【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#4 本当は人一倍優しい子どもなのに

2015-01-29

おはようございます。
伊藤 幸弘です。

 

先週に引き続き、
今日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩んでいる親御さんに役立てる情報を
お伝えしたいと思います。

 

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前回のおさらい
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3回にわたり、
直人の話をさせて頂きましたが
その中でもっともお伝えしたかったことは

 

『親子の信頼関係がどれだけ大切か』

 

ということです。

 

あれだけ荒れていた直人が

 

「親父を尊敬しているし、
おふくろにはこれからラクをさせてやりたい」

 

と言うほどまでに変化したのは
親との関係に変化があったからです。

 

子どもは親が思う以上に敏感です。

ごまかしは効きません。

 

だからこそ、
しっかり親がしっかり向き合えば
子どもはちゃんとそれを感じ取るのです。

 

みなさんも是非、
この事を心のどこかにおいて貰えればと思います。

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今日のテーマ:本当は人一倍優しい子どもなのに
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本日は、
児童精神科医として
長年にわたり子どもたちを見つめてきた
佐々木正美先生にご協力頂き
対談と言う形で、

 

「非行や問題行動に走る子ども」

 

の内面にさらに深く切り込んでいきます。

 

テーマは、

「なぜ荒れるのか?」

「なぜ非行に走るのか?」

 

です。

 

一言で言ってしまうと、

 

「親子の信頼関係に問題があるから」

 

ということが、この問いの答えなのですが、

 

そのことを
子どもの内面を切り口に、
より深くお伝えできればと思います。

 

■伊藤:

思春期の今の子どもたちが荒れています。
そうした背景も視野に入れながら
なぜ思春期になると
非行や問題行動に走るのか、
おかしくなるのかを考えていきたいと思いますが、
まず思春期の荒れの原因は
どこにあるのでしょうか?

 

●佐々木:

思春期になると問題が大きくなるので目立ちますが
例えば保育園でも
問題行動を起こす子どもが
かなり目立ってきています。

保育者の愛情を独り占めしようとして
保育者が困ることを
わざと次々にやるんです。

なぜこんなことをするかというと、

「こんな僕のことも先生は見捨てない?」

ってテストしているのと
保育者の関心を自分が独り占めしたいという
感情が入り交じっているわけなんです。

これはやっぱり
「愛されたい」っていう感情ですよね。

 

■伊藤:

自分を見つめてもらいたい。
だから嫌なことをして自分の存在をアピールすると。
思春期の子どもが身なりを派手にして
大きな音でバイクをふかしたり
人の嫌がることをして
目立とうとするのと同じですね。

 

●佐々木:

そう、同じ。
どちらも「愛されたい」という要求なんだよね。
非行も荒れるのも理由はひとつ、
愛されたいから。

「自分の思うように愛してくれなかった」

っていうことで
八つ当たりをしているんです。

 

■伊藤:

問題行動にもいろいろあって、
非行というのは外に出るものだけれど
ひきこもりのように内にこもるものもある。
でも僕は常々、
原因は幼児期の子育てにあるんじゃないかと
思っているんですよ。
極端な話をすると
99.9%ここにあるんじゃないかなと。

 

●佐々木:

もう、
そこが原因の主要な部分を占めていることは
疑いないね。

 

■伊藤:

僕なりに、
今まで二十数年間
少年たちを観察してきて感じること、
言えることというのは、
おかしくなる子の気性、
性格というのが寂しがりやで、
優しい性格の子であるってことなんです。
そういう子がどうも
横道にそれちゃうような気がするんですよね。

 

●佐々木:

もとの部分はそうだと思います。
本当にそう思う。
寂しがりやなんだよね。

 

■伊藤:

子どもの自立って、
安心しきった愛情の中で芽生えてくるものだと思うんですけど
寂しがりやの子というのは、
とくに二倍三倍の愛情を与えてあげないと
愛情が行き届かない面があるんじゃないかと思うんです。

 

●佐々木:

行き届かなかったから、
優しさを求めてしまうんでしょうね。

 

■伊藤:

もともと優しさをもっている子が多いし
だから寂しがりやにもなる。
こういう子は
いつも優しさを求めているんですよ。
愛情が行き届かなければ
どこかにその優しさを求めようとする。
求めた結果、
世の中のルールに反することをしているのが
非行や問題行動で
自分の世界に優しさを求めたのが
ひきこもりじゃないかな。

 

●佐々木:

このごろね、
十代や二十代の若者が
じつに簡単に同棲生活をするでしょ?
僕はこれも同じで、
お互いが優しさを求めてのことだと思うんですよね。

 

■伊藤:

自分が愛されたいから
というのが大きな理由ですよね?

 

●佐々木:

そう、自己愛。
お母さんやお父さん
とくにお母さんに対する方が大きいと思うんだけれど
愛情を求めて得られなかったという部分を
いっぱいもっている若者のほうが
非行やひきこもりになりやすいし
同棲もしやすいと感じます。

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本日の対談はここまでにします。

みなさんに理解して頂きたいのは

非行や問題行動を起こしたり
ひきこもりになる子どもたちは

実は寂しがりやで
優しい、

ということです。

みなさんはもしかしたら
少し意外に感じられるかもしれません。

でも、人一番愛情に飢えているのが
彼らの素顔なのです。

まずは、そこを理解してあげて下さい。

表面上は
強がったり、
時には暴言を吐いたり
暴力をふるうような子どもも
心の底では
愛情が足りずに寂しい想いを
抱えているのです。

本日は

荒れたり問題行動を起こす子どもの
内面を切り口に

「なぜ荒れるのか?」

ということをお伝えさせて頂きました。

次回は、

彼らがどのような過程を経て、
愛情に飢えてしまうのか
具体的にお話させて頂きます。

幼児期にその原因のほとんどがあるのですが、
みなさんも
きっと思い当たる節がある話です。

ぜひ次回も読んで頂ければと思います。

それでは、
本日も最後まで
読んで頂きましてありがとうございます。

また来週のこの時間に
会いましょう。

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