【伊藤幸弘の子育てアドバイス】#33 いじめが発生する本当の理由

2015-08-27

おはようございます。
伊藤 幸弘です。

本日も子育ての悩みから、
ひきこもりや非行など、子供の問題行動に
悩む親御さんに役立つ情報をお伝えします。

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前回のおさらい
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前回は、

「子どもは親の本心を見抜いている」

というお話をさせていただきました。

例えば、仕事が忙しいお母さんがお子さんとの時間を優先するために

「仕事をやめようかなあ」と言ったとき、

本当は仕事を辞める気がないのに
その場しのぎでそんなことを言っているとしたら、
子どもはそのことに、ちゃんと気づきます。

子どもにとってそれは、
ひとつのパフォーマンスにしか見えないのです。

そして案の定、お母さんが仕事をやめなかったとき・・・

「やっぱりお母さんは私のことよりも、仕事の方が大切なんだ」

と思い、子どもは傷つきます。

あなたは子どもとの時間を作るために
仕事を辞めることができますか?

「辞めないと、お子さんの不登校はなおりません!」

と言われた時、迷わずに決断することができますか?

もしかしたら多くのお母さんが

「家計のこともあるし、それはできない。」

と答えるかもしれません。

その考えが、お子さんとあなたとの距離を広げ、
お子さんが不登校になる原因になっているのです。

例えば仕事を0にすることが難しかったとしても
100%お子さんの希望に応えることができないとしても
何か少しでもできることがあるのではないでしょうか?

もし、できなくても
そんな気持ちでいることが大切です。
そしてできる可能性があるのなら、
それを実行に移すことが大切です。

例えばお金はまた稼ぐことができます。
でもお子さんとの時間はもう二度と戻ってきません。

そして、年を重ねるごとに
親子関係の歪みを修復することは難しくなります。

このメールを読んでいる
あなたにはぜひ今お子さんのためにできることを
1つでも多く考え、そして実行していただきたいと願っています。

さて、本日はテーマが変わりまして
いじめについてお話させていただきます。

もしかしたら、お子さんがいじめられた経験がある
という方も多いかもしれません。

「なぜいじめは起こるのか?」

「なぜいじめっ子はあなたのお子さんをいじめるのか?」

その原因を探るヒントにしていただければと思います。
それではどうぞ。

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本日のテーマ:なぜいじめるの?
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■伊藤:

不登校やひきこもりも大きな問題ですが
今はいじめというのも大変な問題ですよね。

そもそもいじめというのは、
どうして起きるんでしょうか?

例えばいじめる側の心理としてはどうなんでしょう?

●佐々木先生:

心理ということではないかもしれないけれど、
ひとつね、こういう調査結果があるんです。

大阪市立大学の社会学の教授に
森田洋司さんという方がいるんです。

高名な社会学者で日本のいじめ問題を研究している方で
色々な調査もされています。

その調査の中で
自分の学校にいじめがあると気づいた時
生徒がどんな行動をとるか調べたものがあるんです。

それによると行動は3つに分類できるというのです。

一つは我関せずという感じで知らん顔。

いじめる生徒もいじめられる生徒も
自分とは別の世界にいるという生徒が半数くらいいる。

それからいじめをなくそうとする子供たちがいる。

いじめている生徒をたしなめたり
いじめられている生徒を保護しようとしたり
担任の先生に訴えて止めさせようとしたり、
家に帰って保護者に訴えて
PTAの活動でいじめをなくそうとしたり、
まあ、いろいろな行動をとるわけですが、
こういう子たちがどんな学校でも
20~30%はいるそうです。

もうひとつは、いじめに加わる生徒なんですね。

それまでなんの関係もなかったのに、
いじめがあることを知るとその中に入ってしまう。

いじめをエスカレートさせ、拡大させてしまう。
比率は一番少ないのだけど、
そういう生徒が確実にいるわけです。

■伊藤:

ああ、なるほど。

●佐々木先生:

それでね、森田先生はその調査の中で、
親との関係についても質問しているんです。

「あなたはあなたの親との関係を
次のどれだけと思いますか」

という設問だったと思いますが、
これに対して生徒たちは、

・非常に良いと思う
・良いと思う
・普通だと思う
・悪いと思う
・非常に悪いと思う

の中から選んで◯をつけるわけです。

そうしたら、いじめに対する生徒たちの行動と
生徒が自分の親との関係をどう思っているかということに
とても大きな相関があることがわかったと言うんですね。

どういう相関があったかというと、
いじめをなくそうという行動をとる生徒の大半が

「自分と自分の親との関係は良い」

というふうに認識しているんです。

ところが、自分もいじめに入っちゃう生徒、
エスカレートさせてしまう生徒の大多数は、
親との関係を悪い、あるいは非常に悪いと認識している。

それが調査で明らかになったわけです。

親子関係が、友達関係や人間関係にも影響していくんですね。

本当に親子関係って怖いと思いますね。

■伊藤:

僕はね、家庭の中のストレス発散の一つの結果だと思うんですね。
いじめる子にはどういう子が多いかを
調査したことがありますが、
結果から言うと、親がPTA会長だったり
権力のある親の子どもが多かったんです。

やっぱり世間体を気にしながら育ってしまった腹いせ、
ストレスをうまく出せなくて
弱い人に行っちゃったということが一つあると思う。

権力があるからみんなを従える力はもっているけど、
強い人に向かっていく力はないから、弱い人にいっちゃう。

みんなを味方にしていじめちゃうと。

●佐々木先生:

精神医学の領域で言うと
強い欲求不満というのは、攻撃と赤ちゃん返りにつながる。

いじめというのは攻撃ですから、
欲求不満の裏返しの徴候なわけです。

なおかつ、一方で赤ちゃん返りをしているとも言える。

いじめの根本にあるのは必ず強い欲求不満ですから
結局は十分な依存ができないということなんでしょうね。

■伊藤:

赤ちゃん返りは幼児返りであり、
つまりは自己中心的だということです。

「おれの言うことを聞かないといじめるぞ」

という攻撃性と、反面、
自己中心的な部分が出てくるから
1人ではいじめができない。
これが現在の象徴的ないじめじゃないかな。

****ここまで****

なぜいじめが発生するのか、
その理由をお分りいただけたのではないでしょうか?

一言で言うと、いじめの根本にあるのは「欲求不満」です。

周囲のクラスメイトをいじめる子は
家庭内での親子関係がうまくいず、
欲求不満をかかえた子が大半です。

「家庭内での親子関係、それがすべての根本にあるのです」

という事実を知って頂いた上で
本日あなたに理解していただきたいことは
例えあなたのお子さんが
学校でいじめられたとしても、
それはあなたのお子さんの責任ではない、ということです。

いじめている子は
欲求不満の解消の為に、あなたのお子さんをいじめているのです。

ですから、例えばあなたのお子さんが

「学校でいじめられているんだ。」

ということをあなたに告白したとき、
間違っても

「あなたが弱いからいけないんだ」

などと、お子さんに非があることをほのめかす言葉を
かけることの無いように気をつけてくださいね。

いじめの責任は誰にあるのか?

強いて言えば、親子関係をしっかりと築くことができていなかった
いじめっ子のご両親に責任があります。

いじめられている子に責任は無い、というのが僕の考えです。

「子どもには強くあって欲しい」
と願うのが親心というものですから、
「しっかりしなさい」と声をかけてしまう
その気持ちも分からないではありません。

でも、その言葉がお子さんにとっては押し付けになっていて
プレッシャーを与えているだけだとしたらどうでしょう?

強くなるどころか、
萎縮してどんどん自信を失い、精神的に弱くなっていきます。

「お子さんに強くあってほしい」

と本当に願うのであれば
「しっかりしなさい」
と声をかけるのではなくて、
お子さんにしっかりと愛情を注ぎ、安心感と自信を与えてあげてくださいね。

さて、話は変わりますがここからは本日も、
僕の子育てを実践して頂いた方からの
喜びのメッセージを紹介させていただきます。

本日はJOさんという方からのメッセージです。
JOさんも上でお話した例にあったように
お子さんのことを責めてしまっていたお母さんでした。

ただ、僕のDVDを見ていただき、
それを改めて頂いたことをきっかけに
お子さんとの関係に良好な変化が見られたようです。

ぜひあなたの子育ての参考にしてください。

*********ここから************

中2の後半から不登校になった息子に悩んでいたため
伊藤先生のDVDを購入しました。
現在は高校1年生です。
高校受験をして私立高に入学したものの、
6日間で行かなくなりました。

最初は「高校は必ず通うから大丈夫」と言っていたのに
学校に行かない息子のことを散々責めていました。

また、以前は息子が悪いと思っていました。

ところが、伊藤先生のDVDを見て、
親の側に問題があったことや、
私が子供を信じてあげなかったことに気づかされました。

そして、何より私の息子に対する愛情が
「無償の愛」ではなかったことを痛感しました。

しばらく信じて見守っていたところ、
息子に変化が見られるようになりました。

今では、暴れることもせず、否定する態度もなくなり、
自分から提案してきた家事を
毎日欠かさずやってくれています。

とても大きな変化に喜んでいます。
これからも過保護を続けていこうと思います。

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JOさん、とても貴重な体験をシェアしていただきまして
ありがとうございます!

お子さんが6日間で不登校になったとき
きっとJOさんは絶望感に包まれたこととお察しします。
お子さんに少なからず期待を抱いて育てられてきて
それが裏切られた、
そんな気持ちになったかもしれませんね。

でも、その考え方が間違いであったことに
気づいて頂けて本当に良かったです。

今は、息子さんを信じて見守られているとのこと
とても素晴らしいことです。
ぜひこれからも継続されてくださいね。

もっともっと素敵な変化が見られるはずです。

ちなみに不登校はもう解消され
息子さんは今学校に通われていますか?

もしよろしければ
また近況のご報告などを頂けましたら
大変嬉しく思います。

きっとこのメルマガをご覧いただいている他のお母さん方にとっても
素晴らしい希望になると思います。

改めまして、お忙しいなか大変貴重なメッセージをいただきまして
ありがとうございます。

今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

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あなたも、このメッセージを通じて

「お子さんに対して過保護であること」

その効果を感じて頂けましたら幸いです。

僕の子育て法は、
世間一般に言われている子育ての内容と異なっていて
非常識なことをお伝えしているように聞こえるかもしれません。

しかし、その効果はJOさんを始め
これまで何千人ものお母さん方とお子さんが証明してくれています。

もちろんしっかり注意したり、しつけをすることも必要ですが、
その前に必要なことが無償の愛情を与えること、
そして過保護であることなんです。

それがないうちから注意ばかりしていると
お子さんは必ずどこかでつまずくことになります。

本日は本編でいじめのお話をさせていただきましたが、
もし家庭内でお子さんがしっかりと愛情を受け取って育ってきたなら
そのお子さんが学校でいじめられるような可能性はぐっと低くなります。

なぜなら「お母さんから愛されている」と感じることで
自信が生まれるからです。

そして堂々と自分の意思を他人に対して伝えられるようになるからです。

それが強さになるのです。

いじめる子は相手を選びます。
自分よりも弱い子をいじめます。

自信という強さをもった子は基本的にはいじめられません。

ぜひ愛情をあなたのお子さんに。

今までいろいろとお伝えしてきましたが、
この中からもし何か1つでも、実行していただいていたら
きっと何かしらの変化が
親子関係に見られているのではないかと思います。

本音を言うと、もしそういう方がいらっしゃったら
もっともっとその方の声が聞いてみたいなあと思っています。

読者の方の声を聞けると純粋に嬉しいんですね。

「こんな変化が見られたんです!」

とご報告いただけるとメルマガ書いててよかったなって
心の底から思います。

そして、これが本当の願いですが
そのお話を他の読者の方とシェアして
他の方のお役に立てるのであれば
これほど素晴らしいことはありません。

なので、もし良かったら
ぜひあなたの声も聞かせていただけないでしょうか?

あなたが体験した親子関係の変化を
読者の方と共有させて頂けましたら幸いです。

お忙しいと思いますので一言でも嬉しいです。
このメールに返信をいただければ大丈夫ですので
どうかご協力お願いいたします。

***次回予告***

本日はいじめる側の子どもについてお伝えしました。

次回はいじめられる子の特徴について
詳しくお話させていただきます。

繰り返しになりますが
僕は、いじめられる子に非は無いと考えています。
ただ、いじめられやすい子の特徴というものは
確かに存在すると思います。

なので、お母さん方には、できればその特徴を知って頂いて
その特徴がお子さんに見られるのであれば
気をつけてあげて欲しいと思っています。

ちなみに、いじめられる子が元々もっている性質って
どんな特徴でしょうか?

ヒントは「◯◯◯やすい」という特徴です。

次回もあなたとお子さんの親子関係を変えてしまうような
大切なお話をさせていただきますので
ぜひご覧頂けましたら幸いです。

それでは本日も最後までご覧下さいまして
ありがとうございます。



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