【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#112 子どもが家庭内暴力に走るきっかけとは?
こんにちは、伊藤です。
本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。
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前回のおさらい
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前回は
中学生の問題行動に関するお話を
お伝えしました。
学校から
「校内暴力を起こしている生徒に対応してほしい」
と依頼された私は、子ども達が夢中になれる
バイク修理の授業をした、というお話でした。
バイクに向かう子どもたちの目は
真剣そのものでした。
夢中になれるものがあれば
人は誰もが変わるのです。
さて、本日は
「家庭内暴力」
についてお伝えします。
ある家族に起きた実話をご紹介します。
「うちには関係ない」
と思われたかもしれませんね。
しかし、全ての子育ての問題は
根本的に同じ原因から発生するものです。
ぜひ参考にしてください。
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家庭内暴力の前兆
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暴力を
家の外に向けるのが非行で、
家の中に向けるのが家庭内暴力です。
本日ご紹介するのは典型的な
「家庭内暴力」
のお話しです。
関東のある田舎町に
中学2年生の静也(仮名)という
男の子がいます。
静也は家族と住んでおり、
家は農家を営んでいます。
静也が小学生の時、
父親は静也にサッカーを習わせました。
父親の友人がそのサッカーチーム
のコーチを務めていたため、
父親はコーチとよく話をしていました。
ある日、父親はコーチから
「おまえの息子は筋が良い」
と言われました。
そこで、喜んだ父親は、
静也にサッカーを
もっと頑張るように言います。
ところが、
静也はサッカーよりも野球をやりたいと
思っていました。
それも
少年野球(リトルリーグ)などではなく
近所の友達同士でやる
遊びの野球が好きでした。
要するに
静也は専門的なスポーツよりも
友達と思い切り遊びたかったのです。
そのため静也は父親に
「サッカーをやめたい」
と伝えました。
ところが、父親は静也の気持ちを理解できず、
サッカーをやめることを許しませんでした。
これを機に、静也と父親との間に
亀裂が生まれ始めます。
また、父親は勉強にも厳しく
少しでも成績が悪くなれば手をあげるため、
2人の溝は深まるばかりでした。
静也はこの状況を何とか変えようと
母親に
「父親のやり方を何とかしてほしい」
と頼みましたが、母親は父親に遠慮があり、
「我慢しなさい」
と言うだけでした。
このような両親の対応から、静也は
「両親はグルになって僕をいじめている」
と思い込むようになっていきます。
そして
「僕の体が大きくなって力がついたら
必ず恨みを晴らしてやるぞ」
という思いを抱くようになりました。
ただ、この頃の静也はまだ小学生だったので、
心の中に反抗的が芽生えていたものの、
実際にはまだ母親に甘えていました。
母親が家事をしているところに
やって来ては、
「ゲームをしても良い?」
「今日の夕飯はなに?」
などと言って
母親が家事ができないくらい
まとわりついていました。
母親は次第に、そんな静也の事を
うっとうしく思うようになりました。
叱るだけでは済まず、
あまりのしつこさに
静也を部屋に閉じ込めた事もありました。
静也はただ、母親に甘え
依存したかっただけなのですが、
母親はそれを許しませんでした。
そしてついに静也がキレました。
つづく
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編集後記
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子どもにはそれぞれ個性があります。
一人ひとり性格も才能も
何から何まで全く違います。
それは愛情の求め方にも表れます。
10の愛情で満足する子もいれば
100の愛情でやっと満足する子もいるのです。
このことを親はしっかりと
理解しなければなりません。
なぜなら、
自分が必要とする愛情を受け取れないと
子どもは親に対して恨みを少しずつ溜め込み、
やがて、静也のように爆発させてしまうからです。
次回は静也がどんな行動を起こしたのか
具体的にお伝えします。
とても悲しい話ではありますが、
現実を知っていただくためにぜひご覧ください。
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読者の方から頂いた喜びの声
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続いて、読者の方からいただいた
喜びの声を紹介させていただきます。
本日紹介させていただくのは
SSさんという方からのメッセージです。
不登校の息子さんが
夢中になれるものを見つけた
というご報告のメッセージをくださいました。
前回のメルマガの内容にも通じるお話しです。
ぜひあなたの子育ての参考にしてください。
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いつも、メルマガを拝見しています。
我が家は、父親が息子に厳しく、
褒めることや愛情表現が苦手です。
水泳、バスケ、乗馬など、いくつか
習い事もしましたが長続きしませんでした。
根性をつけさせるためと、
周りに「ワガママな子」と思われるのが嫌で、
厳しく叱ったこともありました。
今も不登校は続いてますが、
最近ではボルダリングというスポーツにはまり、
それだけは毎日楽しく通ってます。
その時に息子に言われた言葉は
「初めて、自分が好きでやりたいと思うものが出来た」
でした。
今まで良かれと思ってして来たことは
過干渉だったのかもしれません
思春期で難しい年頃ですが、
何を思ってるのか、どんな気持ちなのか、
何に興味があるのか、関心を持って
小さなサインを見逃さないようにして行きたいです。
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SSさん、
貴重なメッセージをありがとうございました。
「ボルダリング」という
息子さんが心から夢中になれるものが見つかり
本当に良かったです。
もちろん、
夢中になれるものが見つかったらすぐ学校に行ける、
ということはないでしょう。
しかし、非常に大きな一歩であることは
間違いありません。
夢中になれるもの、好きなものがあれば
それだけで人は
自信を持てるようになれるものです。
>何を思ってるのか、どんな気持ちなのか、
>何に興味があるのか、関心を持って
>小さなサインを見逃さないようにして行きたいです。
と書かれていましたが、
素晴らしい心がけですね。
息子さんの方から積極的に話をされることは
少ないかもしれませんが、
それでもボルダリングの話なら
楽しくできるかもしれません。
ぜひ、ボルダリングなど、
息子さんが好きな事を話の糸口にして、
コミュニケーションを図ってみてください。
きっと、親子の絆が深まることと思います。
改めまして貴重なメッセージを
ありがとうございました。
また進展がありましたら
ご連絡いただけましたら幸いです。
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前回のメルマガでお伝えした通り、
夢中になれるものを見つけることは
非常に大切です。
何度も言いますが、
それだけで人は変われるものです。
あなたも
「うちの子が本当に好きなものは何なのか?」
ということを考え、
それについてお子さんと話してみてください。
もしかしたら、いつもとは違った
コミュニケーションができるかもしれません。
それでは
本日も最後までご覧下さいまして
ありがとうございました。
お子さんの問題が
1日も早く解決することを
心から願っています。
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