【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#75 あなたが子育てを楽しめない本当の理由

2016-06-30

おはようございます。
伊藤幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回は、前々回の補足として

「感情を表に出せない子どもたち」

というテーマで
メールをお届けしました。

簡単におさらいしておきましょう。

感情を表に出せない子どもたちが
唯一、表に出す感情がありました。

それは・・・

「怒り」です。

感情を表に出せない子どもたちも
怒りだけは外に出せる
という特徴が見られます。

また、喜びと哀しみの感情についても
お伝えしましたが覚えていらっしゃいますか?

「喜びと哀しみの感情は表裏一体の感情だ」

という話をさせていただきました。

つまり、喜びを失った子どもは
悲しむ感情も忘れ、
悲しみを失った子どもは
喜びの感情も忘れる
ということでしたね。

これらの話からあなたに
お伝えしたかったことは、
何度もお伝えしている
ことではありますが、

「まずはあなた自身が、
怒り以外の喜びや哀しみの感情を
お子さんの前で出しましょう」

ということです。

あなたが感情を出せば
必ずお子さんも少しずつ感情を
表に出せるようになりますので
ぜひ心がけてみてください。

それでは、
本日のテーマに移ります。

今回も前回に続き

「感情を表に出せない子どもたち」

というテーマで
佐々木正美先生に語っていただきますが、
いよいよ最終回です。

なぜ感情を表に出せない子ども達の中に
怒りの感情だけが残ってしまったのか?

その理由が明らかになります。

じっくりお読みください。

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本日のテーマ:感情を表に出せない子どもたち
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今の若者や子ども達に
喜怒哀楽の感情があまり見られないのは
喜びや哀みを感じることが減ってしまったためです。

退却神経症(今でいう「ひきこもり」)と
名付けられた人達のように、
喜びと哀しみを失い
怒りだけが生々しく残っている。

これはすなわち、人との関係を
失ってしまった結果なのだと思います。

友達、親、兄弟、誰でもいいのです。

喜怒哀楽の少ない子ども達は
喜びと哀しみの感情を語るべき
相手を持ってこなかったのです。

子どもに限らず、大人達も
今は些細なことで怒りっぽく
なってきています。

現代社会に生きる私たちは
人との関係が薄れていく中で
知らないうちに喜びを失い、
哀しみを失ってしまったのかもしれません。

ですから、人の喜びや哀しみに共感できず、
自分中心の世界を広げていくばかりで
他者と良い関係を作ることができなく
なってしまったのではないでしょうか?

喜びや哀しみを誰かと分かち合える
人間関係を持っていないと、
人は生き生きと生きていく力をも
失っていくのではないかと思います。

不登校
ひきこもり
非行
いじめ

どれもが「生きる力」を失ったための姿だとしたら
必要なのは、まず子どもたちが
どんどん喜びと哀しみを体験すること、
その感情を誰かが分かち合ってあげること
だと思います。

*********おわりに*********

子育てが楽しいものから
辛いものへと変わってしまったのは
いつからでしょうか?

無力な存在として生まれた幼子が
やがて自律を身につけ
1人の人間として自立していく。

その過程をつぶさに、
間近で見つめることができ、
子どもとともに喜びや哀しみを
体験できる子育ては、
本来は楽しく、
幸せを実感できるものであるはずです。

どころが今や

「育児」

は親にとって
ストレスを生むもの
となってしまっています。

子育てが辛くて苦しい作業となっている
現在の風潮を、私は実に悲しく、
残念な思いでながめています。

「育児」が「ストレス」となったことで
子ども達の姿も大きく変わってきました。

保育者との勉強会に出席すると
昔では考えられなかったような
子ども達の様子が伝わってきます。

親子関係も随分と様変わりしました。

現代の親たちにとって、
子育ては自分の自由を束縛するもの
あるいは自分の思う通りに子ども達を
コントロールすることに
なってしまっているようです。

そうした自己愛の強い親による子育てが
どのような結果を招くのかは、
これまでのメルマガをお読みいただいていれば
十分にお分りになることと思います。

乳幼児期の子どもとの関係は
その後の親子関係に
そして子どもの生き方、
人生そのものに
大きな影響を与えていくものです。

それだけに乳幼児期の子育てを
大切にしてほしいと、
これまでも講演会や勉強会などを通じ
大勢の方にお伝えしてきました。

その思いを今回、伊藤幸弘さんと
このような形でメールを通じて
お伝えできたことは
私にとっても大変意義のある
仕事となりました。

伊藤さんの言葉は
思春期になってつまずいた
幾人もの子ども達と渡り合い、
体当たりでぶつかってきた
生の体験から出てくるものです。

対談中は何度もハッとさせられ、
新たな発見の連続でした。

まだまだ学ぶべきことがあると
痛感させられてばかりでした。

私同様、皆さんがこのメルマガから
多くの発見を得られたのであれば
これほど嬉しいことはありません。

もう一度ご自分の子育てを見直し、
何よりも子ども達のために

「子育ては楽しい」

と感じてくださる方が
増えていくことを願っています。

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編集後記
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今回はこれまでメルマガを通じて
お伝えしたことの総まとめのような形で
佐々木先生に語っていただきました。

たくさんの佐々木先生の言葉の中で
特に印象深かったのはこちらです。

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現代社会に生きる私たちは
人との関係が薄れていく中で
知らないうちに喜びを失い、
哀しみを失ってしまったのかもしれません。

**********************

前回までと重複する内容ではありますが、
非常に大切なことなので
あえてもう一度取りあげます。

現代社会においては、
明らかに人とのコミュニケーションが
希薄化しています。

地域の方との交流も減り、

「同じマンションにどんな人が
住んでいるのかほとんど知らない」

そんな方もきっと多いはずです。

SNSなどを使えば
なんとなく友達の様子が分かってしまうため、

「友人と会うこともほとんどしない」

という方も少なくないでしょう。

今はSNS上で

「いいね!」

のボタンを押すだけで
コミュニケーションが成り立ってしまう。

そんな世の中なのです。

このような現代社会において
人とコミュニケーションをとることが
苦手な人がどんどん
増えているように感じます。

そしてもちろんそれは
子育てにも深刻な影響を与えています。

「子どもとどう接して良いのか分からない」

そんな親御さんも増えています。

そしてどこかで見聞きした
間違った子育てを施してしまっている
親御さんが急増しています。

もしかしたらあなたも
そうだったかもしれません。

でも、あなたはこのメルマガと出会いました。

熱心にご覧いただいたあなたは
正しい子育てについて
かなり深いレベルで
理解いただけたと信じています。

どうかそのご理解を
引き続き現実の子育てにおいて
活かしてください。

このメールでは毎回
親御さん方からいただく「喜びの声」も
紹介させていただいておりますが、
それをお読みになれば、
「あなたが変われば、必ずお子さんは変わる」
ということを実感していただけるはずです。

どうか、これまでお伝えしてきた
正しい子育てを
実践し続けてくださいね。

さて、話は変わりますが、

あなたは

『コオノドリ』

という漫画をご存知でしょうか?

男性産科医を描いたマンガです。

その漫画の中では、
出産に関する様々なドラマが
描かれているのですが、
その漫画が訴える1つの重要なテーマは

「出産は奇跡だ」

ということです。

出産には様々なリスクが存在し、
時には赤ちゃんの命が
助からないケースもある中、
無事に赤ちゃんが生まれるということは
1つの奇跡なのです。

つまり、
「母親がお腹を痛めて子どもを産んだ」
そのこと自体が1つの奇跡だということです。

お子さんは、そしてお子さんとあなたの関係も
この奇跡によりもたらされた尊いものであることを
今一度思い出してみて下さい。

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読者の方から頂いた喜びの声
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それでは本日も
読者の方から頂いた子育ての
体験談を紹介させていただきます。

本日は、OHさんという方からのメッセージです。

まだ不登校の状態は続いているものの、
息子さんの意識が確実に変化している
とのことでご報告をいただきました。

本日お話させていただいた内容にも通じる
素敵なメッセージです。

どうぞご覧ください。

*******************ここから********************

高1の息子はまだ登校せず外出も
なかなか出来ない状況ですが、
目には見えなくても
意識が確実に変化しているのを
感じていますのでご報告させて下さい。

「過保護、過干渉」がテーマとして取り上げられた
伊藤先生の二回目の勉強会に参加して以来、
勉強会でお話しして頂いた具体案を試していました。

押し付けず、過干渉せず、1人の人として尊重し、
何より思いやりの心を持つことを
強く心掛けていました。

そして私も自分の人生を楽しもうと
交流の場を広げたり習い事を始めたり、、、。
自分自身が自由に、幸せになる感じです。

すると先日息子が、

「体調面が良くなったら学校に行く、
そしてアルバイトを始める」

と言いました。

そして、
丸一年引きこもって落ちた体力を回復させる為、
次男を誘ってラジオ体操や
Wiiスポーツなどをやったり、
私にマッサージを依頼してくるようになりました。

昨日は祖母と約束し
丸一日出かけて大変楽しかったようです。

私にも大きな変化がありました。

学校に行くと言われて
凄く嬉しいのは事実ですが、
以前のように息子の言動に対して
あまり一喜一憂しなくなり、
どっしり構えるようになっています。

今は学校に行かなくても、
思いやりを持って、
子どもの心を育てられるように
保護し、干渉をやめたいと
思うようになりました。

溢れかえる不登校対応の情報の中から
伊藤先生に辿りつけた事に感謝してます。

また伊藤先生の考え方を
実践してみたいと思えた自分にも
はなまるをあげたいと思います(笑)

*******************ここまで********************

OHさん
ぜひ遠慮なく、
ご自身に”はなまる”をあげてください!!

よく頑張りましたね。

息子さんが

「体調面が良くなったら学校に行く、
そしてアルバイトを始める」

と言っているとのことで、
もうすでに登校への恐怖心は
相当程度解消されている状態ではないかと
想像できます。

あとはタイミングの問題ですね。

息子さんが1歩踏み出すことさえできれば
問題は解決したも同然です。

>押し付けず、過干渉せず、1人の人として尊重し、
>何より思いやりの心を持つことを
>強く心掛けていました。
>そして私も自分の人生を楽しもうと
>交流の場を広げたり習い事を始めたり、、、。
>自分自身が自由に、幸せになる感じです。

と書いてくださいましたが、
OHさんご自身が幸せになり、
そして心に余裕を持つことで
過保護な子育てを実践できる、
という好循環が生まれているようで
本当に嬉しく思います。

もちろんまだ100%完璧に
問題が解決したわけではありませんので
これから悩まれることもあるかとは思いますが、
大きい山を1つ越えられたOHさんなら
大丈夫です。

>一喜一憂をあまりしなくなり、
>どっしり構えるようになっています。

と書いてくださったように、
OHさんご自身の要求を押し付けることなく
お子さんとの関係を上手に
築きあげていかれることでしょう。

これからも勉強会やこのメルマガを通じて
応援させていただきますので
ぜひ一緒に問題を解決していきましょう。

改めまして、貴重なメッセージを
送ってくださりまして
ありがとうございました。

**********************************************

今回メッセージをくださったOHさんは

「押し付けず、過干渉せず、
1人の人として尊重し、
何より思いやりの心を持つこと」

と書いてくださいましたが
やっぱりこれなんです。

これさえ実行できれば
必ず状況は変化するものなのです。

とは言っても、
一言で言ってしまうのは簡単ですが、
いざそれを実行するとなると、
色々と問題が生じたり、
乗り越えなければいけない壁が
生まれるものです。

諦めたくなることもあるでしょう。

ただ、そんな時にこそ
ぜひこのメルマガを
見返していただきたいのです。

他の親御さんの体験談を
ご覧になることが、
きっとあなたの希望に
繋がると信じています。

そしてもし、
あなたご自身が他の親御さんの
メッセージをご覧になった結果、
お子さんとの関係に何かしら
良い変化を感じることがありましたら、
その時は是非メッセージを
お寄せいただけましたら幸いです。

同じ悩みを持つ親御さん同士が支え合う

このメルマガをそんな場にしたいと
考えておりますので、
ご協力いただけましたら
これほど嬉しいことはありません。

次回は、

「子どもの2つのタイプ」

というテーマでお話をさせていただきます。

荒れている子どもには
実は、2つのタイプが存在する
というお話です。

次回もお役に立つ情報を
配信させていただきますので
ぜひご期待ください。

それでは、本日も最後まで
お読みいただきまして
ありがとうございました。



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