【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#52 羽生家の子育て論
おはようございます。
伊藤幸弘です。
本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。
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前回のおさらい
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前回は、人間はより所になるものを持っているからこそ
生きていける、というお話をしました。
これは、子供に限った話ではありません。
大人でも同じです。
母国や家庭、神様など、
自分の精神のより所になるものがあるからこそ、
生きていくことができるのです。
きっとあなたにとっても
何かしら、より所になるものが
あるのではないでしょうか?
そして、子供にとってのより所が、母親なのです。
家の外に出るということは
価値観の違う他人と交流するということであり、
時には自分自身を抑える必要があり、
そして傷つくこともあります。
そんな時、立ち直れる力を与える存在、
安心できる存在があなたなのです。
どうか愛情をもって
お子さんを受け入れてあげてください。
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本日のテーマ
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本日も前回に引き続き、
親離れ、子離れがテーマです。
それでは佐々木先生と私 伊藤の対談をご覧ください。
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■伊藤:
親離れ、子離れしても、
親子の間には心理的安心空間と
いうものが存在します。
言いかえれば
それがあるから子供は安心して
親元を離れていけるのです。
その心理的安心空間というものは、
やはり親を信じることから
作られていくんでしょうね。
●佐々木先生:
親、あるいは
親代わりの人を信じるというところからですね。
■伊藤:
親を信じることができる子ほど、
自分を信じることができるんですよね。
親子が互いに信頼関係を持てるようになります。
そうすると子供も自信が湧いてくるじゃないですか?
自分に自信が持てれば
他者との関係を築くことだって
それほど難しいことではなくなります。
健全な相互依存ができる人間になっていきますよね。
●佐々木先生:
そうそう、
だから親離れしているように見える人は
親に満足している人なんです。
親との関係に安心しているから
安心感をもって親元を離れ、
他者との関係を築いていくことができるんですよね。
神谷信行さんという著者が書いた
『犯した罪に向き合うこと』<明石書店>
という本をある方から頂いたんです。
神谷さんは、
不幸な事件を起こしてしまった少年を支えるために
奔走している弁護士さんです。
本の中で神谷さんは、
「殺人に至るような不幸な事件を
起こしてしまう少年に
共通していることは
家庭の中に本当にくつろげる居場所を
持っていないということだ」
と言っています。
他は少年によって
いろいろな事情があって
個人差があるけれど、
ここだけは共通していると書いています。
■伊藤:
つまり、依存できるところが無かったんですね。
●佐々木先生:
そうです。
親離れさせるという場合、
親から離すということと
母性を断ち切ってしまうということは別なんです。
母性を断ってしまうくらいなら
「親離れなんてないんだ」
というぐらいの気持ちでいた方がいいと思います。
■伊藤:
かえって「親離れ」とか
「子離れ」という言葉自体
無くても良いのかもしれないですね。
子どもにとって親は一生の存在だし、
親から見えれば
子どもは一生の存在です。
親元というのは、常に
いつでも帰って来て良いところなんですし。
●佐々木先生:
そう、いつでも戻れるところですからね。
■伊藤:
あえて「子離れしなさい」とか
「親離れしなさい」というようなことも、
特に言う必要はないのではと思います。
依存から自立へ、という子育てをして、
子供を相互依存できる人間に育てていくこと。
これができれば、
親離れ、子離れできた
ということで良いのではないでしょうか。
●佐々木先生:
僕もそう思います。
僕はクリスチャンなんですが
両親は仏教徒だったんです。
ですから小さな仏壇があるんですが、
家にいるときは必ず毎朝お水を取り替えて、
そして父と母に頭を下げて
「さあ仕事にいこう」
と家を出るんです。
両親はもうとっくの昔に亡くなりましたが、
僕と両親はこういう形でいつも共に居るんです。
離れていないんですよ。
それにね、年をとったから
一層そうなのかもしれませんが
自分の生い立ちを考えますね。
今でも親に十分満足しています。
感謝しています。
だから割と自立できている、
と思っているんです。
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編集後記
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先日、スケートのGPファイナルで
世界最高得点で優勝した羽生結弦選手に
関する記事を読んだ時、
そこにあった一つの言葉に
目が留まりました。
『嫌なら辞めればいい』
羽生結弦選手のお父さんの言葉ですが、
羽生選手の親御さんの
教育方針の全てが集約されている、
言葉だと思います。
幼少期から羽生選手を指導していた
専属インストラクターの都築章一郎さんという方も
羽生選手の家の教育方針についてこう語っていました。
『子供が関心を持ったことに可能な限り協力し、
子供の自主性を尊重する』
と。
羽生選手のご家庭は決して裕福ではありません。
お父さんは教師を
お母さんはパートで仕事をして
羽生選手のスケートを支えていました。
このような親の愛と教育を受けた結果、
今の羽生選手があります。
あなたはいかがですか?
子どもの為にと
子どもが興味もない
好きでもない塾や習い事を
させていませんか?
子供が本当に困った時、
子供が本当に求めている時にだけ
手を差し伸べてあげる、
それこそが正しい子育てなんです。
そしてこれこそが本物の愛情なんです。
求めてもいないのに
「こうした方が良い」
「ああした方が良い」
と指示するのは、親のエゴ(過干渉)です。
このメルマガをご覧になっているあなただけは、
そんな事にならないように、
お子さんの希望する
お子さんの幸せだけを考えた
愛情ある子育てをしてください。
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読者の方から頂いた子育て体験談
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さて、それでは本日も
読者の方から頂いた子育ての体験談を
紹介させていただきます。
メルマガ読者のNNさんが、
娘さんの不登校について、
そして家族のことについて
ご報告くださいました。
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毎週、メルマガをありがとうございます。
娘が中学2年から不登校になり、
伊藤先生のアドバイスが私の支えになっています。
現在も学校の話は出せません。
娘は16才になりました。
娘のリストカットに何度も泣いたりしましたが、
娘の不登校がきっかけで小学2年の弟の
不安にも気づくことができ、
3年生になった今も
登校時は手をつないで途中まで送っています。
家から車で一時間半の田舎で
一人暮らしをしていた
主人の母が認知の初期症状があり、
6月から母に来てもらい、
一緒の生活を始めています。
一緒に暮らす話を子供たちにした時は、
不安もあったのですが、
今は、私が仕事の日は、
母の昼ご飯は娘が作ってくれています。
弟は、
「おばあちゃんが居るってなんか良いね」
と言ってくれました。
私が姑と生活できているのは、
娘や息子のおかげです。
「ありがとう」と言葉で伝えています。
姑も、孫にはとても優しい笑顔です。
認知の初期なので、
まだまだしっかりしている母です。
家族みんながストレスを抱えることないよう、
これから生活をしていきたいと思っています。
娘と私の時間も大切にしていきたいと思い、
母のデイサービスに行き留守で、
私が休みの時はドライブ、買い物を楽しんでいます。
2年前、ジャージばかり着ていた娘は、
今はとてもかわいい服を着ています。
これも嬉しいことです。
本当に優しくて、
かわいい我が子たちが自慢です。
これからも愛情を忘れることなく、
子供と向き合っていきます。
*******************ここまで********************
とても詳細に、ご家族のことをご報告くださいまして
本当にありがとうございました。
“リストカット”という言葉がありましたが、
当時の娘さんは、とても思いつめた状況だったと
お察しします。
NNさんもさぞ辛かったことでしょう。
ドライブをしながらお買い物を楽しまれたり、
今は少しずつ状況が
良くなっている状態ですよね。
頂いたメッセージから
とても幸せな家庭像が伝わってきました。
>息子さんの登校時に手をつないで、
>途中まで送ってあげる、
とありましたが、
とても素晴らしいことをされていますね。
きっと息子さんはそのことで
ものすごく救われていると思います。
これからも
どうかご家族とのコミュニケーションを
楽しみながら毎日を過ごされてくださいね。
本当に貴重なメッセージをありがとうございます。
未来を信じてこれからも
今の子育てを継続されてくださいね。
もし、また何かしら変化がありましたら
メッセージをいただけましたら幸いです。
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本日のNNさんのメール
参考にしていただけたら幸いです。
例えば、NNさんが実践されていた
“息子さんと手をつないで
学校まで送ってあげる”
そういった行動1つで
親子関係はいくらでも変わります。
買い物や外出の時に手をつないでもいいですし、
外出されないのであれば、
一緒にテレビを見たり、ゲームをしている時に
そっと肩を寄せたりしてもいいと思います。
そんな小さなことで良いので、
できることから少しずつ
始めていただければと思います。
苦しまれているのは
あなただけではありません。
そしてあなたは孤独ではありません。
私もこのメルマガや子育てラジオを
通じて応援しています。
時には、状況が全く変わらずに
落ち込むこともあるでしょう
でも、必ず改善します。
治ります。
お子さんとご自身を信じて、
正しい子育てを実践して下さい。
1日も早く、あなたが抱える今の悩みから
解放されることを心から願っています。
さて、次回は・・・
珍しく僕自身の話をしたいと思います。
僕と親父の話です。
僕が23歳の時に刑務所に入れられましたが、
親父がある行動をとりました。
その行動を知ったのは
親父が死ぬ時でしたが、
僕は思わず涙しました。
「これが親の愛情なんだ」
と気付かされました。
次回もあなたの子育てにとって
非常に大切な内容をお伝えしますので
ぜひご期待ください。
それでは、本日も最後まで
お読みいただきましてありがとうございました。
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