【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#109 あなたのしつけはおしつけになっていませんか?

2017-03-16

こんにちは、伊藤です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子どもの問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回も「卵事件」について
お伝えしました。

町内の家に侵入し、卵を盗んでは
通行人に投げつけていた小学生達を
愛情を持ってきつく叱り、
事件は解決しました。

そして、彼らの親御さんにも

「正しいしつけが必要なんです」

と伝えました。

「卵事件」最終回となる本日は、
私が親御さんにも伝えた

「子どものしつけに極めて重要なこと」

についてお話します。

改めて

「正しいしつけとは何なのか?」

を考え、実践してください。

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それは “おしつけ” です
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私は親御さんに厳しい表情で訴えました。

「当たり前のことですが、
正しいしつけが必要なんですよ。

挨拶一つとっても、しつけが必要です。

朝は”おはよう”

夜は”おやすみなさい”

帰ってきたら”ただいま”

出かけるときは”行ってきます”

と言う、
これは当たり前のことですが、
この簡単な挨拶があの子たちはできません。

それは皆さんが教えなかったからですよ。

たとえば、
ジュースの入ったコップを
子どもたちに差し出します。

子どもはそのコップを

“ありがとう”

と言わずに受け取って飲む。

そしてもう1杯ほしいと
言葉で言わずに
ただ黙ってコップを突き出す。

親御さんはジュースをついで
また子どもに差し出す。

この些細に思えるようなことが積み重なり
全く常識の無い子どもたちを
作り出していくのです。

非行というものは、
中学生になって突然始まるのではなく、
幼児期の些細なことの
積み重ねの結果なんですよ。

日常的に一緒にいる時間の多い親御さんは
子どもの行動を見て、
まどろっこしいので
ついつい手を出して
先にやってしまいがちです。

子どもの目を見れば
何を要求しているのか分かるからです。

しかし、これを続けてしまうと
子どもが要求していないのに
勝手に

“よかれ”

と判断し、
色々と干渉するようになります。

いわゆる “おしつけ” です。

今回の事件の原因も
こんな ”しつけ”と “おしつけ” を
混同した子育てにあると思いますよ。」

と伝えると、
親御さんはみなうなづいていました。

最後の今後の対応策として、

「とにかく、
お子さんの話をよく聞いてあげてください。

そしてたくさん甘えさせてください。」

と言いました。

後日、
その子どもたちに会いましたが、
元気に挨拶ができていましたし、
問題行動も起こしていないようでした。

そう言えば、
その子どもたちの1人の母親が
私の家を訪ねてきたことがありました。

その時、そのお母さんはこんなことを
言っていました。

「子どもがあの後、
真剣な表情で言っていました。

“僕に卵を投げたとき、
伊藤さんは泣いていたんだ。

その時、僕は
2度と悪いことはしないと思ったんだ”

と。」

私だって子ども達に卵なんて
投げつけたくありませんでした。

ですが、理解させるためには
どうしても必要なことでした。

子どもたちのことを
真剣に思うからこそとった行動でした。

そんな思いが自然に涙へと
変わったのだと思いますが、
その涙の裏にある思いが
子どもにも伝わっていたようです。

やはり、真剣に向き合えば
必ず思いは伝わるのです。

真心は必ず通じるものだと私は信じていますし、
真心を持って本音で相手に体当たりすれば
開かない心の扉はありません。

数週にわたってお届けしてきた
「卵事件」のお話はこれでおしまいです。

「愛情を持って真剣に叱ることの大切さ」
「ささいな誤った習慣がしつけを妨げること」
「真心をもって接すれば心の扉は開くこと」

をお分かりいただけたかと思います。

ぜひご家庭での子育てにも取り入れてください。

さて、次回は
ある中学生のお話をご紹介します。

当時は「校内暴力」が
社会問題になっており、
いくつかの中学校の先生に
協力を依頼されました。

当時、私は12人もの少年たちの
面倒を見ており多忙だったので
一度はお断りしました。

ところが、「どうしても」
と強く頼まれて
引き受けることになったのですが・・・

つづく

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編集後記
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「卵事件」のエピソードから
あなたは何を感じましたか?

“おしつけ”

という言葉にドキッとされた方も
いらっしゃるかもしれませんね。

この機会に、
これまでの”しつけ”を
振り返ってみてください。

もし”おしつけ”をしてたなら、
今日から少しづつでも
改善さていきましょう。

1日1日の積み重ねが
大きな変化を生み出します。

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読者の方から頂いた喜びの声
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それでは、
読者の方からいただいた喜びの声を
紹介させていただきます。

YHさんという方が嬉しい変化があったと
喜びのご報告をくださいました。

あなたにも希望を持っていただける
メッセージです。

ぜひご覧ください。

*******************ここから********************

伊藤先生、高多さん
ためになるメールをいつもありがとうございます。

うれしいことがあったので
お知らせしたいのです。

土曜日に通信制の高校の
学校説明会に息子と参加できました。

中3で不登校になり、
そのまま進学できずにいました。

1年越しですよ。

息子には前もって
「学校の見学しようよ」と伝えていましたが、
「当日に行けなくてもいいや」
という気持ちでいました。

午前中に私一人で
その高校のセミナーに参加して帰宅したら
なんと、息子が身支度をして待っていてくれたのです。

それでも、いざ出かけるとなると
なかなか行こうとしなかったのですが、

「行けるようになったら教えてねー。

あと何分で行けるかな?」

とイライラせずに、尋ねました。

以前の私なら、

「まだなの!もう時間が過ぎちゃったよ!」
「遅刻だよ!」

と怒って言っていました

先生のメールや勉強会に参加したりして、
勉強を続けてきたおかげです。

続けるのが大事だなと思います。

これからも子どものペースに合わせて
子どもが好きという気持ちを忘れずに前進します。

*******************ここまで********************

YHさん、
貴重なメッセージをありがとうございます!

>なんと、息子が身支度をして待っていてくれたのです。

息子さんは大きな一歩を踏み出されましたね。

メールや勉強会で学ばれたことを
実践し続けていただき、
大変嬉しく思います。

YHさんが今後も過保護の気持ちを忘れず
息子さんと接することができれば、
今回の1つの変化が
必ず大きな変化に結びつくことでしょう。

その日が来ることを信じ
息子さんを暖かく包み込むような
子育てをこれからも続けてください。

また、勉強会にも多数ご参加頂きまして
ありがとうございます。

次回は、

2017年4月22日(土) 午後

東京23区内で講演会を行う予定です。

ぜひご参加いただき、さらに
子育てへの理解を深めていただければと思います。

改めまして、
貴重なメッセージをありがとうございました。

これからも応援させていただきます。

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YHさんの息子さんは
通信制高校の学校説明会に参加するという
大きな一歩を踏み出されました。

>身支度をして待っていてくれたのです

日常生活における
一見、些細にも思える出来事についてのお話でした。

しかし、
お子さんの問題行動に悩まれている親御さんなら
お子さんのこの変化が親御さんにとって
どれだけ嬉しいことかお分かりになるでしょう。

YHさんのように

「正しい子育てができれば本当に変化が生まれるんだ」

と感じていただけたら嬉しく思います。

YHさんからは、その後の
エピソードもお寄せいただきました。

見学に行かれた通信制高校に
入学の手続きをされましたが、
その理由が素晴らしいのでご紹介します。

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自分のやりたいことのために、
お金を貯めようと
バイトの問い合わせや、
面接を受けたりしています。

その中で、

「高校生じゃないと雇えない」

と言われたことで、私に

「直ぐに入学手続きして」

と言ってきました。

その翌日に息子と入学手続きをしてきました。

帰宅するやいなや、

「バイトの電話いつしようかな?」

と相談してきました。

なんて意欲的なんだろうと驚きました。

私は内心、「いつ子どもの考えが変わるか」
と思っていました。

ところが、以前はマイナスにばかり働いていた
元々の「やりたいことは貫き通す性格」が
今回はプラスに転じたようです。

このまま、息子を可愛がっていきます。

私が苦手だったゲームを共通点として、
今後も息子と心を繋げていこうと思います。

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前向きに変わっていった
息子さんの様子がよくわかりますね。

YHさんが書かれていた、

>ところが、以前はマイナスにばかり働いていた
>元々の「やりたいことは貫き通す性格」が
>今回はプラスに転じたようです。

ですが、%%NAMESei%%さんの
お子さんの性格はいかがですか?

・こだわりが強い
・何かやり始めるとなかなかやめない
・ずっとゲームをしている

そんな性格をお持ちかもしれませんね。

ですが、そのこだわりや貫き通す力、
持続力は、正しい子育てをしていれば
きちんとプラスに転じます。

どんな辛いことがあっても
どうか諦めないでください。

「息子はもうこんな歳だし」

とか

「子どもとまともに会話することすらできず、
変わる気がしない」

と諦めかけている親御さんも
いらっしゃるかもしれませんが、
私の元にはひっきりなしに
喜びの声が届いています。

小さい変化から
大きい変化まで
たくさんのご報告が届いています。

ですからどうか、お子さんのために
過保護な子育てを続けてください。

本日も最後までご覧いただきまして
ありがとうございました。



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