですから、嘘やごまかしはききません。

また、お互いに真正面を向いていると
お互いの気持ちが相手に伝わりやすくなります。

愛情をたくさん伝えることができます。

あなたは、きちんとお子さんの目を見て
話ができていますか?

「できています」

と自信をもって答えられない方は、

お子さんに声をかけられたら
何をしていても、
一旦その手を止めて返事をし、
お子さんの方をしっかり向く

まずは、こんなところから始めてみてください。

難しく考える必要はありません。

できることから少しずつやっていきましょう。

さて、ここからはテーマを変え、
読者の方のお悩みにお答えしている
【子育てラジオ定期便】という
コンテンツの一部を特別にご紹介します。

本日ご紹介するお悩みは

「不登校の中1女子に登校刺激はすべき?」

です。

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【現在の状況】

中1の9月に初めて学校へ行けなくなりましたが、
そのときは1週間休んだ後に自分から行けました。

その後も五月雨登校で、
昨年の夏、自ら毛髪を抜いてしまう抜毛症になり、
一時かなりの薄毛になったため
それがきっかけで不登校になりました。

今はもう抜いておらず、髪量は回復しています。

ようやく抜毛症が治ったので、
私から

「行けない日が長くなると、余計に行きにくくなるよ」

という話をして、登校の背中を押しました。
その後も不登校は続いているので
今は、登校について何も言わずにいます。

【質問】

不登校の子が学校に行くきっかけは親が作るべきですか?

登校刺激など背中を押すべきか迷っています。

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「登校刺激」については、
たくさんの方からご質問をいただきます。

この方の場合は、

「不登校の原因であった抜毛症が治ったのだから、
もう学校に行けるはず。

だから、学校に行かせなくては。

その為の登校刺激はどうすればいいの?」

とお考えになったのでしょう。

ここで気をつけなくてはならないのは、

「きっかけ」と「原因」 です。

抜毛症 は「きっかけ」であり
「原因」ではないのです。

つまり、不登校の本当の「原因」は
治っていないのです。

その状態で登校刺激をしても
意味はありませんし、
登校させようと先回りして
きっかけ作りをするのは
「過干渉」です。

では、どうすればいいのでしょうか?

親がすべきことは、登校刺激ではなく、

「子どもが学校に行ける雰囲気を作る」

ことです。

その結果、
学校に行くか行かないかは
子ども次第です。

「子どもが学校に行ける雰囲気作り」の
具体的な方法は、【子育てラジオ定期便】の
コンテンツの中で紹介しています。

ぜひ、参考にしてください。

→ https://futoukou365.com/radio/

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読者の方から頂いた喜びの声
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続いて、
DVD、メルマガ、子育てラジオ定期便などを
ご覧になり、状況を改善された
読者の方の喜びの声をご紹介します。

本日紹介させていただくのは
YMさんからのメッセージです。

DVDをご覧いただいて 2ヶ月、
状況改善の兆しが見えてきた、
とメッセージをくださいました。

正しい子育てをすれば
必ず変化が見えてくる
と感じることができる内容です。

*******************ここから********************

中学3年生の息子が学校へ行き渋るようになり、
欠席が連続で何日も続いていたので悩んでいました。

伊藤先生のことは以前テレビで見て知っていました。

ホームページで伊藤先生のDVDの説明を読み、
自分の息子に当てはまる部分も多く、
納得できたのでDVDを購入しました。

以前は息子に話しかけると

「うるさいな」
「どっか行け」

と言われました。

また、スマホやゲームは1日中やっていて、
体に良くないからと取り上げると
キレて叩かれたり、蹴られたりしていました。

DVDを購入して2か月間、
子どもの心に寄り添い、過保護を続けると、
穏やかな口調で話しかけてきたり、
握手や肩たたきなど
スキンシップをよくしてくるようになりました。

母である私もそんな息子を
とても可愛らしく感じています。

「学校行こうかな」

という言葉も出てきているので、
もうすぐ学校へ行けるようになるかもしれないと
期待が持てるようになりました。

本当にありがとうございます。

*******************ここまで********************

YMさん
貴重なメッセージをありがとうございました。

DVDをご覧になって、
過保護を実践していただき、
とても嬉しく思います。

「学校行こうかな」

は、嬉しい言葉ですね。

正しい子育て法を実践していれば、
お子さんは学校に通えるようになります。

本日の【子育てラジオ定期便】にもあったように
親がすべきことは
子どもが学校に行く雰囲気を作ることです。

登校を押し付けることではありません。

ぜひこのポイントに気をつけて、
このまま「過保護」を
続けていただければと思います。

「待つ」ことには
本当に根気と忍耐が要りますが、
お子さんには良い変化がでています。

お子さんが自発的に
学校に通えるようになる日を
根気強く待ちましょう。

これからも変わらず
こちらのメルマガや
子育てラジオなどを通じて
応援させていただきます。

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YMさんのメッセージを通じて、
正しい子育てが結果につながる、
と感じていただけたかと思います。

あなたが

・お子さんを信じる
・必ず解決すると信じる
・正しい子育て法を実行して根気よく待つ

ことが大切です。

それができれば
必ず結果に繋がります。

一緒に頑張っていきましょう

本日も最後までご覧いただきまして
ありがとうございました。

お子さんの問題が
1日も早く解決することを
心から願っています。

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