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「叱る」と「怒る」の簡単な見分け方
前回は、
「叱る」と「怒る」の違い
についてお話ししました。
自分(親)の感情のままに子どもを注意するのが「怒る」
子どもの成長を考えて注意するのが「叱る」です。
実は、「怒る」「叱る」は判断が難しい場合があります。
例えば、
「勉強しなさい」
「お茶碗は持って食べなさい」
「約束はきちんと守りなさい」
など、これらの注意は、子どもの成長には欠かせないものです。
では、これらを注意することは
「叱る」なのでしょうか?
というと実はそうではない時もあるのです。
では、その違いは何か?
「叱る」と「怒る」の違いは、
注意する内容ではなく、注意の仕方にあるのです。
例えば、保育士さんを思い浮かべてください。
小さい子どもは、
なかなか思い通りには動いてくれないものです。
保育士さんは子ども達を
注意することはとても多いと思います。
「おもちゃを勝手にとっちゃいけないでしょう」
「けんかはだめでしょう」
「元の場所にきちんとかたづけなさい」
と優しく注意することもあれば、
「ダメでしょう!!」
「やめなさい!!」
などきつく言うこともあります。
上の優しく注意する方が「叱る」で
きつく注意する方が「怒る」なのでしょうか?
違います。
実は、「叱る」と「怒る」の
簡単な見分け方があるのです。
もう一度、保育士さんを思い浮かべて下さい。
ご自分の小さい頃の保育士さんでもいいですし、
小学校の先生でもいいです。
例えば、こんな状況を思い浮かべて下さい。
—————————–
子どもが何か悪い事をして、
保育士さんに注意をされています。
その注意を聞いて、子どもが保育士さんに
「ごめんなさい」
と謝っています。
すると保育士さんは、
「いいよ」
「次から気を付けてね」
とにっこりと笑って、答えました。
—————————-
注意の内容はわかりませんが、
この保育士さんの注意は、
「叱る」ですか?
「怒る」ですか?
答えは、もうわかりましたよね?
そうです。
この注意の仕方は
「叱る」
です。
では、なぜ、この注意の仕方が
「叱る」なんでしょうか?
それは、保育士さんが最後に
「にっこり」
笑ったからです。
保育士さんは、自分の感情で怒っているのではなく、
その注意が子どもに必要なものだ
と思って注意したのです。
だから、子どもがその注意を理解し、謝れば、にっこり笑えるのです。
あなたは、子どもを注意した後に、
にっこり笑って許すことができますか?
にっこり笑って許すことができるのであれば、
それは「叱る」です
でも、子どもが謝った後も、イライラしたり
許せなかったりした場合は、「怒る」です。
親も人間ですから、
「怒る」ことがあってもいいと思いますが、
「怒る」ばかりだと子どもも
ストレスが溜まってしまいます。
子どもに注意する時は、
もし、子どもが素直に謝ったら、笑って許せるか?
と考えてから注意してください。
もし、「笑って許せない」と思ったら、
注意するのに一呼吸おいてから
話すようにしてください。
「怒る」より「叱る」方が
子どもも受け入れやすいです。
その事を念頭において、
一呼吸おいてから注意してみてください。