【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#50 幼稚園に連れていくと大泣きする子供の深層心理

2015-12-24

おはようございます。
伊藤幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。
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前回のおさらい
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前回は、
子供が自己肯定感を持つことの大切さを
お伝えしました。

そしてその先に親離れ、子離れがある、
ということでした。

子ども自身が誰の助けも無しに
自己肯定感を持つのはとても難しいことです。

子どもは、周りの大人に
認めて(肯定)もらって初めて自分自身を
肯定できるようになるのです。

ですから、あなたも是非

“有りのままのお子さんを認めて”

あげてください。

親心だと思いますが、
どうしても

「ここはもっとこうしたほうが良い」
「もっとこうあってほしい」

というような要求を押し付けてしまいがちです。

「ここを直さないとダメだよ」

と言う前に、まずは

「◯◯ちゃんのここはいいね。」

と言って褒めてあげる。

その姿勢が大事です。

このメルマガを通じて
もう何度もお伝えしていることではありますが、
まず、お子さんの要求を聞いてあげる、
そして愛情をもって
素晴らしい部分を褒めてあげる、
これが子育ての大前提です。

あなたの要求はその次です。

子育てにおいて最も大切なこのルールを、
今一度見直してみてくださいね。

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本日のテーマ
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本日も前回に引き続き、
親離れ、子離れについてお伝えします。

そもそも親離れ、子離れって何なの?

というお話からです。

それではどうぞ。
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■伊藤:

そもそも親離れ、子離れって
何を指すんでしょうかね?

何をもって親離れしたというのか?
子離れをしたというのか・・・?

●佐々木先生:

親離れ、子離れというのは、
基本的には子どもが自立した時と
言っていいのではないかと思います。

けれども、こういうことも言えます。

少し理屈っぽくなりますけれど、
イギリスのウィニコットという
小児精神科医は、

「子どもにとって、あるいは人間にとって
母子分離なんかないんだ」

と言っているんですね。

母子分離があるのではなく、
母子分離への恐れと
不安があるだけなんだと、
言っているんです。

僕は、これは非常に鋭い研究だと
思っているんです。

例えば幼い子どもが
親から離れて幼稚園に行く、
保育園に行く。

これは一見すると母子分離ですよね。

けれども
子どもは離れることへの不安、恐怖を
引きずったままなんです。

では、なぜ親と離れて幼稚園、
保育園に行くことができるのか?

なぜ、母子分離の状態になれるのか?

それは、親から十分愛されたという
実感が子どもの中に
しっかりできているからなんです。

この実感があると、
親と自分との間に
安全で安心な空間をつくることができる。
心理的な安全空間です。

そうすると
子どもは母親と自分との間の
安心空間を心の中に記憶して状態で
保育園や幼稚園に行くわけです。

ですから、完全に母と子が
分離してしまったわけではない。

心理的安全空間によって
つながっているということです。

ウィニコットが言った言葉を
僕なりに解説しますと、
保育園で親から離れない子供って
絶対いますよね?

朝、保育園に連れて行くと
大声で泣いて親にしがみついて
離れない子っているでしょ?

こういう子は、お母さんが大好きだから
離れられないわけじゃないんです。

お母さんにまだ安心していないから
離れられないんですよ。

お母さんとの間に安心空間ができていないんです。

にもかかわらず無理やり親から離すでしょ。

そうすると、それまで以上に大泣きして
やがて諦めるようにして静かになります。

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編集後記
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本日のキーワードは
前回の話にも通じる
“親離れ、子離れ”でした。

ちょっと意外な内容だったのではないでしょうか?

親と離れられない子どもは、
実はお母さんのことが大好きだから
離れられないわけではない
という話がありました。

もしあなたが今まで、
なかなか保育園や幼稚園など
外の世界に行くことが
できないお子さんに対して

「ああ、この子は私のことが大好きなんだな。
甘えん坊なんだな。」

なんて思ったことがあるとしたら要注意です。

実はその状況、
お母さんがお子さんとしっかりと
信頼関係を結ぶことができていないという
証拠なのです。

まだまだ、
お母さんがお子さんに対して
十分な愛情を与えきれていない
ということでもあります。

『私はお母さんからちゃんと
愛されているから大丈夫だ』と
お子さんが思えていないのです。

先日、こんな場面を見かけました。

幼稚園位の子どもと一緒にスイミングスクールに
来ていたお母さんがいました。

子供はもう水着に着替えた状態で、
あとはプールサイドに行くだけ。

ですが、泣いてしまいなかなか
プールに行けません。

そのお母さんは鬼の形相で叱り、
無理矢理プールに押し込めていました。

どうですか?

幼稚園や保育園・習い事・・・・
あなたはそんな場面で
このお母さんと同じ事をしたことはありませんか?

その子はプールに行くのが
イヤだったのではありません。
お母さんに愛されるという実感が少なく
お母さんと離れることに安心することができず
外の世界に飛び出すことに怯えていたのです。

あなたのお子さんの小さい頃を
思い出してみてください。

お子さんが外に出ることを嫌がるようなことは
ありませんでしたか?

もしかしたらその状況は
今もなお続いているかもしれません。

この機会に是非、子育てを見直して頂ければと思います。

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読者の方から頂いた子育て体験談
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さて、それでは本日も
読者の方から頂いた子育ての
体験談を紹介させていただきます。

今回は、以前お送りした
メルマガに対してのコメントです。

是非、お読みください。
*******************ここから********************

伊藤先生そしてスタッフの皆様、
いつもたくさんのお話、
アドバイスをありがとうございます。

先日配信されたメルマガ、
【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#22
なぜ遊ぶ子どもは社会的に成功しやすいのか?

の先生のお話でストンと腑に落ちることがあり
メールさせていただきました。

『母親自身が育児を面白い、
楽しいと思っているかどうかが重要』

というお話からです。

現在は娘も30才ですが、
小さい時を振り返ってみますと
決して娘が嫌いではなかったけれど、
育児を楽しんでいなかったなと気がつきました。

我が家の環境ですが、
娘が10才の時に主人が倒れ、
不自由な体になり20年。

私は、「誰か助けて」と思う事が多々あり、
私自身がストレスでいっぱいでした。

そして、私も過去を振り返り
「ちょっと辛かった」
と自分を認めてあげることができました。

娘が
「こうしてもらいたかったのにしてもらえなかった」
という思いをたくさん残したまま大人に
なってしまった事が
本当に不憫だと胸が詰まる思いで
涙が出てしまいました。

母が辛いな、苦しいなと思った時は、
目の前に居る子も辛く苦しいと感じている。
ということを身にしみて感じました。

伊藤先生がメルマガでおっしゃった

「まずは母親自身が幸せになることを心がけてください」

という言葉に勇気をいただきました。

この言葉を大切に、豊かな母性を
初めからやり直そうと思います。

私が気がついた事ばかり書いてしまいましたが、
伊藤先生スタッフの皆さん、感謝しております。
本当にありがとうございました。

*******************ここまで********************

IKさん、
メルマガへの感想を素直にお書きいただいて
本当にありがとうございました!

IKさんも本当に大変な思いをされましたね。

お手紙を読んでいて、
その大変さ、辛さが私にも伝わってきました。

>「ちょっと辛かった」
>と自分を認めてあげることができました。

きっと「いっぱい辛かった」と思いますよ。
ご自身の辛い気持ちを認める事ができてよかったですね。

その辛い気持ちを今娘さんが感じています。

娘さんが30歳であっても
これからIKさんができることは
いくらでもあります。

是非、お母さんも幸せを感じながら
子育てのやり直しをしていただければと思います。

改めまして、貴重なメッセージを
ありがとうございました!

ぜひこれからも何か気づいたことがあれば
送って頂けましたら幸いです。

IKさんの親子関係が幸せに溢れるよう
これからもメルマガを通じて
応援させてください。

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以前もお伝えしたことですが、
やはり、子育てを楽しめるかどうか、
ということは非常に大きいポイントになります。

人によってはとても難しいことかもしれません。

「そんな余裕無い」

とおっしゃるお母さんもいるかもしれません。

では、目線を変えて、
お子さんの立場になってみてください。

「お母さんがとても大変な状況だから、
愛情をもらうの我慢するね。」

あなたがお子さんだったら
こんな事が言えるでしょうか?

言えませんよね?

全ての子どもが十分な愛情を必要としています。
そしてそれが欠如すると、
お子さんも不幸になりますし、
あなた自身も不幸になります。

お子さんにはたっぷり愛情を与えてあげて下さい。
必ずそれがあなたにとっての幸せとなります。

さて、次回は本日の続きですが・・・
あなたに1つ質問です。

「保育園に行きたくない」

とぐずっていた子供を
お母さんが夕方迎えに行きました。

さて、子供はどんな反応をするでしょうか?

きっとイメージすることは
それほど難しくないはずです。

次回もあなたの子育てにとって
価値のある内容をお伝えしますので
ぜひご期待ください。

来週は年末の為、お休みさせていただきます。
次回の配信は、来年、1月7日(木)になります。

それでは、本日も最後まで
お読みいただきましてありがとうございました。

良いお年をお迎え下さい。



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