【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#126 非行少女の人生を大きく変えた一言

2017-07-13

こんにちは、伊藤です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回から
問題行動を起こしていた当事者である
子どもの手記を紹介しています。

子どもたちの感情をリアルに
感じていただくため、
誤字脱字を除いて
一切手を加えていません。

前回ご紹介した手記の概要は以下の通りです:

両親が共働きだったため
家で1人で過ごす時間が多かった少女は、
家にいることが嫌でした。

小6の頃から、親と喧嘩することが増え
両親のことが嫌いになってしまいました。

世間体ばかり気にして、
自分を心配しない親に失望し、
煙草、飲酒、窃盗、無免許運転などをし
非行に走りました。

ところが、交通事故を機に
両親の愛情に気づきます。

今日はその続編をお届けします。

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過去との決別
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一番考えたのは
命の大切さだった。

今までは

「私は一人ぼっちで生きているんだ」

と自己満足していたけれど、
自分一人だけで生きてはいなかった。

ここまで生きてこれたのも
誰かの支えがあったから、
ということに気がつきました。

でも、退院してからまた、
自由な時間がはじまり、
前の生活に逆戻りしてしまった。

暴走族の友達ができ、
いっしょに暴走行為をするようになった。

そんな時、
伊藤さんに出会いました。

私の母が伊藤さんのことを雑誌で知り、
母が伊藤さんに相談したのがはじまりだった。

私の心には
一つの大きな傷があります。

それは、母を一度だけなぐったことです。

口げんかになり、
頭にきた私は、母の顔をなぐってしまいました。

なぐったあとは、
頭の中が真っ白になり、
反省したけれど、
自分の心に素直になれず、
強がった自分をみせることしかできませんでした。

本当に、自分の心が弱すぎたから、
強がった行動しかとることが
できなかったのだろうと思う。

伊藤さんとは
はじめは電話で話しました。

電話ではすごくやさしく話をし、
でも、どこか怖い感じで

「一体何者だろう」

とすごく変な気分でした。

初めての電話で「夢」の話になりました。

「お前の夢は何だ」

と聞かれ、
私は少し不安な気持ちをおさえながら
自分の気持ちを話してみました。

夢を人に話すと笑われたり、
ばかにされたりすると思い、
今までは人に言えず、
自分の気持ちの中にしまっていた。

でもなぜかは分からないけれど、
伊藤さんには私の夢を伝えることができたのです。

どうしてかは自分でも
よくわからないけれども
忘れてきたものを取り戻してきた感じがした。

この人(伊藤さん)を
信じてみようかな

と気持ちがあふれてきました。

私の夢はみんなの前で
歌うことです。

そして、自分の気持ちを歌にし、
一人でもいいから
自分の歌で感動してもらうことです。

伊藤さんは、
熱心に私の話を聞いてくれました。

そして

「ライブにだしてあげる」

と一言いってくれたのです。

私はすごくうれしく、
なんとも言えない気持ちだった。

でも伊藤さんは、
その言葉と同時に

「けじめをつけろ」

と厳しい声で私に言ったのです。

私はその時、

「この人は本気だ」

と強く胸を押される気持ちだった。

私のけじめは

「夜九時までには帰宅する」

もう一つは

「暴走行為をやめる」

ことだった。

伊藤さんとの電話をきった後、

「約束は絶対に守ってやる」

という気持ちが強かった。

決意が強かった分、
自分だけの目標もでてきた。

それは「高校を卒業する」ことだ。

本気で話を聞いてくれた伊藤さんに
自分に負ける情けない姿を見せたくなかったから
自分しか知らない強い目標を
もてたと思います。

そして、
両親にも強い自分を見せたかったし、
今まで白い目で私を見てきた人たちを
みかえしてやるという気持ちもあふれてきました。

つづく

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編集後記
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人が変わるのは
簡単なことではありません。

しかし、きっかけがあれば
変わることは可能です。

手記を書いた少女は、交通事故を機に
心の中に大きな変化が生まれました。

ただし、
本当の意味で変わるためには
本人が自発的に
過去と決別する強い決意を持つことも必要です。

そして、その決意の背中を押すことこそ
大人の役割なのです。

私は少女に夢を思い出してもらい、
そして過去との決別を促しました。

あなたのお子さんに
過去と決別する決意を促す参考にしてください。

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読者の方から頂いた喜びの声
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続いて、
状況を改善された読者の方からの
喜びの声をご紹介します。

本日ご紹介するのはOHさんからのメッセージです。

大切なこと、正しい子育てに気づかれた成り行きを
丁寧にご報告くださいました。

*******************ここから********************

はじめて返信させていただきます。

このメルマガを読み始め1年が過ぎました。

私の息子、
男三兄弟の次男が小学4年の10月から
小学5年修了まで不登校をしておりました。

現在は6年生、4月から学校へ復帰しております。

普段は家の中に居たので体力が落ち、
木曜か金曜辺りになると
疲れを訴え休むこともあります。

それでも週明けは学校へ向かう姿を
以前とは違い頼もしく思います。

不登校になったきっかけは、
お友達からの嫌がらせでした。

校長先生も含め先生方と何度も話し合いましたが、
何かしっくりとくる話し合いでも無く、
ただただ平行線の様に感じたものでした。

様々な所にカウンセリングを受けに出向きましたが、
話を聞いてくださるだけの方などいろいろでした。

元小学校教諭のある方は、
「先生にも非はあるし母にもある」
とおっしゃってました。

不登校に関する書籍も読みあさりました。

「どこにも私の求めてる答えが見当たらない」
「誰かズバッと教えて欲しい」

そんな気持ちでいっぱいでした。

ネットで不登校を検索し、
伊藤先生のところで目が止まりました。

「あぁ、コレだ!」

DVDを購入し、メルマガを読み、
読み始めた頃は本当に気持ち的に辛かったです。

ですが、この辛さが本物だと、
今まで自分が逃げてきたもの、
見ようとしなかったものなのだと思いました。

最初から100%信じ切れるわけもなく(すみません^^;)

「先生、違うよ」
「本当にそうなの?」

何度も自問自答してました。

メルマガを読み始めて、
この1年でまさか息子が
学校に復帰するなんて思いもしませんでした。

昨年の夏に自作PCを作ると言いだし、
部品を買いにリサイクルショップへ行きました。

子ども1人で買いに行かせて
邪気に扱われては可哀想だと思い
私も何度か一緒に同行しました。

いざ組み立てに入ると、
最初は上手く行かず、
試行錯誤しながら、
時には悔し涙を流しながら、
熱心につなぎ合わせていました。

私も何としてでも成功させてやりたいと、
手は貸しませんでしたが相談には乗っていました。

自作PCに関する本も差し入れしながら(笑)

そんな作業が続き、秋頃には立派なPCが出来上がり、
自分専用のPCで大好きなYouTubeを見ております。

今ではちょっとしたPC博士です。

そんな中、ある日、

「僕○○になるよ。
そうだな、中学校くらいは出とかないとな!
そしたら○○になるよ!」

と淡々と言い出しました。

私は驚きもありましたが、
あまりに拍子抜けしてしまい笑ってしまいました。

「そうだね、そう思うならしてみたら!」

と答えていました。

「子どもに自信を付ける」

ってよく小さい頃から言われてますが、
本当に子どもの望む事を
手伝ってこなかった事に今更ながら気付いた私でした。

周りの人よりも優れた事を出来れば自信が付くと
勘違いしていた事に恥ずかしく思います。

確かに、
11歳で自作PCを作る子は周りにはいませんが、
それが自信なんじゃなくて、
自分の望んだ事を自分の力で手に入れる事が
自信なんですね。

当たり前すぎて見落としていました。

この先の事はまだ分かりませんが、
1日1日をこの思いと共に過ごしたいと思っています。

本当にありがとうございます。

このメルマガ、DVDに出会わなければ
今の私達は有りません。

そして、悩んでいる方のお力に少しでもなれればと思います。

*******************ここまで********************

OHさん
貴重なメッセージをありがとうございました。

パソコンを自作されたなんて、
素晴らしいですね。

パソコンを作り終えたときの
息子さんはそれまでとは
全く別人になっていたのではないでしょうか?

「自分の望んだ事を自分の力で
手に入れる事が自信なんですね。」

その通りです。

親が与えたものを子どもが手に入れても
それは自信にはなりません。

そこには、「親の希望」という
「過干渉」が入っているからです。

前回のメルマガでも伝えましたが、
自信には二つあります。

「根拠のある自信」と、
「根拠のない自信」です。

■根拠のある自信
スポーツが得意、勉強ができる等、
人と比べて勝っているという
経験に基づく自信です。

多くの方が、
この「根拠のある自信」をつけさせようと
子どもに習い事をさせたり、
スポーツをさせたりします。

ですが、この根拠のある自信は
とてももろいものです。

勉強でもスポーツでも上には上がいます。

必ず自分が優位に立てるとは限らず、
また、一度優位に立っても
すぐ自分より上の人が現れる可能性があります。

大事なのは、

「根拠のない自信」

の方です。

「理由は無いけど親が言うから大丈夫」

「親から愛されていているから
みんなも僕の事を愛してくれるはず」

「親がいるから安心して生きていける」

という、親からの無償の愛から生まれる自信です。

息子さんが「自作PCを作りたい」と言った時、

「小学生がパソコンなんて作れるはずないでしょう」
「パソコンなんて作ってどうするの?」

などと、その要望を否定することなく
息子さんの考えや意志を尊重し、
間接的に手助けをされました。

>私も何としてでも成功させてやりたいと、
>手は貸しませんでしたが相談には乗っていました。

手を貸さない

というところが素晴らしいですね。

子どもが何か失敗しそうになると
ついつい親は口や手を出してしまいます。

ですが、「先回り」も
実は「過干渉」なんです。

もしかしたら、OHさんも

「この自作PC作りに失敗したら、また自信をなくすかも」
「自暴自棄になるかも」

と心配されたかもしれません。

でも、口も手も出さず、子どもの好きな通り
思った通りにさせることは、
子どもを認める事、信用することにつながります。

息子さんは自作PCが完成したことも
もちろん嬉しかったと思います。

ですが、それ以上に、
自分の事を信じ、認め、自由にさせてくれた
お母さんの気持ちが一番嬉しかったと思います。

その結果、
息子さんは「根拠のない自信」を手に入れ、
自分の夢を語り、学校に通うようになったのです。

日常生活の何気ない場面でも
お子さんに

「根拠のない自信」

をつけさせることはできます。

OHさん、改めまして
貴重なメッセージをありがとうございました。

**********************************************

本日は、
少女の手記で「夢」について、
OHさんのメッセージでは
息子さんの「自作PC」のエピソードについて
ご紹介しました。

お子さんの問題行動を解決する上で

「夢」や「本当にやりたいこと」

は1つのキーワードです。

心から打ち込めるものが1つあれば
それは、子どもが自信を持つ
きっかけになり得ます。

ですから、お子さんから

「○○をやりたい」

という話が出たときは
お子さんを信じて、
できるだけ応援してあげてください。

その応援が
解決への道につながるかもしれません。

「そう言われても、
また裏切られるかと思うと辛い」

という方に、今日はもう一つ
お役に立つ話をご紹介します。

私がこのメルマガとは別に配信している

「子育てラジオ定期便」

というコンテンツの一部から抜粋しました。

「子どもに自信を持たせたい」
「子どもに自己肯定感を持たせたい」

と願う親御さんが多い一方、

「子どものことを信じられない」

という親御さんもまたたくさんいます。

OHさんのメッセージからもわかるように
親が子どもを信じることが
子どもの自信につながります。

では、どうすれば親は
子どもを信じることができるのでしょうか。

**************************

昔はガキ大将とよばれるような
やんちゃな子どもがたくさんいました。

「今はこんなに悪いことをしているけれど
もう少し経てば成長するから」

という気持ちで子どもを見守るような雰囲気が
社会全体にありました。

今は残念ながらそのような雰囲気が
薄れているように思います。

うわべだけではなく
本心から子どものことを素晴らしいと思い
信じてあげることで
子どもは自信を持つことができます。

子どもに対して

「あなたは素晴らしい」

と言っても、もしかしたら今は
伝わらないかもしれませんが、
子どものことを心の底から信じる気持ちというのは
いずれ必ず子どもに伝わります。

たとえ今は伝わらなかったとしても
5年、10年後に必ず伝わります。

そんな実体験が書かれた本を元に
伊藤先生が熱く思いを語ります。

きっと、あなたも前向きにお子さんを信じ、
そして、自分に自信が持てるようになると思います。

詳細は、子育てラジオ定期便でお伝えしています。

→ https://futoukou365.com/radio/

本日も最後までご覧くださいまして
ありがとうございました。

お子さんの問題が
1日も早く解決することを
心から願っています。



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