【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#73 ひきこもりの子どもがキレやすい本当の理由
おはようございます。
伊藤幸弘です。
本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。
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前回のおさらい
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前回は、
今の子どもたちも、
大人たちも喜怒哀楽が少ない
というお話をさせていただきました。
「喜怒哀楽はちゃんと表現すべきだ」
という話でしたね。
どうですか?
ごご家庭で実践されましたか?
お子さんの前で
少しプライドを捨てられるように
なりましたか?
そして少し感情を出すことが
できるようになりましたか?
大人だって
哀しかったら泣いて良いし、
嬉しかったら笑って良いのです。
子どもに励まされることがあったって
良いじゃないですか。
大人だって感情を持った人間です。
大人が感情を出せば
子どもだって自然と感情を
表に出してくれるようになります。
その結果、
信頼関係も生まれやすくなります。
一筋縄ではいかないかもしれませんが、
少しでも、ほんの少しでも良いので
状況を変える努力をしてみてくださいね。
それでは、
本日のテーマに移ります。
本日は対談ではなく
佐々木先生に
「感情を表に出せない子どもたち」
について補足のお話をしていただきます。
それでは、じっくりご覧ください。
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本日のテーマ:感情を表に出せない子どもたち
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佐々木正美先生より。
今回は、
「感情を表に出せない子どもたち」
というテーマについて
補足でお話させていただきます。
1988年に
元名古屋大学医学部精神科の
笠原教授が
『退却神経症』
という本を書かれました。
退却神経症というのは
今でいう
「ひきこもり」です。
若いビジネスマンが
会社へ行けなくなってしまう、
大学生が学校に来れなくなる、
このように
「本業」から退却してしまい、
しかも本人は
そのことにひどく苦しんでいる。
このノイローゼのような
神経症に陥ってしまっている人たちを
笠原先生は
「退却神経症」
と名付けました。
笠原先生が
そういう若者たちに会ってみると
大きな共通点がありました。
彼らは喜びの
感情を失ったように見え、
同時に哀しみの感情も
失っているように見えたと言います。
喜びと哀しみを失った人は、
一見あらゆる感情を
失ったかのように見えます。
感情が平板になってしまったように
見えるのです。
ところが唯一、
怒りの感情だけは
突出して高かったのです。
些細なことに苛立ち
カッとなる。
現代風の表現で言えば
非常に「キレ」やすくなっているのです。
喜びを哀しみの感情は
失ってしまったのかと思えるほど
小さくなっているのに、
怒りの感情だけは突出して大きい。
まだ
『ひきこもり』
という言葉も
『キレる』
という言葉も無かった時代に
笠原先生はすでに
このようなことを
本の中で指摘していました。
それから何年か後に、
上智大学の教授で
神父、哲学者でもある、
アルフォンス・ディーケン氏が
テレビの番組に出演中に
ふと思い出したように
「ドイツには良い諺があります。
“喜びは友達に語ると2倍に大きくなる
哀しみは友達に聞いてもらうと半分に小さくなる”」
と。
嬉しいことがあると
友達にしゃべりたくなる。
友達が心から
「よかったね」
と言ってくれるとさらに喜びは大きくなる。
反対に、
とても辛くて悲しいことがあった時、
友達に話して、
その哀しみを聞いてもらえれば
哀しみは半分に癒されると。
それを聞いて
「ああ、そうか」
と私は思いました。
喜びと哀しみの感情は
表裏一体の感情です。
どちらがあって、
どちらかは無いという
ものではないのです。
大きな喜びを感じることができる人は
大きな哀しみを感じることもできます。
そしてこの2つの感情は
人との関係の中でしか
育たない感情なのです。
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編集後記
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いかがでしたでしょうか?
「退却神経症」の青年たちは
喜びと哀しみの感情が少なく
とても平たんです。
今の言葉で言えば、
「無気力」
でしょうか?
でも、「怒り」の感情だけは
きちんと持っている。
彼らも生きた人間ですので、
「ストレス」をきちんと感じ、
なんとかしたい・・・
なんとかしてくれ・・・
と叫んでいるのではないでしょうか?
「感情を表に出しましょう」
というお話を前回させていただきまたが、、
“怒り”
だけは例外だとも言いました。
これも前にも話しましたが、
親が笑えば、子も笑います。
親の心境が子どもに影響します。
当然、親が怒れば、子も怒ります。
今、色々なストレスを抱えて、
「怒」の感情だけになってしまっている
子どもに、更に親の「怒」をぶつけたら・・・
結果はもう見えていますよね?
怒りの感情を出した時点で
子育ては100%失敗し、
そしてあなたが抱える問題は
ますます悪化します。
もし怒りに関して
思い当たる節があるのなら、
今すぐになんとか
コントロールするように
気をつけてくださいね。
そしてあともう1つ。
今回の佐々木先生のお話の中から
あなたにぜひ理解しておいていただきたい
ことがあります。
それは、
『喜びと哀しみの感情は
表裏一体の感情だ』
という箇所です。
少し詳しく説明すると、
「人は、喜ぶことを忘れてしまうと、
哀しむことさえも忘れてしまう」
ということです。
つまり1つの感情を失うことで
対極にある感情さえも失われてしまい、
何が起こっても何も感じない、
無感情な状態になっていくのです。
あなたのお子さんはどうでしょうか?
もしかしたら
何が起こっても感情が生まれない
状況にあるのではないでしょうか?
実はあなた自身が感情を
押し殺せば押し殺すほど
お子さんから
感情を奪うことになってしまうのです。
ぜひこのことを今一度考えていただき
お子さんと一緒に
喜びの感情や哀しみの感情を
共有していただければ幸いです。
お2人の関係性に、
何かしらの変化が生まれるはずです。
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読者の方から頂いた喜びの声
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それでは本日も
読者の方から頂いた子育ての
体験談を紹介させていただきます。
本日は、YMさんという方からのメッセージです。
2年間不登校だった息子さんが
定時制に通えるようになったということで
ご連絡をいただきました!
あなたの子育てにとって
希望になるお話です。
ぜひご覧ください。
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伊藤先生の奥深い洞察力と
温かい人柄からでる説得力に
頭が下がります。
息子は中学1年の秋から不登校になりました。
悪夢のような2年間の不登校から回復し、
現在は、定時制昼間部に進学し通っております。
アルバイトも自分で探してきました。
ゆっくりですが回復してきたように見えます。
友達も徐々にできつつあるようで・・・
学校に居場所を見つけつつあるようです。
伊藤先生及びスタッフの方には
衷心よりお礼申し上げます。
言葉にできないほど本当に感謝しています。
有難うございました。
これからも多くのご家族に救いの手を
差し伸べていただければ幸いと存じます。
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YMさん
本当に良かったです!
“悪夢のような2年間”
と書かれていましたが、
お気持ちお察しします。
どうしようもない
絶望と苦しみを抱えて
過ごされていたことと思います。
本当によく頑張りましたね。
正しい子育てを信じて
行動を起こしてくださったからこそ
問題が解決に向かったのです。
これからも、
ご自身が実行されたことに自信を持ち、
今までされてきた子育てを
継続してくださいね。
本当に長い期間
お疲れ様です。
そして、貴重なご報告をくださり
ありがとうございました。
これを読んで勇気を得られる親御さんが
必ずいらっしゃることと思います。
今後とも、引き続きメルマガを
読んでいただけましたら幸いです。
これからも応援させていただきます。
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2年間・・・・!!
しかも先の見えない2年間は
YMさんにとって
とても苦しい日々だったと思います。
しかし、YMさんは
その終わりの見えない暗闇から
1歩抜け出す勇気を持った方でした。
その勇気はきっと
その先にある光を信じたからこそ
持てたものだと思います。
あなたが今もなお
子育てに苦しまれているとしたら、
もしかしたらその先にある光に
気づけていないのかもしれません。
光は必ずあります。
お子さんが何歳でも関係ありません。
・子どもにどう接すればわからない
・自分がどう対応すればいいのかわからない
・子どもの将来が見えない
と考えるから、不安やイライラが募り、
気持ちに余裕が持てないのです。
具体的にどう対応すれば良いのか分かれば、
安心でき、心に余裕も持てるはずです。
どうかYMさんからのメッセージをご覧いただき、
ご自分とお子さんを信じて、
新たな1歩を踏み出してください。
そして、皆さんにお願いです。
小さいことでも、
どんなことでも結構です。
お子さんに変化がありましたら、
ご連絡下さい。
今、「苦しい日々」を
送られている親御さんに
「光」を見せて差しあげたいのです。
解決の道しるべを示して差しあげたいのです。
お忙しいと思いますし、
書くのも大変だと思います。
でも、あなたの一言が
他の読者の方の人生を
良い方向に導くかもしれません。
どうかご協力のほど、よろしくお願いいたします。
さて、次回は、
今回と同様で、
佐々木先生から
「結局子育てとは・・・」
というお話をして頂きます。
とても重要なお話になりますので、
ぜひ、次回もお読みください。
それでは、本日も最後まで
ご覧下さいまして
ありがとうございました。
次回もお役に立つ情報を
配信させていただきますので
ぜひご期待ください。
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はじめまして。中1の息子が不登校気味です。週に平均すると、1?3日の遅刻しての登校という感じです。発達障がいがあります。今年度より、支援学級へ入学しましたが、息子本人が発達障がいということを受け入れておらず、今まで小学校で一緒だった普通クラスからの友達が離れていくので、学校が楽しくないと言い出しました。
また、実家の母と同居していることが、私(母)にとって最大のストレスであり、息子に悪影響と言う事に罪悪感があります。不登校を理解しない祖母と孫が一緒に過ごす事にもストレスと感じています。だからといって、別居するわけにもいかず、息子本人が、頑固に行きたがらないので、途方にくれる日々を送っています。
息子のsosを受け入れて、私も寛大になれるよう努力したいので、助けて下さいm(__)m