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【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#144 子どもの心に入りこむ方法

2017-11-16

こんにちは、伊藤です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回も元鑑別所所長の奥村晋氏と
私の対談をご紹介しました。

その中で私は

「ナイフを持つ子は気が弱い」

と話しました。

汚い言葉や暴力で自らを強く見せている子も
本質的には弱さを持っています。

寂しい思いをしており、
精神的にも弱いのです。

あなたのお子さんももしかしたら
暴言や暴力的な態度をとることも
あるかもしれません。

しかし、表面的な部分だけではなく
お子さんの本質を
きちんと理解してください。

本質が見えてくれば、
あなたの態度も自然と変化するはずです。

では、奥村晋氏と私の対談の続きです。

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まずは入り込め
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●インタビュアー:

伊藤さんはこれまで
大勢の少年少女を更生させてこられました。

以前、テレビで拝見しましたが、
伊藤さんは非行少年たちに対して
力で押さえつけたり、
命令したり、
禁止したり、
されていませんでした、

何か、更生の秘訣があったら
教えてください。

■伊藤:

私はまず、ルールを重んじることから始めます。

人間は、ルールを無くすと
そこには欲望しか残りません。

ですからルールを決め、
その中でお互いの約束事を決め
守っていきます。

少年少女は1人1人、性格も違うし、
生活環境も育ちも違いますから、
対話の中でルールを確認し合うのです。

非行に走る子どもたちは
実は押さえつけられることに
慣れています。

彼れは私と会うと、

「このおじさんは
自分を押さえつけにきたんだ」

と直感的にわかります。

だから私は、

「今までのことは気にするな」
「君のそのままでいいんだ」
「枠なんか気にするな」
「君の人生なんだから自由に生きろ」

と言って彼らを認める事によって、
心の中に入っていきます。

彼らの全てを認めた上で、

「君のやっていることは
楽しいかもしれないが、
本当はどう思っているんだ?

今のままで一生を通して
幸せに感じて生きて行けるのか?」

と問いかけます。

●インタビュアー:

彼ら自身に考えさせるんですね。

■伊藤:

そうです。

すると、彼ら自身が
「これはやっても良いんだ」とか
「悪いんだ」とか、
いろいろと考えます。

そこで、私も彼らに
疑問を持たせるような会話をしていきます。

「本当に今の生き方で良いのか?」

「シンナーなんかやっていて楽しいのか?」

「俺も若い頃はこういう事をしていた」

という話をしてやるんです。

例えばシンナーについては、

「俺も3年間吸っていたけど
歯はボロボロになるし、
骨もパンチを食らっただけで
ヒビが入るようになってしまった」

と話します。

こんな会話をしているうちに
子どもたちは私の話についてきて、
自然にルールの中に入っていくんです。

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編集後記
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>彼らを認める事によって、
>心の中に入っていきます。

これが、私の子育て法の秘訣です。

問題行動を起こす子どもは
基本的に親や先生などの
大人を拒否します。

拒否された状態では、
どんなに正しい事を言っても、
お子さんの為に何かを諭しても、
お子さんにあなたの言葉は届きません。

ですから、まずは

「親は敵ではない」

という認識を
お子さんに持たせる必要があります。

そのために必要なもの、それが、

「相手を認める」

という行為です。

・学校に行かない
・昼夜逆転・ゲーム三昧
・暴言・わがまま三昧

そんなお子さんでも
今の状態を否定することなく
認め、愛情を注いでください。

そうすることで、お子さんは、
あなたを「味方」と判断します。

「味方」になれれば、あなたの話にも
耳を傾けるようになるでしょう。

まずは、お子さんの味方になる事から
始めてください。

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読者の方から頂いた喜びの声
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続いて、
DVD、メルマガ、子育てラジオ定期便などを
ご覧になり、状況を改善された
読者の方の喜びの声をご紹介します。

メルマガでお伝えしている「過保護」を
実践中のお母さん、AAさんからのメッセージです。

メッセージを読んで、
お母さんの大きな愛情を感じました。

*******************ここから********************

メルマガ、いつも、参考にさせていただいてます。

近況報告したく、メールをさせていただきました。

高2の娘が、学校に行けなくなってから
早くも半年経ちました。

何が原因だったんだろう。
私の教育が間違っていたのか。

結局のところ、愛情不足が原因だったんだろうと思い
藁にもすがる思いで、
伊藤先生のDVDを購入し過保護を続けてます。

高1の1月、登校日初日のみ登校し、
後は全く行けませんでした。

人に会うのが怖く、部屋からも出られない。
私以外の誰とも会えない状態でした。

過保護を続けて行くうち、
月1会程度外出ができるようになり
LINEで友達と話したり、
電話できるようになりました。

進級も危うかったのですが、
担任の先生が尽力してくださり
みんなと一緒に2年生になれました(^▽^)/

進級時期には、学校から

「学校に行けるかどうかの判断材料で、
外出したりカウンセリングを受けたりの体現が必要」

と言われ、ショックで私にも
心を閉ざしてしまい右往左往しました。

ですが仕事の昼休みには毎日帰宅し様子を伺い、
娘といられる時間を多くし
昼夜逆転している間は、
夜中に何度も起きて様子を見に
部屋に行ったりしました。

スキンシップも欠かさずし、

「大好きだよ」
「貴女がとても大事だよ」
「ありがとう」

の言葉をかけ続けました。

心を閉ざしていた娘が、
少しずつ片言ずつ話してくれるようになり
そのたびに、笑顔で「ありがとう」を言い続けました。

春休みには、自分の大好きな姉が
帰省してくれ楽しい時間を過ごしました。

5月の連休前後に、
会いたいと言っていた友達に続けて会えて
親戚や、別居しているお姉ちゃんたちにも会えました。

にぎやかに笑い、話し、楽しんでくれました!!

連休明けに「通信で勉強する」と言ってくれました。

学校を一緒に選び、
一緒に考えて行くことができました。
もう少しで転校できます。
頑張ってほしいと心から思います。

長くなりましたが、私の娘の場合、
食事が一緒にできなかったので、
食後に娘の部屋に行ったとき、
話しかけてくれるのを待つようにしたら
話してくれるようになりました。

ゲームが大好きな娘は、
ゲームの話しを振ると
目を輝かせながら話してくれます。

私は、笑顔で、内容も分からないのに、

「すごいねー」
「そんなことができるんだー」
「もっと教えてくれる?」

など、すこ~し自尊心をくすぐるような声かけをすると
覇気が出るようで、
笑顔でたくさん話してくれます(⌒∇⌒)

不登校になる前は、本人を信じられなかったり、
怒ってばかりだったように思います。

褒めてあげなきゃ!と思えば思うほど、
イライラして結局褒められず、
自分に余裕がありませんでした。

私の仕事の都合で、夜遅く帰ることも多かったので
一人になる時間が多く、
酔うと暴力をふるったり、
暴言を吐く主人の目から逃れる恐怖に
戦っていたと思うと猛反省です。

別居する姉たちへの仕送りのため、
無理して仕事をしていたのですが
娘に負担をかけることになり、
申し訳なく思ってます。

最後になりますが、5月に娘の誕生日がありました。

仕事が忙しく、中々、
娘の小さい頃の話しができなかったのですが
誕生日に

「生まれてきてくれてありがとう。
貴女は、本当に大事な子なんだよ。」

と伝えると涙を流して喜んでくれました。

愛情不足の解消になったかどうかわかりませんが、
子どものころの話しを沢山してあげると、
本人がどれだけ愛されてきたのか確認できたようです。

まだまだ、愛情表現が下手な母親ですが、
愛おしい娘を長い目で見守っていきたいと思います。

メルマガにも、もう少しお世話になります。

*******************ここまで********************

AAさん
素敵なメッセージをありがとうございました。

娘さんとの関係が良くなって本当によかったです。

>スキンシップも欠かさずし、
>「大好きだよ」
>「貴女がとても大事だよ」
>「ありがとう」の
>言葉をかけ続けました。
>心を閉ざしていた娘が、
>少しずつ片言ずつ話してくれるようになり
>そのたびに、笑顔で「ありがとう」を言い続けました。

と書いてくださった通り、
親御さんが態度を変えれば
お子さんも必ず変化します。

「ありがとう」などの声かけは
些細な事のように思えますが、
実はとても大事なことです。

しかし、数回「ありがとう」と声かけをすれば
一日で状況が回復するというものではありません。

毎日継続するからこそ
効果が出てくるものです。

その声かけの大事さを理解され、
継続的に実践されたことは、
本当に素晴らしいと思います。

メッセージを拝見し、
AAさんの大きな愛情を感じました。

特に、

>貴女は、本当に大事な子なんだよ。」と伝えると
>涙を流して喜んでくれました。

という箇所には感動を覚えました。

これからも、役立つメルマガを
配信してまいりますので、
参考にしていただければと思います。

引き続きメルマガを通じて
精一杯応援させていただきます。

それでは、改めまして
貴重なご報告をありがとうございました。

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「反省すべき点は反省し、態度を改める」

言うのは簡単ですが、
実行することは本当に難しいことです。

大人は既に価値観が固まっているので、
それを壊すのは難しいでしょう。

しかし、時間は有限です。

とにかくお子さんのために
1日でも1秒でも早く
親御さんが変わる必要があります。

あなたが変われば必ず
お子さんにも変化が生まれます。

そのことを
AAさんのメッセージから
感じていただけていれば嬉しく思います。

そして、
今回のAAさんのメッセージには
今日からすぐに実践できる
大切な対応法がたくさん書かれていました。

一つ目は

>仕事の昼休みには毎日帰宅し様子を伺い、
>娘といられる時間を多くし
>昼夜逆転している間は、
>夜中に何度も起きて様子を見に
>部屋に行ったりしました。

という対応です。

つまり、お子さんと接する時間を
長くするという事です。

もしかしたら、%%NAMESei%%さんは
お仕事をされているかもしれません。

お昼休みの一時帰宅は無理かもしれませんし、
早い帰宅も難しいかもしれません。

それでも、出勤前や夜寝る前の時間に、
少しお子さんと過ごす時間を持つことは
できるのではないでしょうか?

あるいは、お休みの日は外出せず、
お子さんの隣で過ごすのも良いかもしれません。

工夫すれば、いくらでも
お子さんとの時間は作れるはずです。

二つ目は、

>スキンシップも欠かさずし、
>
>「大好きだよ」
>「貴女がとても大事だよ」
>「ありがとう」
>
>の言葉をかけ続けました。

という対応です。

前述の通り、即効性はありませんが、
とても大事な習慣なので
ぜひ取り入れてください。

三つ目は、

>ゲームが大好きな娘は、
>ゲームの話しを振ると目を輝かせながら話してくれます。

という点です。

AAさんのメールには書かれていませんが、
娘さんも日中はゲームばかりしているかもしれません。

ゲームばかりしているお子さんを
よく思わない親御さんはたくさんいると思います。

ですが、ここは、今日ご紹介した秘訣

「認める」

事を意識してください。

一緒にゲームの話をして、
ゲームをしているお子さんを
認めてあげてください。

「ゲームばかりしない」

と注意するだけが
ゲームをやめさせる方法ではありません。

ゲームの話をして、一緒に話すことで、
その間は、ゲームからお子さんを離す事ができます。

それも、立派な
「ゲームをやめさせる方法」でしょう。

そして、最後の四つ目は、

>子どものころの話しを沢山してあげると、
>本人がどれだけ愛されてきたのか確認できたようです。

という部分です。

お子さんが小さい頃の話を
たくさんしてあげることは、
お子さんが親の愛情を感じる為には
とても有効なことなんです。

また、親御さんの小さい頃の話も良いです。

お子さんと同じ年頃の時の話や
ご自分の失敗談なども良いですね。

「お母さんもそうだったんだ」
「お父さんもそんな事を考えていたんだ」

など、親に対する親近感が湧くので、
親子の距離を縮めるには
昔の話はとても有効です。

いかがでしたか?
すぐに実践できそうなことばかりでしたね。

本来、正しい子育てとは本当にシンプルで、
誰にでもすぐできるものばかりです。

そして、とても高い効果が期待できます。

ぜひ実践してみてください。

まだ、

「どう変われば良いのかよく分からない」

という方はぜひ、
DVDや子育てラジオ定期便なども
ご活用いただければと思います。

【不登校ひきこもり解決DVD】

→ https://futoukou365.com/dvd/16

【子育てラジオ定期便】

→ https://futoukou365.com/radio/

それでは本日も最後までお読みいただき
ありがとうございました。

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