Author Archive
【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#153 過保護と過干渉の違いをおさらいしましょう
こんにちは、伊藤です。
本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。
*********************************************
前回のおさらい
*********************************************
前回は、「過保護」
についてお伝えしました。
過保護に育てるのは、
親にとって大変なことです。
「過保護」にするためには、
四六時中、子どもと
関わっていなければなりません。
でもそうすれば
子どもの目や顔色を見ただけで、
今何を考えているのか、
何を要求しているのかが分かるはずです。
自分を理解してくれて、
自分の望む通りにしてくれる親が
ずっとそばにいてくれれば、
子どもは非行には走りません。
そんなお話しでした。
本日は、
「過保護と過干渉の違い」
について対談の続きをご紹介します。
************************************************
過保護と過干渉の違い
************************************************
●インタビュアー:
「過保護」= 甘やかす
ではないということは
わかりました。
とても大事なポイントだと思いますので
もう少し分かりやすく
説明していただけますか?
■伊藤:
過保護に明確な定義があるわけではありません。
子どもが「こうしたい」「親にこうして欲しい」
と思ったことを
子どもが思った通りに叶えてやる。
子どもが考え行動することを全て認めてやり、
その上で危険なもの、害を与えるものは除いてやる。
これが子どもを「保護」することです。
この「保護」を十分に行うことを
「過保護」と呼んでいます。
●インタビュアー:
なんとなく理解できました。
■伊藤:
「過保護」を理解し、実行するのは、
確かに難しいことです。
一方、「過保護」の真逆が
「過干渉」です。
「過干渉」を理解すると
「過保護」がよりわかりやすくなりますので、
「過干渉」について説明しましょう。
「過干渉」は「干渉」し過ぎることです。
例えばですが、
子どもが失敗もしていないのに、先回りして
「そんな事をしている●●しちゃうからダメ」
と言ったり、親の都合で、
「早く食べちゃいなさい」
「早くお風呂に入りなさい」
「早く用意しなさい」
「早く宿題しなさい」
「勉強しなさい」
「いい学校に入りなさい」
など、子どもが望んでいないことを
あれやこれと指図することです。
◆奥村:
子どもが何かをする時には、
親は社会の常識や一定のルールを
子どもに教えてやらなければなりません。
ところが「過干渉」は
それを超えて子どもに指図することです。
例えば
「シャツを着なさい」
と言った時、
子どもは前と後ろを間違えて着てしまった。
すると親は、
「何しているの?そんなこともできないの?」
と愚痴を言ったり、あれこれ指示します。
これが過干渉です。
例えば、シャツを後ろ前に着ても
そのままにしておけばいいんです。
「恥ずかしいな」「着づらいな」
と思えば、子どもは自分で直します。
シャツを着たという事実は認めるが
それ以上のことはしない、言わない。
これなら「過干渉」にはなりません。
●インタビュアー:
なるほど、「過干渉」はわかりやすいですね。
「過保護」とは、
いろいろと指図する「過干渉」の真逆。
子どもの自主性を認めて
いろいろと指図しない
という感じでしょうか?
◆奥村:
はい、そのとらえ方でも良いと思います。
子どもが行動することを全て認めて、
子どもが望むことを望んだ通りに叶える。
その上で、子どもにとって、
危険なもの、害のあるものは
子どもに与えない、ということです。
ただ、過保護にするのは本当に難しいので、
まずは、「過干渉」をやめてみる
ことから始めればいいと思います。
■伊藤:
確かに「過保護」にするのは
難しいことですが、それでも、
私は世の中の親御さんに
「どうぞ過保護に育ててください」
とお伝えしたいです。
なえなら、前にも話しましたが、
「過保護」で育った子は絶対、
問題行動に走ることはないからです。
この地球上には
自分の子どもにお乳や食べ物を
あげられない人たちが大勢います。
戦争などが理由で、
生きていくのも精一杯の子ども達も多くいます。
こんな豊かな日本で
「過保護」に育てられないはずが
ないじゃないですか?
子どもを「過保護」に育てると、
子どもはある時、そこから出ていきます。
なぜだと思われますか?
●インタビュアー:
嫌になってくるのですか?
■伊藤:
嫌になるのではなく・・・
*********************************************
編集後記
*********************************************
今回は
「過保護と過干渉の違い」
についてお伝えしました。
その違いについて、より理解を
深めていただけたのではないでしょうか。
本日ご紹介した言葉の中で
重要なポイントは、
「子どもが行動することを全て認めて、
子どもが望むことを望んだ通りに叶える。
その上で、子どもにとって、
危険なもの、害のあるものは除いてやる」
という点です。
「子どもにとって、
危険なもの、害のあるもの」
これには色々なものがありますが、
例を挙げると、
・昼夜逆転・ゲーム三昧
・一日中ゲーム・スマホ
・たばこ
・未成年の飲酒
・夜遊び
・バイクなどでの暴走行為
などです。
中には子どもの体調を悪くさせたり、
命の危険がある場合もあります。
これらを取り除くのも「過保護」です。
何が「過保護」で、何が「過干渉」か
改めて考えてみてください。
*********************************************
読者の方から頂いた喜びの声
*********************************************
続いて、DVD、メルマガ、
子育てラジオ定期便などをご覧になり、
状況を改善された読者の方の喜びの声をご紹介します。
今回はTKさんからのメッセージです。
*******************ここから********************
新学期についてのメールを拝見いたしました。
夜遅く寝て、昼間に起きるなど、
最近生活リズムがまた乱れてきました。
新学期が気になっているのかもしれないな、
と思いました。
いつもタイムリーなメルマガの配信を
ありがとうございます。
伊藤先生のDVDやメルマガで勉強し始めてから
3ヶ月経ちました。
不登校中の本人(中2)には
少しずつ変化が見えてきました。
いい子を続けて燃え尽きてしまい無気力だったのが、
私に「嫌だ」とはっきり意思表示できるようになったり、
自発的に部屋を掃除するようになっています。
それに加え、姉の方にも、
進学先で頑張って勉強に取り組む、
楽しそうに過ごしているなど、
明らかな変化があります。
私自身は職場でコミュニケーションが
より快適に取れるようになってきた、
など嬉しい変化もあります。
色々辛くなってしまうこともありますが、
また伊藤先生にご相談させていただき、
頑張ります。
読んでいただいてありがとうございました。
*******************ここまで********************
TKさん、
貴重なメッセージをいただきまして
ありがとうございました。
不登校中の中2のお子さんに変化が出てきたこと、
不登校ではないお姉さんにも変化が出てきたこと、
そして、TKさんにも嬉しい変化があったこと、
どれもとても嬉しく思います。
メルマガでもいつも伝えていますが、
お母さんが明るく幸せだと
子どもも明るく幸せになります。
家庭の雰囲気が変わったのは
TKさんが正しい子育てをされ、
職場や家庭で明るく過ごすことが
できているからだと思います。
ご家庭の雰囲気はとても大事です。
これからも、家庭の雰囲気を大事に
TKさんご自身も明るく幸せに
過ごしていただければと思います。
引き続き
こちらのメルマガなどを通じて
応援させていただきます。
改めまして
貴重なメッセージをいただきまして
ありがとうございました。
**********************************************
皆さんも、
TKさんが読まれた「新学期」のメルマガを
ご覧いただいたかと思います。
お子さんが学生の方はお分かりかと思いますが、
不登校中のお子さんは、
夏休みや冬休み、春休みには元気になります。
「学校に行かなくちゃ」
というプレッシャーやストレスから
開放されるからです。
親子関係も良くなったり、
会話も弾んだり、楽しそうな様子が
見られることもあるでしょう。
そのため親は、
「この調子なら
新学期から学校に行けるかも?」
と期待します。
ところが、休みが終わる頃になると
TKさんのお子さんのように落ち着かなくなり、
休みの前の時のような生活に戻ります。
昼夜逆転したり、
ゲームばかりしたり、
部屋に閉じこもるようなったりします。
そうすると親は心配になり、
「もう学校が始まるんだから
ちゃんと起きなさい」
「しっかりしなさい」
など「過干渉」が始まります。
子どもは、また親の
「過干渉」が始まることに気づいています。
だから、「学校に行け」と言われないように
新学期が始まる前に、
元の生活に戻ろうとするのです。
ここでTKさんのメールを
もう一度ご覧ください。
>新学期が気になっているのかもしれないな、
>と思いました。
そうです。
お子さんは、きちんと
「学校に行く」
ことを意識しているのです。
ですから、あえて、
「学校」
の話をする必要はありません。
学校に行けるのであれば、
本人が朝起きて、1人で行きます。
1人で行けない時は、
親に「助けて」と言います。
それまで、親は、いつもとかわらない
「過保護」を続けていれば良いのです。
今日の対談でご紹介した、
「過保護」と「過干渉」
をもう一度おさらいしてください。
あなたの悩みが1日でも解消されることを
願っております。
本日も最後までご覧いただきまして
ありがとうございました。
PS:
私がお伝えしていることを実践されて
何か変化はありましたか?
・子どもの態度が変わった
・ついに学校に通えるようになった!
など、嬉しい変化がありましたら、
ぜひご連絡ください。
こちらのメルマガで他の親御さん方に
共有させていただきたいと思います。
あなたの体験談が多くの方の参考になります。
どうぞご協力のほどよろしくお願いいたします。
« Older Entries Newer Entries »