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【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#152 本当の「過保護」とは?

2018-01-18

こんにちは、伊藤です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回も元鑑別所所長の奥村晋氏と
私の対談の内容をご紹介しました。

問題行動を起こす子どもたちには、
共通して非行に走る子どもの3要素である

「あまったれ」
「さびしがり屋」
「わがまま」

という特徴があるというお話でした。

なぜこのような特徴があるのでしょうか。

問題行動を起こす子どもたちは、
幼児期にこれらへの欲求を
満たされていないからです。

ですから、幼児期に戻ったつもりで、
お子さんを思いっきり甘えさせ、
寂しくないようにいつもそばに居て、
たくさんわがままを聞いてあげてください。

それでは、前回の続きをお届けします。

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過保護から逃げない
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●インタビュアー:

手間がかからなければ
たしかに大人にとっては
「いい子」ですね。

◆奥村:

そうですね。

ですが、手間のかからない
子育てはありません。

その手間をいつかけるかという事です。

幼児期に伊藤さんの言う3要素を
親にすべて叶えてもらった子どもに
非行少年はいませんね。

■伊藤:

私は問題行動を起こしている
子どもに対しては
まず過保護に接します。

●インタビュアー

「過保護」ですか?

非行少年たちを甘やかす、
ということですか?

■伊藤:

私が言う「過保護」は
世間一般の親御さんが使う
「過保護」= 甘やかす
という意味ではありません。

十分に「保護」してやる

という意味です。

例えば、子どもが
「暴走族の集会に行きたい」
と言えば行かせます。

もちろん、
一から十まで段取りした上で
危険ではないと確信できた状態で行かせます。

本人が望んだ事を望んだ通りに叶えてあげる。

その上で危険がないように「保護」するんです。

これが「過保護」です。

●インタビュアー

それは難しそうですね。

■伊藤:

はい、とても大変だと思います。

「過保護」にするためには、
四六時中、子どもと
関わっていなければならないんですから。

でもそうすれば
子どもの目や顔色を見ただけで、
今何を考えているのか、
何を要求しているのかが分かるはずです。

自分の事を理解してくれて、
自分の望む通りにしてくれる親が
ずうっとそばにいてくれれば、
子どもは非行には走りません。

繰り返しますが、
過保護で育った子は絶対、
非行の三要素を出すことはないと
私は確信しています。

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編集後記
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今回は、「過保護」について
お伝えしました。

本文にあったように
過保護にするのは本当に大変です。

子どもの気持ちを常に考え、
物理的にもそばにいてあげなければいけません。

問題行動を起こす子どもは、
見た目は大人であっても
精神的にはまだまだ子どもです。

その点も意識して
今日も過保護な子育てをしてください。

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読者の方から頂いた喜びの声
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続いて、DVD、メルマガ、
子育てラジオ定期便などをご覧になり、
状況を改善された読者の方の喜びの声をご紹介します。

今回はHAさんからのメッセージです。

*******************ここから********************

いつも心に響くメッセージを送って頂き、
おかげさまでこんな私でも、
なんとか過保護に取り組む事ができています。

現在21歳、
2013年の9月1日から息子の不登校は始まりました。

当時高校2年生でしたが、
「死にたい」と言っていた
あの時のことを忘れられません。

DVDを見て過保護を続けていると、
不思議なもので、少しずつよくなってきました。

当時は私の頭が
カチンコチンだったのが滑稽なくらいです。

今年のお正月は
実家で皆んな集まって過ごす事ができました。

6月5日の事です。

「面接に行って来る」

そう言ってアルバイトを始めました。

内心、
「いつ辞めて来ても驚かないようにしよう」
と覚悟していました。

それが、今日で3ヶ月が経ちました。

これもひとえに、
伊藤先生や、高多さんのお陰です。

DVDを購入して以来、
なかなか返信もしない私に
根気強くメールを送り続けて下さり
ありがとうごさいました。

伊藤先生の生い立ちは
東京国立博物館の講演会に参加した時に
少しお話しがありましたが、
詳しくはその後メールで何度も読み返しました。

そうするうちに、
息子があの時どう思ったのか、
どう感じていたのか、また深く考え、
何度も何度も息子の心を裏切り、
気持ちを汲んであげられなかった、
そんな愚かな母だった事を
決して忘れてはならないと思いました。

これからも息子の心の羽根が生え続け
羽ばたいていくように…

息子にしかできない使命と
生きがいが見つかりますように…

皆さまに感謝しながら
一日一日を過ごしていきたいと思っています。

心より感謝申し上げます。

一人でも引きこもりの子どもが
社会に参加できるようにと祈っております。

ありがとうございました。

*******************ここまで********************

HAさん、
貴重なメッセージをいただきまして
ありがとうございました。

私の講演会にも参加していただき、
とても嬉しく思います。

「死にたい」とネガティブだった息子さんが
前向きにアルバイトを始められたとの事、
本当に良かったですね。

>当時は私の頭が
>カチンコチンだったのが滑稽なくらいです。

と書かれていますが、
親も何十年と生きてきています。

考え方や態度をすぐに変えることは簡単ではありません。

HAさんは
そこを見事クリアされたんですね。

素晴らしいことだと思います。

ご自分が変わられたことにより、

「親が変われば子も変わる」

ということを実感されたのではないでしょうか。

>息子があの時どう思ったのか、
>どう感じていたのか、また深く考え、
>何度も何度も息子の心を裏切り、
>気持ちを汲んであげられなかった、
>そんな愚かな母だった事を
>決して忘れてはならないと思いました。

と書かれていますが、
この気持ちはとても大切です。

お子さんに声に出して謝る必要はありませんが、
いまのこのお気持ちを大切に、
いつまでも「過保護」の子育てを続けてください。

改めまして
貴重なメッセージをいただきまして
ありがとうございました。

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HAさんのメッセージを読まれて
どんな感想を持たれましたか?

HAさんが息子さんを
とても愛されていることが伝わってきましたね。

このメルマガを読んでいる方の中には

「子どもに対する愛情がよくわからない」
「子どもを心の底から愛せない」

という方もいるかもしれません。

そんな時には、HAさんのように

「子どもの気持ちを考える」

ようにしてみてください。

HAさんは講演会に参加されました。

講演会では、難しい講義をしているわけではありません。

・親がこういう態度を取ると
 子どもはこう感じる

・子どものこういう態度は
 子どもの●●という気持ちの表れ

というように具体的でわかりやすい話をしています。

HAさんは、講演会で聞かれた話しを
すぐご自分の家庭に置き換えて
考えられたんだと思います。

DVDや講演会などでは、
いろいろなケースについての対応法や
解決法をお話ししています。

あなたのご家庭とピッタリ同じ例が
必ずあるわけではありません。

ですから、
聞かれた話をご自分の家庭に置きえて考える
という作業が必要になります。

これができるか、できないか

もご家庭の問題解決の大きな鍵になります。

・DVDを見るだけ
・講演会で話を聞くだけ

では、ご家庭の問題解決にはなりません。

ぜひ、そこから一歩進んで
実践する勇気を持ってください。

このメルマガは、読者の皆様が苦しいときに
そっと寄り添えるような、
ポンと背中を押せるような、
そんな役割を担いたいと思いながら
書かせていただいております。

お子さんの問題行動を解決することは
簡単ではありませんが、
一緒に前に進んでいきましょう。

あなたの悩みが1日でも早く解消されることを
心から願っています。

本日も最後までお読みいただきまして
ありがとうございました。

PS:

HAさんが参加された講演会の詳細は
こちらからご確認いただけます↓

https://futoukou365.com/user/sp_kouen160604/

どうぞ参考にしてください。

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