【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#56 子どもが挨拶を返してくれる適切なタイミング

2016-02-11

おはようございます。
伊藤幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回は、

“挨拶”がテーマでした。

佐々木先生は大学でも講義をされていますが

「挨拶ができない学生が多い」

という話をされました。

なぜ挨拶ができないのでしょうか?

それは、学生の深層心理に
照れや恐れがあるからです。

特に”恐れ”の影響が大きくて挨拶ができないのです。

では、それはどんな恐れか?

「相手に受け入れられないかもしれない」
「自分から挨拶をして無視されたらどうしよう」

という恐怖心です。

つまり、自分に自信が無いのです。

「自分から挨拶をして挨拶を返してもらえる」

という自信が無いのです。

これは、一種の対人恐怖症でもあります。

では、なぜ学生はこういう状態に
なってしまうのでしょうか?

それは、母親から適切な愛情を
受けていないからなのです。

仮に挨拶をして無視されて傷ついたとしても、
何があっても味方でいてくれる
母親の存在が家庭にあれば問題ないのです。

心の拠り所があれば
挨拶することなんて
なんの躊躇もなくできるのです。

母親からの愛情を感じられず、
心のよりどころとなるものが無いからこそ
人に対して自信をもって
接することができないのです。

あなたのお子さんは、挨拶ができますか?

もしかしたら挨拶ができないのではないでしょうか?

もしそうであれば、これを機にもう一度
あなたのお子さんが母親からの愛情を感じているか
見直してみてくださいね。

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本日のテーマ
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さて、本日も前回に引き続き、
“挨拶”ということを
深く掘り下げてみたいと思います。
それでは佐々木先生と僕の対談をご覧ください。。

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●佐々木先生:

挨拶に関して、色々と実験してみたんです。
いろいろな距離から声をかけて試した結果、
ちょっと遠目にいるうちから

「おはよう」

と声をかけるのが一番良いとわかりました。

すれ違う瞬間に声をかけると
彼らは気持ちを立て直す余裕がない。
安心してすれ違えない。

でも、少し遠目から挨拶したら
安心して僕とすれ違うことができるのです。

伊藤さんが言った通り
相手から言ってくれれば安心するんです。
そしてちゃんと礼儀正しく挨拶するんです。
そういうことが分かりました。

安心か、
安心じゃないか

ということが
彼ら、彼女らにとっては
大変な問題なんです。

■伊藤:

それにはプライドが
関係しているのかもしれませんね。
プライドが高いんじゃないですか?

●佐々木先生:

傷つきやすい人というのはプライドが高いですからね。
でも、高いといえば高いですが
そういう人はプライドが低いんですよ。

■伊藤:

ああ、そうですよね。

●佐々木先生:

ささいなことを

「ほんのちょっと傷ついた」

ぐらいに思えないんです。
今の学生は・・・・。

プライドが高い人というのは、
そんなもの屁とも思わないところがありますよね。

けれどもプライドが低いから
そこが傷ついてしまったらもうダメなんです。

それは、
その子が傲慢だからでも不遜でだからも、
十分しつけられてこなかったからでもありません。

十分愛されてこなかった、
十分依存してこなかったから

ということなんです。

ですから伊藤さんがおっしゃったことが
よく分かるんですよ。

相手が声をかけてくれたら安心する、
受け入れてくれたから
初めて相手に心を許せるという部分が
朝の挨拶一つにも現れているんです。

そういうことを不安に思わず
安心して挨拶できるようになったら
自尊心が大きくなったと
言えるのかもしれませんね。

■伊藤:

幼児の時から自尊心を尊重しながら
育てられた子どもは、
プライドも高くなりますよね。

佐々木先生の話を聞いていると、
いかに子どもの自尊心を大切に育てるかが
大事かがわかります。

●佐々木先生:

そう、プライドが高くなりますね。

■伊藤:

親のできること
子どものできること
世間ができること

と、たくさんあると思うのですが、
世間という事で言えば
あちらこちらから
挨拶をする声が聞こえるような
街作りをすると良いんじゃないかと思います。

●佐々木先生:

僕は自分の住んでいる
近所の人にも
街中で会った人にも
みんなに挨拶しますよ。

小さい子どもにも

「おはよう!」
「お帰り!」

って。
どんなに小さい子にも必ず
挨拶します。

子どもの時からいろいろな人と挨拶をして
コミュニケーションの練習をしておけば
思春期を迎えた時に
違ってくると思いますよ。

教授とすれ違うとき、
体をこわばらせなくてもすれ違える子になれます。

そうなって欲しいと思うんですよ。

■伊藤:

上手に親離れ、子離れするには、
家庭においては依存から自立という関係を大切にし、
社会的には挨拶から依存という形で支えてあげると、
良いのかもしれませんね。

●佐々木先生:

挨拶から依存というのは良いですね。

挨拶というのは
相手を信頼している、
受け入れているということを
表しているわけですからね。

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編集後記
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あなたは
建築家の手塚貴晴氏をご存知でしょうか?

最近、手塚氏のプレゼンを動画で観たのですが、
とても共感できる内容だったのでご紹介します。

彼は2007年に
ある幼稚園を設計しました。

それは幼稚園とは違い、
円形に設計されていて、
とても面白い形をしています。

例えば
この幼稚園には教室と
教室の境目がありません。

壁が無く、完全に開放されているそうです。

そして、壁が無いので
音を遮るものがありません。
あえて雑音を自然のまま残しているということです。

大人からしてみれば

「雑音が無い方が良い」

と考えるのが普通ですが、
子どもによっては
静寂によって落ち着きが
無くなってしまう子もいます。

まさに子ども目線で考えられた建物なのです。

他にも子どもが遊べるようなホースが
足洗い場に取り付けられていたり、
木の周りにロープが張られ
そこに飛び込めるようになっていたり、
随所に面白い工夫がされています。

こういった設計になったのには
園長先生の意向があるでしょう。

園長先生は常に子ども目線で
物事を考えられている方なのかなと思いました。

園長先生の言葉が
プレゼンの中で紹介されていたのですが
そこにも子ども目線の姿勢が感じられ印象的でした。

『男の子が部屋にじっとしていられない時は
好きにさせます。
すると結局戻って来ちゃうんですね。
なにしろ円形ですから(笑)』

という言葉です。

これってまさに過保護な考え方ですよね?

子どもの「教室に居たくない」という要望を
押し込めないで、
好きにさせてあげているわけです。

そして手塚貴晴氏は
こんな言葉でプレゼンを締めくくりました。

『大切なのは子どもたちを管理しないこと、
必要以上に保護しないこと
時には転ぶことだって必要だということです。
怪我することも時には必要です。
そこから世の中で生きていく術を学んでいくのです。』

一般的に親御さんは子どもの意思に関係なく
子どもをできるだけ危険から遠ざけようとします。

しかし、それは、
親の自己満足でしかないんですね。

子どもは大切なことを学ぶチャンスを
奪われているわけですから。

こういう幼稚園にわが子を入園させたい
と思う親御さんは、
子ども目線の子育てができる
親御さんなのだと思います。

そして、この幼稚園で成長した子どもたちは
きっと挨拶を積極的にできる大人に
成長することと思います。

ぜひ手塚貴晴氏のプレゼンを
ご覧になってみてください。

引用元:

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読者の方から頂いた子育て体験談
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さて、それでは本日も
読者の方から頂いた子育ての
体験談を紹介させていただきます。

本日はDVDを購入いただいた
TTさんからのメッセージです。

学校では明るく皆に好かれるタイプの息子さんが

「家ではワガママを言いたい放題」

そして学校にも行きたがらない。

TTさんは困り果てていたそうですが、
そんな状態だった息子さんが
TTさんがDVDをご覧になり、
行動を変えたことをきっかけに
機嫌よく毎朝起きるようになったそうです。

そして今回は
その過程を丁寧に報告頂きました。

TTさんの言葉に
私の涙腺も思わず少し緩んでしまいました。

ぜひご覧ください。
参考にしていただける内容が詰まっています。

*******************ここから********************

現在小6の息子の登校しぶりと
わがままに困り果てていました。

そんなとき、インターネットで
『不登校ひきこもり解決DVD』に
出会いました。

紹介されていた事例が息子のタイプに
ほとんど当てはまっていたからです。

息子は姉と妹に挟まれています。
1歳の時に保育園に入園しましたが、
その頃からとにかく登園を嫌がりました。

無理矢理にでも行かせれば元気に過ごせましが、
帰宅後には私を困らせ、朝はまた嫌がる、
の繰り返しでした。

一向にスムーズに朝を過ごせないまま、
小学校に入学しました。

学校では明るく皆に好かれるタイプです。

家では、私や姉妹を巻き込むほどわがままを言います。

行きたくない
やりたくない
あれもやだ
これもやだ

という息子に常に不安を抱いていました。

このDVDを見て、まず私が変わりました。
そして、息子にも変化が出てきました。
まだ途上ですが、本当に感謝してもしきれません。

今までの息子に対する育て方を
心から悔やみ、涙が出ました。

息子の悪いところばかり見て、
なんとかしようとばかり思って、
良い部分をちっとも
見ていなかったことに気づきました。

こんなに優しい子なのに。
こんなにがんばりやさんなのに。
こんなに人の気持ちが分かる子なのに。
それをちゃんと見ていなかったのです。

出来たことを心から
褒めてあげていませんでした。

もっとがんばろうね。
と押し付けてばかりいました。

この伊藤先生のDVDに出会っていなかったら、
息子は不登校もしくは、
非行に走っていたと思います。

全てにおいて、私は息子の保護者ではなくて
教育者のような対応をしていました。

今は特に気を付けて、
息子の保護者であろうと意識しています。
1歳からの本当に足りなかった
「無条件の愛情」を注いでいます。

朝機嫌良く起きるようになったのが劇的な変化です。
本当にありがとうございました。

*******************ここまで********************

TTさん、貴重なメッセージを
ありがとうございました!!

本当に良かったです。

>こんなに優しい子なのに。
>こんなにがんばりやさんなのに。
>こんなに人の気持ちが分かる子なのに。
>それをちゃんと見ていなかったのです。

このことに早い段階で気づかれて本当に良かったです。

実際に不登校や非行などの問題行動に直面してから
なんとかしなければ、と危機感を覚えて
動くお母さん方もいらっしゃいます。

そんな中、TTさんは早い段階で動かれました。

その行動力が功を奏して
息子さんの心が変化したのだと思います。

本当に素晴らしいと思います。

私があえて言うまでも無いと思いますが、
念のため1つだけお伝えしておきますね。

「親が変われば子も変わる」

これが子育ての基本原則です。

これからも今TTさんがされている
過保護な子育てをぜひ続けてください。

引き続きメルマガなどで応援させて下さい。

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TTさんの姿勢、
ぜひあなたにも参考にして
いただけましたら幸いです。

もしあなたが過去のTTさんのように

>出来たことを心から褒めてあげていませんでした。
>もっとがんばろうね。と押し付けてばかりいました。

ということをされているとしたら
火に油を注ぐようなことを
されていることになりますので
気をつけてくださいね。

素直にお子さんの気持ちに応えてあげるような
「過保護な子育て」をされることを
心から願っております。

さて、次回は

「自律」

ということをテーマに
お話させていただきます。

これまで「自立」ということについては
散々お伝えしてきましたので
今度は「自律」です。

自律という言葉、
日常的にはあまり使わないかもしれませんが
子育てにおいてはとても大切な概念なので
ぜひ確実に理解しておいて頂きたいと思います。

次回もご期待ください。

最後に、もしあなたの子育てにおいて
喜ぶべき出来事がありましたら
このメールへの返信でメッセージを頂けましたら
とても嬉しいです。

もちろん私のためではありません。
子育てに悩み、迷われているお母さん方のために
ぜひ情報をシェアして頂きたいと思っております。

あなたがシェアしていただくことで
救われるお母さんが必ずいらっしゃいます。

日本の子育てに
善意のサークルを作っていきたいと思っておりますので
ぜひぜひよろしくお願い致します。

あなたからの貴重な体験談を心待ちにしております。

それでは、本日も最後までご覧いただきまして
ありがとうございました。



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