【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#111 【実話】子どもを愛せなかったお母さんが変わったきっかけとは?

2017-03-30

こんにちは、伊藤です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回は
中学生の問題行動に関するお話を
お伝えしました。

学校から

「校内暴力を起こしている生徒に対処してほしい」

という依頼を受けた私は、
寝る間も惜しまず子ども達と会い続けました。

本日はその続きです。

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夢中になれるものがいかに子どもを変えるか?
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私は寝る間も惜しまず
子ども達1人1人と会い続けました。

しかし、本来は私ではなく、
親御さんが子どもと向き合い、
その関わりの中で
子どもが更生していくのが一番です。

私が子ども達と会い始めて
しばらく経ったとき、
ようやく学校全体が落ち着いてきました。

グループの中心的な存在の子が

「伊藤さんを怒らせたら
とんでもないことになるから
伊藤さんを怒らせないようにした方が良い」

と仲間に言ったそうです。

どんな理由であれ
私の熱意が子ども達に
通じました。

どんな子どもであっても
大人が愛を持って
しっかりと向き合えば
少しずつ変わるのです。

さて、
落ち着きを取り戻してきたものの
この中学校には、
校内暴力以外にまだ問題がありました。

中学3年生という学年は
義務教育の最終学年です。

高校へ進学せず就職する子ども達もいます。

彼らは勉強する必要がないため
学校に来てもやることが無く
どうしても遊んでしまいます。

その子ども達が
受験を控えた他の生徒の邪魔をして
問題になっていました。

そこで私は考えました。

「何か彼らが熱中できるものを
用意すれば良いのではないか」

と。

ここで、私はある出来事を思い出しました。

以前、別の学校の校内暴力に関わった時、
暴力を繰り返す子どもたちに
授業でバイクの組み立てを教えて
うまくいったことがあったのです。

さっそく
PTAの会長や校長先生などに相談した結果、

「バイクの組み立て修理の授業をしよう」

ということになりました。

そこで私は、
修理が必要で、なおかつ
手直しすれば実際に走るような
バイクを探してきました。

バイクを一旦ばらして
修理が必要な部分を新しい部品に付け替え、
プラモデルのように組み立てる。

1日2時間の
「バイク修理教室」が始まり、
生徒達は大喜びでした。

バイクに向かう子どもたちの目は
真剣そのもので
生き生きとしていました。

ただ、それをそばで見ていた
受験を控えた生徒たちも
羨ましがったので
授業にするのはやめて、

「希望者だけ放課後に参加する」

という形式に変更しました。

不良グループの生徒たちは
ほぼ全員が参加したのですが、
1人だけ絶対に参加しない生徒がいました。

それは

「すでに非行が出来あがっている」

と以前のメルマガで紹介した
健児(仮名)でした。

しかし、修理が完了し、
みんなでバイクを走らせる時に、

「俺にも乗せろ」

と健児が言ってきました。

私は

「おまえはみんなが一生懸命にやっている時に
協力しなかったのだから乗る資格はない!」

ときっぱり断りました。

健児は寂しそうに下を向いていましたが
協力していないのですから当然です。

バイクはみんなの力で蘇り、
校内を走り回りました。

このことがあってから
健児を除く他の生徒たちは
校内暴力を忘れてしまったように
静かになりました。

不思議なことに
男の子の校内暴力が消えると同時に、
女の子の万引きも無くなっていきました。

つづく

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編集後記
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『夢中になれるものがあれば
子どもは変われる』

ということを感じて頂けたでしょうか?

問題行動を起こす子どもに限らず
人間は誰もが
夢中になれるものさえあれば
変われるのです。

ここで、考えてみてください。

「あなたのお子さんが
夢中になれるものは何ですか?」

その答えがわかったら、
夢中になれるものについてお子さんと話したり、
実際に一緒にやって頂きたいのです。

夢中になれるものの中には、
社会に出てから活かせないものもあるかもしれません。

それでも構いません。

お子さんが熱くなって何かに熱中した
という経験が大切です。

この経験は、社会に出てから
間接的にでも良い影響を及ぼすでしょう。

そして何よりも、少なくとも
お子さんとコミュニケーションをとる
1つのキッカケにはなるはずです。

人は、自分が好きなものを
理解してくれる人に対して
敵意を持つことはありません。

したがって、お子さんとあなたの親子関係も
きっと良い方向に向かうはずです。

あなたもお子さんが夢中になれるものについて
知識を得たり、勉強する必要もあるかもしれませんが、
それだけの価値は十分にあります。

ぜひ実行に移してみてください。

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読者の方から頂いた喜びの声
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続いて、
読者の方からいただいた喜びの声を
紹介させていただきます。

本日紹介させていただくのは
SRさんという方からのメッセージです。

SRさんは

「ご自身が愛情を貰ってこなかった」

と自覚されており、それゆえ、

「愛情を注ぐということが
どういうことが分からなかった」

そうです。

しかし、ある出来事を機に
お子さんに対する愛情が溢れてきた、
というのです。

「お子さんをどうしても愛せない」
「子どもへの愛情のかけ方がわからない」

と悩む親御さんには
特に参考にしていただけるエピソードです。

ぜひご覧ください。

*******************ここから********************

いつもメルマガを拝見しています。

私の娘は中1の12月に、学校を無断欠席しました。

それからは欠課、早退、ズル休みをするようになり、
悪い友達とつるみ始めました。

きっかけは親友の転校です。

夏休みに親友が転校してから
娘なりに友達作りに励んだのでしょう。

それ以来、問題行動が増えてゆきました。

娘が学校を休み始めてすぐ
インターネットで伊藤先生のDVDを購入しました。

気が弱い、感受性が強い、プライドが強いという
不登校になりやすい子どもの性格が
まさに娘の性格に当てはまりました。

そして私の今までの子育てが
過干渉だった事に気付かされました。

さらに気付いたのは、
私自身が両親共働きの家で育ち
親の愛情というものが分からないまま
育ってきたということでした。

「子どもが可愛い」と思うものの、
言うことを聞かない時などは
「憎たらしい」と思うこともありました。

「心底、子どもが可愛いと思う」という
意味がわかっていなかったと思います。

過保護に徹しようと
行動していた時、娘に

「ロボットみたい」

と言われた事もありました。

決定的だったのは主人に

「表面的な愛情に見える」

と言われたことでした。

図星をつかれハッとしました。

と同時に

「頑張っているのに・・・」

という思いから
涙がボロボロ流れて止まりませんでした。

「私自身、愛情を貰ってこなかったから
愛情のかけ方がわからない」

と主人に話しました。

主人は

「無理して考え過ぎない」
「少しほっとけばいいんだよ」

と言ってくれました。

主人に話し、
受け止めてもらえたことで自分自身の気持ちが楽になり、
それを機に子ども達が心から愛おしいと思えてきたのです。

本当に不思議なくらい愛情が溢れて来ました。

今、娘は中二です。

少しづつ高校への意欲も湧いてきたようです。

まだまだ悪い友達とつるんでいますし、
遅刻しての登校ではありますが、
それでも毎日学校に通っています。

最後に娘から言われた一言を紹介します。

「お母さん、私がこうなって良かったね!

弟だったらきっとお母さんが変わっても
言うこときかなかったかもよ・・・」

だそうです(笑)

娘のことがきっかけで
伊藤先生のDVDにも巡り会え
自分自身を見直す事が出来ました。

今では娘に感謝していますし、
育児が楽しいと思えるようになりました。

*******************ここまで********************

SRさん、
貴重なメッセージをありがとうございました。

>「ロボットみたい」
>と言われた事もありました。

という一文がありましたが、
子どもは大人が思う以上に敏感です。

不自然な接し方をすれば
すぐにバレてしまうものです。

しかし、ご主人との会話を機に
自然に愛情を注げるようになられて
本当に良かったです。

>「子どもが可愛い」と思うものの、
>言うことを聞かない時などは
>「憎たらしい」と思うこともありました。

>「心底、子どもが可愛いと思う」という
>意味がわかっていなかったと思います。

とのことでした。

それでも、ご主人が愛情をもって
SRさんを暖かく包み込まれたことで、
SRさんご自身が「愛情とは何なのか?」を
心からご理解されたのでしょう。

ご主人がおっしゃる通り、
難しく考える必要はありません。

親からでも、配偶者からでも
友人からでも結構です。

今まであなたが誰かから貰った愛情を、
してもらって嬉しかった事を、
あなたのお子さんに返してゆけば良いのです。

ぜひこの調子で少しずつ前に進んでください。

今後もメルマガを通じて
引き続き応援させていただきます。

改めまして貴重なメッセージを
ありがとうございました。

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以前のSRさんのように、

「自分が愛情を貰ってこなかったことから
子どもをどう愛して良いのか分からない・・・」

と悩まれている親御さんは少なくないはずです。

事務局には実際に、

「愛情のかけ方がわからない」

というご相談がたくさん寄せられます。

こういうお悩みを解決するには、
SRさんがご主人からされたように、
悩みを受け止めて愛情を注いでくれる方が居る
というのが理想的です。

ところが、愛情を注いでくれる相手が
居る人ばかりではないでしょう。

そういう相手が居ない場合は、
お子さんの悪いところばかりに
を向けるのではなく

「こんな良いところもあるんだ」

と長所に目を向けて下さい。

それだけで、お子さんを
「いいな」と思えようになるでしょう。

そして、その気持ちを
お子さんに伝えてあげてください。

たった一言だけでも
距離が縮まることがありますよ。

それでは
本日も最後までご覧下さいまして
ありがとうございました。

お子さんの問題が
1日も早く解決することを
心から願っています。



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